チャンピオンヒルズ在厩のパンサラッサは、おもに坂路でハロン18~20秒ペースのキャンター1本を消化しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「6日から坂路にも入り始めました。もうレースに向かうわけではありませんので、適度にガス抜きをしてあげながら体調を整える程度に乗っています。立ち上がろうとしたり、振り落とそうとしたりが一番怖いですからね。気持ちの面に細心の注意を払いつつ管理に努めています」
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そう言えば、チャンピオンズC にパンサラッサが出ていたらどうなっていましたかね…。ジャパンカップのスタート、二の脚を見る限りでは、おそらくパンサラッサがハナでレモンポップが二番手だったと思いますが、吉田豊騎手と坂井瑠星騎手の駆け引きも含めて、きっととても面白いレースになっていただろうなと思います。
それはさて置き、現在はチャンピオンヒルズの坂路で18~20秒ペースのキャンターを消化しているとのこと。「気持ちの面に細心の注意を払いつつの管理」は大変でしょうが、あと少しの間、チャンピオンヒルズの皆さんにはこれまで同様、しっかり管理して頂ければと思います。まあ、きっと本人(馬)は引退種牡馬入りの話など分かっていないでしょうから、『あれ?なんか、いつものレース後と雰囲気が違うけどどうしたのかな?』程度に考えているかもしれません(^^ゞ
先週は種牡馬入りに関する情報で大いに驚かされました。
そして近い将来、本格的な種牡馬生活が始まってからも、パンサラッサにはいろいろ驚かされる気がしますし、それが産駒の大活躍によってもたらされるものだとしたら、それほど嬉しい話はありません(^^)
【2023/11/26東京 ジャパンカップ(G1/芝2400m)でのパンサラッサ:公式HPより】
連日同じ話題で恐縮ですが、Yulong Invest.のHPを紹介しておきます。
Starionsの中では昨年から種牡馬入りをしているダイアトニックが格好良く紹介されていたりします。いずれパンサラッサもこの中でババーンとプロモーションされることになるのでしょう(^^)
いったい、どんなカタチで種牡馬生活を送るのか、詳細の発表が待たれます。
ABOUT
OUR VISION
Yulong Investments embodies a deep passion for thoroughbred racing and breeding, driven by Mr Yuesheng Zhang’s love of the horse.
Yulong is a major player in the Australian racing and breeding landscape investing in quality yearlings and broodmares, whilst offering breeders a commercial stallion roster at our Victorian base.
With racing and breeding operations in Europe & America, and a focus on expanding thoroughbred racing in mainland China, there is a world of opportunity with Yulong.
Googleさんの翻訳:Yulong Investmentsは、Yuesheng Zhang氏の馬への愛情に突き動かされた、サラブレッドのレースと繁殖への深い情熱を体現しています。
Yulongは、オーストラリアの競馬および繁殖業界の主要プレーヤーであり、高品質の当歳牝馬と繁殖牝馬に投資すると同時に、ビクトリア朝の拠点でブリーダーに商業種牡馬名簿を提供しています。
ヨーロッパとアメリカで競走と繁殖事業を展開し、中国本土でのサラブレッド競走の拡大に注力しているYulongには、チャンスの世界があります。
それはさて置き、先日、アロースタッドさんから2024年の種付料が発表されました。
2024年からの新種牡馬はパンサラッサの他にカフェファラオ、テーオーケインズ、ファストフォースで合計4頭。種付料はカフェファラオが150万円でファストフォースは80万円とのことですが、パンサラッサとテーオーケインズに関しては『後日発表』となっています。
初年度の種付料は能力や血統評価の他に、繁殖牝馬を集めるための売り出し戦略的な意味合いが強いと思われますが、パンサラッサの場合はYulong Groupとのパートナーシップが発表されており、牡牝に関係なくパンサラッサ産駒をセリで買うぞ宣言まで出ていますので、生産者の種付モチベーションは通常の新種牡馬以上に高くなると考えられます。(だって、良い繁殖につけて元気な子が生まれ、頑張ってセリに出したら大概(?)売れるってことですからこれはデカい)
となると、あまり謙ったお値段をつける必要はなさそうなのですが、果たしてことがそう単純なのかはよく分かりません。社台SSさんのようにいきなり新種牡馬に高値を付けるのは一般常識的にどうなの?という気もしますし…。
ちなみにアロースタッドさんの主要種牡馬はおいくらかと言いますと、23年に500万円だったシニスターミニスターは後日発表、カリフォルニアクロームは400万円、モズアスコットが350万円でビッグアーサーが300万円となっています。
ダート専用機と思われるカフェファラオが150万円スタートであること、アロースタッドさんの高額ゾーンが500~300万円程度であることを考えると、初年度は300万円ぐらいからになるのかな?あるいはもう少しイケちゃうかな?といった感じがしてきます。(もしも200万円台だったらかなりの戦略価格じゃないでしょうか)
そう言えばイクイノックスがJCを最後に現役引退、社台SSに入ることが発表されています。あのイクイノックスが果たしていくらからスタートになるのか、相当高いことになっちゃうんじゃないかと心配です。あ、もちろんパンサラッサはそんなことに関係なく我が道を行くのみ。現役時代同様に、後ろに誰がいようとも何を言われようとも…ですね(^^ゞ
種牡馬入りするパンサラッサは南半球とシャトル供用へ:サンスポZBAT!
