【大阪杯】ベラジオオペラが1分56秒2の驚愕レコードV!レース史上初の連覇達成:サンスポZBAT!
第69回大阪杯(4歳以上オープン、G1、芝2000m)は、横山和生騎手の2番人気ベラジオオペラ(牡5歳、栗東・上村洋行厩舎)が好位の4、5番手追走から抜群の手応えで直線に入ると、一気に抜け出してV。従来のレコードを1秒更新する驚愕のタイムで、レース史上初の連覇を達成した。タイムは1分56秒2(良)。
1馬身差の2着にはロードデルレイ(4番人気)、さらに1馬身差遅れた3着にヨーホーレイク(8番人気)が入り、1番人気のシックスペンスは好位追走も直線伸びず7着、モレイラ騎手のステレンボッシュ(3番人気)は13着に敗れた。
ベラジオオペラは、父ロードカナロア、母エアルーティーン、母の父ハービンジャーという血統。北海道千歳市・社台ファームの生産馬。通算成績は12戦6勝。重賞は2023年スプリングS(G2)、チャレンジC(G3)、24年大阪杯(G1)に次いで4勝目。上村洋行調教師、横山和生騎手ともに大阪杯は24年ベラジオオペラに次いで2勝目。
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ベラジオオペラの時計は驚異の1分56秒2、こういう速い決着に対応するスピードとスタミナは大したものですし、先行して抜け出すソツのない競馬ができるのも大きな強みになっていると思います。加えてベラジオオペラはこれで阪神コースは4戦全勝、そのうち重賞が3勝(G1・2勝)とケタ外れの阪神巧者なんですよね。
いや、府中のセントポーリア賞や中山のスプリングSも勝っているので、当然、阪神だけで強いわけではないですし、地力は確かですからね。勝たれてみれば『やっぱりそうか』ですし、差のない2番人に推されていたのも頷けます。
血統的には父がロードカナロアで母系はハービンジャー×サンデーサイレンス×ノーザンテースト×Well Decorated。大雑把に言うと、1980~90年代の黄金配合を大事につないできたイメージで、底力、スタミナ充分の母系にカナロアのスピードがうまくマッチしたということなのでしょう。(大雑把すぎますが、まあ、大体そんな感じ(^^;))
一方、1番人気に推されたシックスペンスは4角で止まって7着敗退。常識的には『距離が長かった?』のでしょうが、中山記念ではドバイターフを勝ったソウルラッシュを退けており、無事であれば今後も活躍が期待できるはず。タイプ的にどうなのかはありますが、どうせなら来年はドバイに行った方が面白いかもしれません。(全くの無責任発言ですが(^^ゞ)
**2025/4/6阪神11R 大阪杯(G1/芝2000m)・良**
大阪杯【2025年4月6日阪神11R】:競馬ラボ
【ドバイワールドC】フォーエバーヤング敗れる! 伸び切れずに3着 優勝は米国の伏兵ヒットショー:サンスポZBAT!
ドバイワールドカップ(G1、北半球産4歳上、南半球産3歳上、ダート2000m)が5日(日本時間同日深夜)、ドバイ・メイダン競馬場で行われ、史上初となるサウジCとの連勝を狙った坂井瑠星騎乗のフォーエバーヤング(栗・矢作、牡4)はじわじわと伸びたものの3着に終わった。直線で末脚を爆発させたF・ジェルー騎乗のヒットショー(米=B・コックス、牡5、父キャンディライド)が優勝、G1初制覇を飾った。
他の日本馬は菅原明良騎乗のウシュバテソーロ(美・高木、牡8)が6着、川田将雅騎乗のウィルソンテソーロ(美・高木、牡6)が7着、三浦皇成騎乗のラムジェット(栗・佐々木、牡4)が9着だった。
【ドバイシーマクラシック】見事!ダノンデサイル直線で突き抜け快勝!:サンスポZBAT!
ドバイシーマクラシック(G1、北半球産4歳上、南半球産3歳上、芝2410m)が5日(日本時間同日深夜)、ドバイ・メイダン競馬場で行われ、戸崎圭太騎乗の日本ダービー馬ダノンデサイル(栗・安田、牡4、父エピファネイア)が直線で突き抜けて快勝した。勝ちタイム2分27秒05。日本馬の優勝は2001年ステイゴールド、06年ハーツクライ、14年ジェンティルドンナ、22年シャフリヤール、23年イクイノックスに次ぎ史上6頭目となった。
C・スミヨン騎乗のドゥレッツァ(美・尾関、牡5)は3着、C・ルメール騎乗のチェルヴィニア(美・木村、牝4)は6着、坂井瑠星騎乗のシンエンペラー(栗・矢作、牡4)は7着だった。
【ドバイターフ】ソウルラッシュ大金星! ロマンチックウォリアーを撃破:サンスポZBAT!
