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チョン・ジェウン監督『台風太陽 君がいた夏』

2010-03-25 15:37:00 | ノンジャンル
 チョン・ジェウン監督の'05年作品「台風太陽 君がいた夏」をDVDで見ました。
 高校生のソヨは町にある様々な物を使って危険な技に挑戦するアグレッシブ・インラインスケートに夢中です。海沿いの公園は素晴らしい技を披露する若者たちの溜まり場になっていますが、ソヨはまだ彼らを見ているばかりで、練習は自宅で夜1人でやっています。リアルストリート大会に参加し、技は失敗しますが、公園で練習する仲間の中では一番うまいモギと彼の彼女ハンジュと知り合います。しかし家に帰るとヤクザ者たちが占領していて、トラブルに巻き込まれた両親はソヨを1人置いて海外に逃げてしまいます。ソヨはヤクザ者たちが去った後、仲間を自宅に招き、一時はそこが溜まり場となりますが、やがてモギとハンジュだけが残り、モギはソヨに一対一で技を教えます。すると世界大会に出場する資金稼ぎのためにCMのスタントマンをしていた、仲間のリーダー格のカッパが自分の代役としてモギにCMへ出てもらうことになりますが、危険な技に怯えたモギは思わずカメラを故意に壊して逃げ出してしまいます。怒ったディレクターは賠償金を要求し、仲間たちはスケートのイベントを開いて金を集めようとしますが、モギは周囲からの非難に荒れ狂います。そして台風が去来した後、モギはディレクターらに謝罪に向かい、そのまま仲間から去っていきます。ハンジュも去り、残されたソヨは高校に戻りニ度とスケートはやらないと誓いますが、後輩たちがするのを見て血が騒ぐのを抑えられません。そして世界大会に見事な技でデビューするソヨの姿で映画は終わり、「一度の成功のために数百回転ぶ人々のために捧げる」の字幕の後、転びまくる出演者のメイキングを背景にエンディングロールが流れるのでした。
 「子猫をお願い」とは全く異なり、ポップな音楽と短いショット、早回しによるコミカルなシーン、劇中歌、安っぽい人間ドラマなど、テレビドラマの青春ものを見ているようでした。ラストのメイキングを見ていて、もっとシンプルに、佐藤多佳子の「一瞬の風になれ」のようなドラマにすることもできたのではと思いましたが、これは自分の勝手な思い込みでしょうか。ポップな青春ドラマが好きな方にはオススメです。