26日のジャパンC12着を最後に引退、種牡馬入りすることが決まった海外G1・2勝馬パンサラッサ(栗・矢作、牡6、父ロードカナロア)が、来年からシャトル種牡馬として南半球でも種付けを行うことが1日、分かった。所有する広尾サラブレッドクラブがホームページで公表した。
来春から生まれ故郷・北海道新ひだか町にあるアロースタッドで供用開始後、海外に拠点を置く大手「Yulong Group」をメインパートナーに、シャトル種牡馬として南半球でも種付けを行っていく方向で調整が進められている。同グループの関係者はこの日、X(旧ツイッター)に投稿。ロードカナロアの後継種牡馬を探していたうえで「去年の天皇賞・秋での衝撃的なパフォーマンスを見て、ゲームチェンジャーになれる種牡馬だと確信し、種牡馬の第一候補になりました」と高い期待を語り、同グループが世界中から購入した良血繁殖牝馬への種付けを予定していることを明かした。
遠征を苦にせず、ドバイターフ、サウジカップと芝&ダートで世界的活躍をみせた同馬だけに種牡馬としての〝旅行〟も苦にならないはず。数年後には世界の競馬場でパンサラッサ産駒が活躍しているかもしれない。
パンサラッサに関しては、サウジカップの一撃であり得ない配当を頂いており、今やプライスレスな領域に入っているわけですが、念の為の確認という意味で『出資馬が種牡馬になる場合の規約』を確認してみました。
24.当該出資馬が種牡馬となる場合について
(1)転用の可否、転用時期、繋養先等の決定者
当該出資馬の種牡馬への転用の可否、転用時期、繋養先等はクラブ法人が決定します。ただし種牡馬としての価格が比較的高額となる場合には売却する方法ではなく「24.(3)」に掲げる種牡馬賃貸契約を締結する方法をとることがあります。この場合クラブ法人は当該出資馬の所有権を愛馬会法人に返還するものとし、愛馬会法人が種牡馬賃貸に関する諸事項を決定します。
(2)繋養先ならびに売却価格等の決定方法
種牡馬転用時の評価(売却価格もしくは賃貸価格)は競走成績、血統背景、景気動向等による需要予測、過去の類似売買(もしくは賃貸)実例などを参考にして売却先または賃貸先(繋養種馬場)と協議の上決定します(無償で寄贈する場合があります)。種牡馬として売却できた場合(種牡馬転用前に売却先等の馬主名義にて競走出走を条件とする譲渡契約を締結した場合を含む)の売却代金についてはその売却代金(税込)の 40%を営業者報酬とし(前述「13.(2)営業者の報酬」を参照)、当該営業者報酬を除いた残額の 60%相当額(消費税控除後)が顧客に分配されます。繋養先については種付業務全般に関わる実績等を考慮のうえ、適宜判断します。
(3)種牡馬賃貸契約
種牡馬賃貸契約の契約内容については、個々によって一部異なる場合がありますが、概ね次の形式となります。
クラブ法人が競走馬登録を抹消した当該出資馬の所有権は愛馬会法人に返還されます。愛馬会法人は契約開始から複数年(最長 5 年)に渡り当該出資馬を第三者に賃貸します。得られた賃貸収入から繋養経費(預託料、保険料、種牡馬登録料等)を除いた純利益のうち 60%(消費税控除後)が顧客に対する獲得賞金等分配対象額となります。愛馬会法人は獲得賞金等分配対象額のうちから匿名組合契約に関わる源泉徴収所得税(20.42%)を控除の上、各年度の種付けシーズン終了後に出資口数に応じて顧客宛てに分配します。導入初年度に受胎率保険に加入するほか、その後の傷害や疾病による当該年度の種付け頭数減少、受胎率の低下、および種付け不能など不測の事態については一部の免責事項を除いて保険により補填される仕組みを採用しており、予定した賃貸収入が顧客に分配される内容が基本となります。賃貸期間終了後は残存簿価相当額(残存簿価が 10 万円以下の場合は 10 万円とします)で繋養先に譲渡されます。
規約によれば、要するに売却代金の4割が営業者報酬、6割が出資者への配当になるんですね。