ドバイターフ(G1、北半球産4歳上、南半球産3歳上、芝1800m)が5日(日本時間同日深夜)、ドバイ・メイダン競馬場で行われ、C・デムーロ騎乗のソウルラッシュ(栗・池江、牡7、父ルーラーシップ)が、先に抜け出していたロマンチックウォリアー(香港=C・シャム、騸7)をゴール寸前で捕らえて優勝。昨年のマイルCSに続くG1・2勝目を飾った。勝ちタイム1分45秒84。日本馬の優勝は2007年アドマイヤムーン、14年ジャスタウェイ、16年リアルスティール、17年ヴィブロス、19年アーモンドアイ、22年パンサラッサ(ロードノースと1着同着)に次ぎ史上7頭目。
他の日本馬は武豊騎乗のメイショウタバル(栗・石橋、牡4)が5着、C・ルメール騎乗のブレイディヴェーグ(美・宮田、牝5)が7着、川田将雅騎乗のリバティアイランド(栗・中内田、牝5)が8着だった。
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まずはドバイターフを勝ったソウルラッシュ、実はあると思ってたんですよねぇ(^^ゞ
馬券はロマンチックウォリアーが断然売れていましたが、ソウルラッシュは安田記念(3着)でも少ししか負けていませんでしたし、もしもヨーイドンになったらわからんぞと。。勝負は同着と言って良いほどの僅差でしたが、7歳にして最強の芝馬にリベンジしたのは大したものですし、いやぁ、この路線の日本馬もやっぱり強いっすねぇ。
残念だったのはリバティアイランドですが、直線で伸び切れなかった姿を見ると、これが牝馬の海外遠征の難しさなのかなと。昨年末の香港カップではロマンチックウォリア―の2着だったわけですし、馬の状態がとても良いとの話が出ていただけに…。現時点で敗因はハッキリしませんが、いずれ巻き返しを期待したいです。
シーマクラシックではダノンデサイルが『らしい末脚』で完勝、日本ダービー馬の強さを見せつけてくれました。しかも、負かした相手が昨年の覇者レベルスロマンス、欧州の一線級カランダガンですから価値は高いです。
ダノンデサイルはまだ明け4歳ですし、菊花賞、有馬記念からAJCCを使っての参戦とタフさも持ち合わせていますので、今後の動向には注目したいですし、ひょっとすると欧州の王道路線で大仕事をする可能性もありそうです。
それからもう一頭、3着に入ったドゥレッツァもよく頑張っていたと思います。最後はダノンデサイルとカランダガンに差されてしまいましたが、菊花賞優勝、JC2着の力は見せてくれましたし、尾関厩舎の皆さんのGJの結果だと思います。こうなったら弟のシェンロン(More Than Sacred’23)にも頑張って欲しいなぁ…です!
そしてメインのドバイワールドカップでは断然の1番人気、今、世界で最も注目を集める馬と言っても良い矢作厩舎のフォーエバーヤングが… 負けてしまいました(^^;)
このところ3~4角でギアが上がらず、直線入り口までの手応えが悪いレースが続いていましたが、それでも最後は力任せに差し切っていましたからね。今回もそのパターンかと思いきや、米国馬2頭にまんまとやられてしまいました。
どうなんでしょうねぇ、当然、矢作先生も坂井騎手も勝つつもりだったと思うのですが、サウジ・ドバイの連勝がこれほど難しいことだとは。。それでも力づくで3着を確保したのは立派ですが、正直、負けた相手がスター級とは言えないだけに残念ですし、あの3~4角のズブさを何とかしないと今後も脚を掬われる可能性がある?と思ってしまいました。
ということで、UAEダービーを勝ったアドマイヤデイトナ、アルクオーツスプリントであと僅かの2着に粘ったウインカーネリアンなど、全体的に今年の日本馬も本当に頑張ってくれたと思います。
特にUAEダービーの内容、結果を見た時には、(ヒヤシンスSでアドマイヤデイトナ、ドンインザムードに勝っている)ルクソールカフェに米国競馬蹂躙の期待をしたくなりましたし、これからの海外競馬も相当に楽しめそうな気がします♪
米国、欧州の競馬関係者にとっては頭の痛い話でしょうが、これだけ次々に強い馬が出てくる日本の競馬は、もう、そう簡単に弱くなったりしないんじゃないでしょうか。(かなりの部分は社台Grさんのお陰ですかねぇ(^^;))
その上での単なる願望ですが、いずれまた近いうちに、自分の出資馬で海外に挑戦してみたいなぁ…です(^^ゞ
【ダービー卿CT】トロヴァトーレが人気に応えて重賞初勝利 モレイラ騎手は2週連続重賞V:サンスポZBAT!
