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生きている図書館

2008-07-02 16:27:28 | ノンジャンル
 6月28日の朝日新聞朝刊に「生きている図書館」についての記事が載っていました。
 「生きている図書館」とは、元マフィア、移民、性転換者など、市民が普段近づきにくいと感じている人たちを図書館に招き、話を聴きたい入館者に「本」として貸し出す、という制度です。'00年にデンマークで、暴力追放をテーマにしたロック音楽祭の企画として始まったそうで、今では欧州諸国やオーストラリア、ニュージーランド、トルコなど計23カ国に広まっているそうです。
 この記事で最初に取り上げられていた人はケルビズム症のビクトリア・ライトさん(29)で、アゴの骨が異常に発達して目が突き出る遺伝病を患っている人です。生きている図書館では、いきなり「顔のこと、きいてもいいかしら?」から始まり「もちろん。」と答えたライトさんが病気の説明をし、初めて参加したライトさんは「じっくりと自分を説明できて気持ちよかった」と答えているのですが、彼女の写真も掲載されていて、正直とても人間の顔とは思えない凄さです。誰が見ても最初は「お面だろ?」と思うような変型の仕方で、おそらく日常生活にも支障をきたすのでは、と心配になるほどの顔なのです。少なくとも私はこの病気を初めて知り、驚きました。
 ライトさんの例は極端だとは思いますが、他に偏見を持たれやすい「イスラム教徒」(過激、女性蔑視)などの人たちに集まってもらい、図書館を訪れた人に1対1で30分話を聴くことができる、というシステムです。私たち精神障害者も偏見に満ちあふれているので、ぜひこうした催しに参加させてもらいたいと思いました。実際、アンケートでは、これを体験した「読者」の99%以上の人が「他の人にも勧める」と答えていたそうです。日本にも早く実現してほしい制度です。