パンサラッサの場合はYulong Groupが絡んでいることもあり、売却なのかリースなのか、そもそもいくらの評価なのかなど分からないことも多いですが、そういう諸々についてはクラブからの連絡を待ちたいと思います。
ちなみにyoutubeにパンサラッサに関する面白い動画が上がっていました。
思わず笑っちゃう…みたいな部分も含め、内容については様々な感想があるでしょうが、こうして取り上げてもらえるだけでもありがたいことですし、パンサラッサが素晴らしい経験を与えてくれたことに改めて感謝です。
そして、『まさき』さんからはYulong Groupとダイアトニックについての情報を提供頂きました。
まとめてくれてありがとうございます!(笑)
— Winning Horse Club🇨🇳🤝🇯🇵 (@yangminghan8901) November 17, 2023
基本的に数千万〜数億円の繁殖に自家種牡馬を付けること。
G1やダービーを穫るより、張さんは無名な種牡馬を種牡馬ランキングNo.1にする方が燃えるwww… https://t.co/oXOFIujw7n
昨日ダイアトニックは一日4頭の繁殖を付けた。Yulongの繁殖2頭と他の牧場から2頭ずつ。
— Winning Horse Club🇨🇳🤝🇯🇵 (@yangminghan8901) September 15, 2023
Yulongの2頭はいずれもG1馬。このレベルに近い繁殖を60頭を付ける予定。最終的にトータル150頭以上の繁殖牝馬は集めそう。
3年後、ビクトリア州のファーストシーズンサイアーはほぼ決まったと思う(笑) pic.twitter.com/qj6Ouw5xc4
どうやらYulong Groupの張さんは常識では計れない感性をお持ちのようです。
出資者の贔屓目込みで言わせて頂くと、キンカメ系ロードカナロア×サンデーのダイアトニックにパンサラッサは劣っていないと思いますし、本当に一流の繁殖を用意頂けるとしたら、きっと成功してくれるだろうと思います(^^)
パンサラッサはアロースタッドでの供用開始後、海外に拠点を置く大手Yulong Groupをメインパートナーに、シャトル種牡馬として南半球でも種付けを行っていく方向で調整中です。また、国内外を問わず、同Groupが世界中で購入した良血繁殖牝馬への種付けもあわせて予定されておりますので、ここにご報告いたします。
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パンサラッサの種牡馬入りに先立ち、クラブから重要な情報が提供されました。(どうやら関係者の間では、本件については12月1日 午前10時にクラブから発表、それまでは秘匿という取り決めがあったみたいですね)
それによると、なんとアロースタッドでの共用だけでなく南半球でも(シャトル種牡馬として)種付を行う方向とのこと。シャトル種牡馬についてはそれぞれ抱くイメージが違うかもしれませんが、大モノとしてはモーリスがオーストラリアでG1馬を輩出するなど絶好調、サトノアラジンもニュージーランドで重賞馬を出すなど、南半球における日本種牡馬の評価は高く、良質な繁殖牝馬への種付チャンスが増えるとすればとても良い話だと思います。
それに、日本ではG2勝ちまでだったのに、ドバイとサウジでそれぞれG1を勝ったパンサラッサの道のりを考えると、種牡馬として再び世界を股にかけるなんて夢とロマンがありますよね。また、引退したらずっとアロースタッドにいるとかではなく、南半球まで大好きな遠足ができるというのもパンサラッサらしい2ndステージじゃないかと思います。
しかし、こうなってみると矢作先生の『芝での走りを見て欲しい』発言はそういうことだったのかなと…。
今さらアロースタッドの皆さんはじめ、日本のホースマンに対してだったら??と思わないでもないですが、Yulong Group、南半球の皆さんに見てもらうなら、そりゃあダート競走じゃないですよね。(というのはあくまで私の勝手な憶測です(^^ゞ)