中山11Rで行われたダービー卿チャレンジトロフィー(G3、4歳以上オープン、芝1600m)は、ジョアン・モレイラ騎手の圧倒的1番人気トロヴァトーレ(牡4歳、美浦・鹿戸雄一厩舎)が、中団のインを追走し、直線でインを突いて早めに抜け出すとコントラポストの追撃を抑えて重賞初勝利を決めた。タイムは1分32秒4(良)。
J・モレイラ騎手は3月30日の高松宮記念(サトノレーヴ)に続く2週連続重賞勝ち。クビ差の2着にはコントラポスト(3番人気)、さらに3/4差遅れた3着にキープカルム(6番人気)が続いた。エコロブルームはゲート内で突進して扉を突き破ったため競走除外となった。
トレヴァトーレは、父レイデオロ、母シャルマント、母の父エンパイアメーカーという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。美浦・鹿戸雄一厩舎。戦績は10戦6勝。重賞は初勝利。
◆モレイラ騎手 「スタートが理想より少し遅くなってしまったので、内枠からいいポジションを取るためにサポートしました。そのぶん気合いが入ってしまいましたけど、残り600メートルでも手応えが良かったです。どこに進路ができるか心配しましたけど、直線に入ってから内のスペースができましたし、反応も素晴らしかったです。最後は外の馬(2着コントラポスト)がどうなっているか見えなかったですけど、自分の馬がすごくタフさを見せてくれてしっかりゴールできました。道中、狭いところでずっと我慢する必要があったし、展開的にはそんなにスムーズじゃなかったのに勝利できたのはこの馬の能力。これから成長を見せてくれると思うし、いつかG1にも出ると思います」
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トロヴァトーレがダービー卿CTを勝ち、初の重賞タイトルを獲得しました。
ダービー卿CTはかつてブリッツェンが勝った思い出のレースでもありますし、今年はパラディオン(ステラリード’23)と血統構成が似ているトロヴァトーレが出走するとのことで、いつも以上にその内容、結果に注目していました。
で、フタをあけてみたら、中団のインで脚を溜めたトロヴァトーレが直線最内をスルスル伸びての完勝劇。2、3歳時は、こんなに器用なタイプではなかった気がするのですが、心身がジワジワと成長し、ようやく本格化してきたのかもしれません。
こういう成長の持続力がレイデオロ産駒の特徴だとすると、パラディオンの将来がとても楽しみですし(マードラドも何とかなってくれっ!(^^;))、是非ともあとに続いて欲しいと思います!
そう言えば、今日はドバイワールドカップにフォーエヴァーヤングが出走しますし、ターフでのロマンチックウォリアーとリバティアイランドの対決もかなり楽しみ。出資馬の出走がなくても、いろいろ忙しくて大変です(^^ゞ
**2025/4/5中山11R ダービー卿チャレンジトロフィー(G3/芝1600m)・良**
ダービー卿チャレンジトロフィー【2025年4月5日中山11R】:競馬ラボ
【高松宮記念】サトノレーヴが堂々突き抜けV!スプリント界を制圧し新王者誕生:サンスポZBAT!
