gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

自殺の平均4つの要因の連鎖

2008-07-04 15:29:38 | ノンジャンル
 先日10年連続で自殺者が3万人を超えたという記事の紹介をしましたが、今日の朝日新聞の朝刊に、自殺が「平均4つの要因が連鎖」という記事が載っていました。
 その記事によると、「(前略)民間の自殺実態解明プロジェクトチームが自殺者の遺族の聞き取りから305のケースを整理したところ、自殺に至るまで平均して四つの要因が連鎖していることが分かった。
 自殺の原因・動機については警察庁が昨年から、52分類のうち、所轄署が遺書や遺族の言葉を基に三つまで選べるようにした。自殺の要因が複合的なことやうつ病が多いことは知られているが、それぞれの要因がどう連鎖しているのかは分からなかった。
 (NPO法人)ライフリンクは自殺者遺族の会などに協力を呼びかけ、1千人を目標に聞き取りを進めており、305ケース分のデータがそろった段階で整理した。自殺に至る『危機要因』を警察庁より細かい68に分類し、どれに当てはまったかを遺族に尋ね、要因を時系列で分析した結果、自殺に至るまでには平均して四つの要因が連鎖していた。
 例えば会社員であれば、配置転換→過労→家族の不和→うつ病→自殺、自営業ならば、事業不振→生活苦→多重債務→うつ病→自殺、のような経緯だ。
 要因で最多は、やはり『うつ病』で305ケースのうちの139。夫婦や親子など『家族間の不和』が2位で134、『負債』は107、『身体疾患』は72、『生活苦』は69。職場の人間関係、職場環境の変化、失業、事業不振、過労と続く。
 うつ病、生活苦、家族の不和の状態になると自殺に直結しやすいが、そこに至る前に身体疾患、負債、失業、職場の人間関係の段階があり、そのさらに前に事業不振、職場環境の変化、過労があったことも分かった。清水代表は『うつ病対策が大事なのが事実だが、そうなる前の段階における要因を知り、企業や医師、行政の各担当が有効な手段を考えてほしい』と話す。」とのことです。
 私が以前自殺未遂を起こしたのも、失業→→負債→うつ病→自殺(未遂)という流れでした。失業に対する心のケアはとても大事だと思いますが、少なくともハローワークにそうした窓口はないのが現状です。企業だと、NECのような大企業が会社内に同僚や上司に知られることなくカウンセリングが受けられる場所を作っている一方で、心のケアも何もなく、過労を招く職場環境の変化や人間関係のトラブルを放置している会社も少なくありません。記事でも言っているように、うつ病対策は最後の砦なのであって、うつ病に至る要員を早く特定し、解決策を考えることが一番望まれるところです。
 1年の自殺者が3万人を超えるというのは、異常な事態です。以前交通事故の死者が1万人を超えたことにマスコミが大騒ぎして「交通戦争」と表現した言葉を借りれば、今の日本は「自殺戦争」の状態でしょう。一人でもあの悲惨な「自殺」から救いだせるように皆で努力していきたいと思います。