第55回高松宮記念(4歳以上オープン、G1、芝1200m)は、ジョアン・モレイラ騎手の2番人気サトノレーヴ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)が中団追走から直線で馬群をさばくと堂々突き抜けV。2013年の覇者ロードカナロアとの父子制覇を達成。スプリント界を制圧し、新王者が誕生した。J・モレイラ騎手は24年桜花賞(ステレンボッシュ)以来のJRA・G1・3勝目で、堀宣行調教師は安田隆行元調教師に並ぶ歴代最多の高松宮記念3勝目。タイムは1分7秒9(良)。
3/4馬身差の2着には3年連続でナムラクレア(1番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着にママコチャ(6番人気)が入り、昨年のスプリンターズS覇者ルガル(3番人気)は7着に敗れた。
サトノレーヴは、父ロードカナロア、母チリエージェ、母の父サクラバクシンオーという血統。北海道日高町・白井牧場の生産馬。通算成績は12戦8勝(うち海外1戦0勝)。重賞は24年函館スプリントS(G3)、キーンランドC(G3)に次いで3勝目。堀宣行調教師は10・11年キンシャサノキセキに次いで高松宮記念3勝目、J・モレイラ騎手は初勝利。
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サトノレーヴ強かったですねぇ。さすがレベルの高い香港で微差3着に入っただけのことはありますし、二度目の騎乗となるJ・モレイラ騎手も堂々たる横綱相撲で勝ち切るあたり、世界のトップジョッキーの面目躍如だったと思います。
2着に入ったナムラクレアはこれで3年連続の2着という。。競馬自体は勝っておかしくない内容でしたし、今日は勝ったサトノレーヴが強かったわけで、致し方ない敗戦とは思うものの、3年連続となると口惜しさ倍増でしょう(^^;)
個人的には京王杯2歳Sでキングエルメスの2着だったトウシンマカオに注目していましたが、後方からしぶとく4着に追い込んでくれたのは良かったです。1、2着馬とは少し差がありましたが、6歳にして元気一杯、キングエルメス世代の強さを示してくれたと思いますし、無事ならエルメスだって…と得意の妄想に浸ることができました(^^ゞ
**2025/3/30中京11R 高松宮記念(G1/芝1200m)・良**
高松宮記念【2025年3月30日中京11R】:競馬ラボ
【毎日杯】ファンダムが直線一気の競馬で3連勝!サートゥルナーリア産駒が重賞初V:サンスポZBAT!
3月29日の阪神11Rで行われた毎日杯(G3、3歳オープン、芝1800m)は、北村宏司騎手の2番人気ファンダム(牡、美浦・辻哲英厩舎)が、後方2番手追走から直線一気の差し切りを披露し、3連勝で重賞初勝利を決めた。タイムは1分45秒9(良)。サートゥルナーリア産駒は重賞初勝利。
1馬身差の2着には逃げたガルダイア(7番人気)、さらに1馬身差遅れた3着にネブラディスク(5番人気)が続いた。1番人気のシンザン記念の勝ち馬リラエンブレムは直線で伸びず7着に敗れた。
ファンダムは、父サートゥルナーリア、母ファナティック、母の父ジャスタウェイという血統。北海道白老町・(有)社台コーポレーション白老ファームの生産馬。美浦・辻哲英厩舎。戦績は3戦3勝。重賞は初勝利。
★北村宏司騎手「冷静に走っていたので、自信を持って直線に向きました。少し気の前向きなところもあり、いいところでもありますが、セーブして走る課題をもって臨みました。厩舎の初タイトルに貢献できたのはすごくうれしい。サートゥルナーリア産駒はいい素材の馬が多く、この馬もいい馬で期待しています。いい内容で走っていましたし、この先も頑張ってくれると思います」
★辻哲英調教師「次を見据えてスタートを出て、スムーズよりかは、馬群に入れて競馬をする今までと違う形をイメージしていました。ハミをかんでいましたが、しっかりコントロールできて我慢していました。距離が延びてもしっかり我慢して、追い出してから最後もあれだけの脚を使っていましたからね。結果より内容を重視していました。長距離輸送でも平常心を保っていましたし、テンションが上がらないタイプ。目の前のレースに向けて準備してきて、それがたまたま重賞になった。勝てる馬に巡り合えたのは幸せですし、無事に行ってくれれば。馬の様子次第で考えます」
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勝ったファンダムの上り3Fはなんと32.5秒。スローペースの最後方で脚を溜めていたとはいえ、上り33.3(11.2-10.8-11.3)秒のレースを差し切ってしまうのですから並みの末脚ではありません。
しかも、ファンダムはデビュー戦と1月のジュニアカップでは先行して抜け出す競馬で勝っており、全く違うカタチで重賞を勝ったということで、レースセンスの高さに加え、潜在能力の高さも示しているように思います。
新馬、シンザン記念を連勝したキズナ産駒のリラエンブレムが全くダメだったのは残念ですが、ファンダムが強烈な勝ち方をしたことで、今年の毎日杯は皐月賞に向けても無視できないレースになりました。(出走すればですけれど…)
まあ、本番はゆったり流れてヨーイドン!みたいなレースにならないですし、本当の一線級との力関係はまだ何ともですが、父サートゥルナーリアは皐月賞を勝っており、初年度からチャンスのある産駒が出走すれば、そういう面でも盛り上がりますからね。馬の状態優先なのは当然ですが、一ファンとしては是非出てきて欲しいと思います(^^ゞ
**2025/3/29阪神11R 毎日杯(G3/芝1800m)・良**
毎日杯【2025年3月29日阪神11R】:競馬ラボ
【弥生賞ディープインパクト記念】ファウストラーゼンがまくり決めて押し切る!モズアスコット産駒初の重賞制覇:サンスポZBAT!
第62回弥生賞ディープインパクト記念(G2、3歳オープン、芝2000m)は、杉原誠人騎手の7番人気ファウストラーゼン(牡、栗東・西村真幸厩舎)がレース序盤は後方2番手追走も向こう正面でまくりを決めて先頭に立つと、直線に入っても後続の追撃を許さず押し切った。モズアスコット産駒は初のJRA重賞制覇。タイムは2分1秒3(稍重)。
クビ差の2着にはヴィンセンシオ(2番人気)、さらにクビ差遅れた3着にアロヒアリイ(5番人気)が入り、上位3頭が皐月賞(4月20日、中山競馬場、G1、芝2000m)の優先出走権を獲得した。なお、1番人気のミュージアムマイルはスタート決めて中団追走も直線であともうひと伸び足らず4着に敗れた。
ファウストラーゼンは、父モズアスコット、母ペイシャフェリス、母の父スペシャルウィークという血統。北海道新ひだか町・友田牧場の生産馬。通算成績は4戦2勝。重賞は初勝利。西村真幸調教師、杉原誠人騎手ともに弥生賞ディープインパクト記念は初勝利。
◆杉原誠人騎手(1着 ファウストラーゼン)「作戦としては前回がうまくいったので、今回も同じようにいければと思っていました。2コーナーに入ったところで(ペースが)遅かったので、僕の馬はここにいても仕方ないと思い、積極的にいきました。この馬を信じて、最後まで持ちこたえてくれるだろうと思いながら追っていました。心肺能力が高い馬だと思っていて、瞬発力勝負になるのは分が悪いと分かっていたので、そうならないように心掛けました。本当に頑張り屋さんで、長くいい脚を使ってくれますし、中山の舞台も合っていると思います。とにかく無事にいってほしいです」
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いやぁ、かなり個性的で面白い馬が出てきましたねぇ…
勝ったファウストラーゼンと杉原騎手は、前走ホープフルS3着時からのコンビ。その前走でうまくハマった『向こう正面でのマクリ』をもう一度カマして勝ってしまうのですから、これは単なるフロックとは言えなくなりました。
もちろん、前半のペースもありますし、毎度同じ戦法が通用するとは限りませんが、「僕の馬はここにいても仕方ない」「瞬発力勝負になるのは分が悪い」など、馬の個性を掴んだ上での開き直りはやっぱり怖いと思います。
ちなみにファウストラーゼンはモズアスコット産駒で母父はサンデー系スペシャルウィーク。母系にはSadler's Wellsがいてアスゴッドと似たところがあるんですよね。アスゴッドも切れ味勝負は向かないタイプですし、あとは直線でのしぶとさ、粘りが似てくれたら…みたいな話はさて置いて、モズアスコットも重賞馬が出せて本当に良かったです。
ちなみに1番人気、朝日杯FS2着のミュージアムマイルは最後に追い込んできたものの、稍重でレースの上りが37.2秒という消耗戦にやられました。それを考えると、ホープフルSでのクロワデュノールの強さがさらに際立つ気がするものの、果たして本番ではどうなるのか?? なかなか興味深い皐月賞になりそうです。
**2025/3/9中山11R 弥生賞(G3/芝2000m)・稍重**
報知杯弥生賞ディープインパクト記念【2025年3月9日】:競馬ラボ
【フィリーズレビュー】ショウナンザナドゥが鮮やかに差し切り重賞初制覇! 池添謙一騎手「ようやくですね」:サンスポZBAT!
3月8日の阪神11Rで行われたフィリーズレビュー(G2、3歳オープン、牝馬、芝1400m)は、池添謙一騎手の3番人気ショウナンザナドゥ(栗東・松下武士厩舎)が中団後方から鮮やかに差し切り重賞初制覇。前走のクイーンC9着から見事な巻き返しを見せて、桜花賞に名乗りを上げた。タイムは1分20秒7(良)。
3/4馬身差の2着には北村友一騎手のチェルビアット(14番人気)、さらにアタマ差の3着に川田将雅騎手のボンヌソワレ(7番人気)が続き、3連単は54万3240円の波乱決着。上位3頭は桜花賞(4月13日、阪神、G1)の優先出走権を獲得した。
ショウナンザナドゥは、父キズナ、母は米G1デビュターントSを制覇したミスエーニョ、母の父Pulpitという血統。2022年セレクトセール当歳市場で1億8500万円(税抜き)で落札された。安平町・ノーザンファームの生産馬。通算成績は6戦2勝。重賞は初制覇。フィリーズレビューは松下武士調教師は2017年カラクレナイに次いで2勝目、池添謙一騎手は2008年マイネレーツェル、22年サブライムアンセムに次いで3勝目。
◆池添謙一騎手(1着 ショウナンザナドゥ)「ようやくですね。走りのフォームや身のこなしから、僕が今まで乗せてもらった一流馬と通ずるものがあったので、楽しみにしていたのですが、なかなか重賞戦線で結果を出すことができなくて…。しっかり勝ち切ることができて、ホッとしています。厩舎サイドが体を増やすことを心掛けて調整してくれたので、プラス10キロで臨めたのは大きかったと思います。道中の雰囲気は良かったですし、直線に向いて動かしていくときにはいい反応をしてくれて、まとめていけるんじゃないかと思いました。本当に期待している馬なので、欲を言えば、体がもっと増えてくれればG1を狙えるんじゃないかなと思います」
◆松下武士調教師(同)「巻き返せてよかったです。できるだけ馬体重はプラスで出たいと思っていて、しっかり結果も出たので良かったです。いい調整をして本番に向かいたいです」
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故あってリアルタイム観戦ができなかったフィリーズレビューは阪神JF・4着のショウナンザナドゥが差し切りましたが、2着に14番人気のチェルビアットが後方待機から突っ込み、3着に7番人気のボンヌソワレが粘って3連単は54万円馬券。混戦ムードの中、1000m通過56.9秒とハイペースになったことも相まって波乱の決着になりました。
ショウナンザナドゥの勝利については、結果的には格上レースでの上位入線を含む豊富な経験、地力がモノを言った格好ですが、阪神JFでは1000m通過58.5秒の流れを先行して4着に粘り、今回はハイペースのレースを控えて後方一気を決めたわけで、この自在性は本番でもなかなか無視できない武器になりそうです。
母父Pulpit、母母父Hennessy、母母母父Saratoga Sixと母系はゴリゴリの米国ダートスピード血統なので、桜花賞・オークスとはイメージがちょっと違う気がするものの、今が旬のキズナ産駒ということは、Storm Cat、Damascusとの呼応によるスピード強化に加え、クラシックを戦う底力をあわせ持っている可能性もありますしね。
ちなみに岩田康誠騎手鞍上の1番人気、ルージュラナキラはハイペースを嫌って中団に控え、インを突いての差し切りを狙ったものの前が壁になって10着大敗。あの形で前が壁になってはどうにもならなかったと思いますが、おそらく実力の半分も出せていないでしょうし、本番出走が叶うかどうかという意味で非常に残念な敗戦になってしまいました。
でも、アドマイヤマーズ産駒のルージュラナキラは、血統的には本番でも通用しそうな本格派ですし、(今回は岩田パパさんのイン突きが不発だったものの)いずれ上のクラスでの活躍が期待できる器でしょう。(岩田さんのイン差しで函館2歳S(ステラリード)を勝てた私としては、あの作戦自体を云々する気はありません(^^ゞ)
【チューリップ賞】9番人気クリノメイが激戦を制して初タイトル獲得:サンスポZBAT!
桜花賞トライアル・第32回チューリップ賞(3歳オープン、G2、牝馬限定、馬齢、芝・外1600m)は、酒井学騎手との新コンビで挑んだ9番人気クリノメイ(栗東・須貝尚介厩舎)が好位からしぶとく抜け出すと、ゴール前の激戦を制して初重賞タイトルを獲得した。タイムは1分34秒0(良)。
武豊騎手との新コンビを結成したウォーターガーベラ(7番人気)が中団から内を突いてハナ差2着に入り、1番人気に支持されたビップデイジーは2番手から押し切りを狙ったもののさらに1/2馬身差の3着惜敗。上位3頭は桜花賞(4月13日、阪神、G1、芝・外1600m)の優先出走権を獲得した。
クリノメイは、父オルフェーヴル、母クリノエリザベス、母の父プリサイスエンドという血統。北海道日高町・木村牧場の生産馬。通算成績は4戦3勝。管理する須貝尚介調教師、騎乗した酒井学騎手ともにチューリップ賞初制覇となった。
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以前は桜花賞の行方を占う最重要ステップレースだったチューリップ賞ですが、このところは有力馬がステップを使わず直行するケースが多く、『チューリップ賞勝ち馬=桜花賞1番人気』という構図は崩れつつあります。
とは言え、本番と同じ舞台で争われるG2戦に勝ちがあるのは当然で、実績最上位馬のビップデイジー(阪神JF2着、1番人気)に一泡吹かせ、桜花賞出走権を獲得した上位2頭、クリノメイとウォーターガーベラはよく頑張ったと思います。
勝ったクリノメイはオルフェーヴル産駒で母父プリサイスエンド、Haloクロス持ちでムラッ気がありそうな血統ですが、今日は先行して後続勢の追撃を凌ぎ切る堂々たる勝利。阪神JFでは14着に大敗しましたが、底力、しぶとさが活きる今日のような形になれば今後も活躍が望めそうです。タイプ的には人気薄で買いたい気もしますが、果たして本番ではどうなりますか。
ウォーターガーベラは経済コースをピッタリ回って内からスルスルと伸びてきました。河内厩舎+武豊騎手鞍上で注目されていましたが、戦術的には本当に上手くハマっただけに、あと一歩のハナ差が口惜しいレースになりました。まあ、考えてみれば本馬は牡馬混合のシンザン記念でも3着に来ていますから、もともと力がないわけではないですしね。
1番人気のビップデイジーは3着惜敗になったものの、桜花賞に向けたステップとしては合格点の内容だったと思います。アルマベローチェとの比較に加え、今回、勝ち切れなかったことで人気は落ちるかもしれませんが、自在性があって大崩れをしないですし、当然、調子を上げてくるであろう本番では怖い一頭になるでしょう。
**2025/3/2阪神11R チューリップ賞(G2/芝1600m)・良**
チューリップ賞(桜花賞トライアル)【2025年3月2日阪神11R】:競馬ラボ
【フェブラリーS】コスタノヴァがG1初挑戦で新ダートマイル王の座に就く! キング騎手は女性騎手初JRA平地G1制覇の快挙:サンスポZBAT!
第42回フェブラリーステークス(4歳以上オープン、G1、ダート1600m)は、レイチェル・キング騎手の2番人気コスタノヴァ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)が好位から堂々と抜け出す王道の競馬で優勝。G1初挑戦で新ダートマイル王の座に就いた。今回の勝利で東京ダートは6戦負けなし。R・キング騎手は女性騎手初のJRA平地G1制覇の快挙を達成した。タイムは1分35秒5(良)。
3/4馬身差の2着には最内を突いて伸びたサンライズジパング(5番人気)、さらに1馬身1/4差遅れた3着に1番人気のミッキーファイトが入った。
フェブラリーSを勝ったコスタノヴァは、父ロードカナロア、母カラフルブラッサム、母の父ハーツクライという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。通算成績は10戦7勝(うち地方1戦0勝)。重賞は今年の根岸S(G3)に次いで2勝目。木村哲也調教師、R・キング騎手ともにフェブラリーSは初勝利。
◆R・キング騎手(1着 コスタノヴァ)「JRAのG1を勝てて非常にうれしいです。この馬に乗るのは初めてで、厩舎スタッフや乗っていた騎手に話を聞いたり、VTRを見たりしてのぞみましたが、結果的に非常に乗りやすい馬でした。上のクラスでステップアップできる馬です。ファンの皆さんにいただいた力で勝つことができました」
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サウジカップでのフォーエバーヤング、ロマンチックウォリアーの死闘との比較はできませんが、1~5番人気馬が上位を独占したフェブラリーSもなかなかの好レースだったと思います。(多少、小粒感があるのは致し方なし…)
勝ったコスタノヴァは好位4~5番手から直線で早めに抜け出し、しっかり後続を抑える正攻法で勝ち切りましたし、根岸Sの快勝がホンモノであることはもちろん、東京コース巧者ぶりを如何なく発揮してくれたと思います。
そして、何と言ってもレイチェル・キング騎手…。今回の勝利は『女性騎手初のJRA平地G1制覇』だそうですが、R.キング騎手をいわゆる『女性騎手』というカテゴリーに分類していいのか?という気すらしてきます。堂々としているしソツがないし、追って馬を持ってくることもできるし、日本の女性ジョッキーたちにもさらに頑張って欲しいなと思いますm(_ _)m
最後になりますが、広尾TCから果敢に挑戦したアンモシエラも頑張りました。
さすがに逃げのカタチは作れませんでしたが、スタートから果敢に出していって4角まではコスタノヴァと同じ位置。直線で最下位まで沈んでしまったのは残念ですが、強いメンバー相手に堂々と勝負をしたのは良かったと思います。
そうですねぇ、この際、ジーベックでもブルータスでもアスゴッドでも良いので、フェブラリーSを意識できるくらいのパフォーマンスを見せてくれないかなぁ… いや、それはさすがに目標高過るぎなぁ…(^^ゞ
**2025/2/23東京11R フェブラリーステークス(G1/ダ1600m)・良**
フェブラリーステークス【2025年2月23日東京11R】:競馬ラボ
【サウジカップ】やった! フォーエバーヤングがロマンチックウォリアーを破って優勝!:サンスポZBAT!
世界最高賞金のサウジカップ(G1、ダート1800m、1着賞金1000万米ドル)が22日(日本時間23日未明)、サウジアラビア・キングアブドゥルアジーズ競馬場で行われ、坂井瑠星騎乗のフォーエバーヤング(栗・矢作、牡4)が香港の英雄ロマンチックウォリアーとのマッチレースをクビ差で制し、見事に優勝を飾った。勝ちタイム1分49秒09(良)。矢作芳人調教師は2023年パンサラッサに次ぐサウジC2勝目となった。日本馬の海外G1制覇は、23年ドバイワールドC(ウシュバテソーロ)以来。
同じく日本から挑んだ菅原明良騎乗のウシュバテソーロ(美・高木、牡8)は3着、川田将雅騎乗のウィルソンテソーロ(美・高木、牡6)は4着、三浦皇成騎乗のラムジェット(栗・佐々木、牡4)は6着だった。
◆坂井騎手(1着 フォーエバーヤング)「信じられない気持ちです。もちろん、(ロマンチックウォリアーを)かわせると思って乗っていました。この馬を信用していますし、誇りに思います。とても素晴らしかったです」
◆矢作調教師「信じられない強さです。ロマンチックウォリアーも素晴らしかったのですが、差すと信じていました。(先に前に出られても)まだチャンスはあると思っていました。彼は旅が好きなので、それがよかったです。私も旅が大好きです」
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残り400mからのフォーエバーヤングとロマンチックウォリアーの激闘、凄かったですねぇ…
一度交わされながら最後に捻じ伏せた相手、ロマンチックウォリアーは言わずと知れた香港の英雄、世界の賞金王ですからね。3着のウシュバテソーロだって23年のドバイワールドカップを勝った馬なのに、それを10馬身以上千切ったのですから、フォーエバーヤングとロマンチックウォリアーの叩き合いが異常な高レベルで行われたことは明らかです。
その意味では、ロマンチックウォリアーの強さも半端ないわけですが、どうでしょう、早めに動いて外からマクリに行ったことが、結果的にフォーエバーヤングの差し返しをくらう原因になってしまったかも…。まあ、フォーエバーヤングさえいなければ大楽勝だったわけですし、単純にあの仕掛けが間違いとは言えないですが、あえてJ.マクドナルドさんの誤算を指摘するなら、海外経験豊富な坂井瑠星騎手、矢作芳人厩舎の勝負強さは常識外れ…という事実を見逃したことかもしれません。
それにしても凄いよなぁ…
矢作厩舎の皆さん、坂井瑠星騎手、おめでとうございます!!
ということでサウジカップ、もう一度勝ってみたいなぁ(^^ゞ
**2025/2/22サウジ サウジカップ(G1/ダ1800m)・良**
レース結果:2025年サウジカップ:JRA