なお、Yulong(ユイロン?) Groupについて私はよく知らないのですが、オーストラリアのサラブレッド繁殖雑誌『Stallions』には、『オーストラリアの血統市場における主要プレーヤーとして台頭してきた』と紹介されています。 Yulong – Stallions
それにしてもですよ…
『パンサラッサの種牡馬入りについて』
今朝10時のクラブ発表の通り、Yulong Groupは今後チーム·パンサラッサの一員として種牡馬パンサラッサをサポートすることになりました。これほどの名馬の種牡馬生涯に携わるチャンスを頂き、光栄に存じております。来年、南半球のシャトルも視野に入れながら、アロースタッドで種牡馬生活を送る予定です。
スピードと持続力のあるマイル〜中距離のロードカナロア後継種牡馬を探そうと思った矢先に、中山記念とドバイターフの逃げ切り勝利は最初のきっかけでした。そして、去年の天皇賞秋で衝撃的なパフォーマンスを観て、この馬はゲームチェンジャーになれる種牡馬だと確信し、種牡馬リストの第一候補になりました。更に、サウジカップの勝利でダート種牡馬の可能性も見い出しました。夏頃、パンサラッサは繋靭帯炎を発症した後も一切評価を下げることなく、第一候補として評価し続けてきました。
ラストランのジャパンカップのパフォーマンスを見ると、予定通り欧州遠征から天皇賞秋に行けばリベンジできたかもしれないと思いました。改めて、種牡馬を成功させなければいけない責任を感じました。既に各国の繁殖セリでたくさんの良血牝馬を用意しており、初年度から種付けする予定です。また、セリ市場で牝馬牡馬関係なく、パンサラッサの良い産駒を積極的に買いたいと思います。
広尾様、会員の皆様、矢作先生、吉田豊騎手、厩舎や牧場の方々、ありがとうございました。
夢を次世代に託しましょう!
これからも宜しくお願いします!
パンサラッサの種牡馬入りについて
— Winning Horse Club🇨🇳🤝🇯🇵 (@yangminghan8901) December 1, 2023
今朝10時のクラブ発表の通り、Yulong… pic.twitter.com/f8nyw7DPmm
それにしてもですよ、パンサラッサは我々が考える以上に世界から注目、評価されていたんですね。゚( ゚^∀^゚)゚。
リップサービス込みだとしても、ジャパンカップの走りを高く評価してくれたのは本当にありがたいし、すでにパンサラッサのために繁殖牝馬を準備しているとは、なんて恵まれた種牡馬生活のスタートなのかと思います。(今にして思えば、夏に欧州マイル路線への遠征を目論んだことも繋がっていたのかなと…)
そうですねぇ、あえて言うなら現役時代にコックスプレートは勝っとくんだった…と思わないでもないですが(昨年出ていたら楽勝してたと思います)、あの時天皇賞に向かうのは自然な流れだったわけですし、そのお陰で素晴らしいレースが見られたので…。まあ、あまりやり過ぎて向こうに行ったきりになられても困りますしね(^^ゞ
ということで、どうやらパンサラッサは引退しても私を退屈させる気はないようです(^^)
【2023/11/26東京 ジャパンカップ(G1/芝2400m)でのパンサラッサ:公式HPより】
パンサラッサは、28日にチャンピオンヒルズへ放牧に出ています。
◇小泉厩舎長のコメント 「脚元に問題は見られず、様子もいつもと変わりありません。ひとまず今週いっぱいは跨らずにゆっくりさせてあげる予定ですが、あまり楽をさせ過ぎて元気を余すような格好になっても良くありませんからね。来週からは適度に乗って体調を整えておきたいと思います。本当によく頑張って走り抜いてくれました」
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「脚元に問題は見られず、様子もいつもと変わりありません」とか言われちゃいますと、じゃぁ、あともう一戦いってみようか!などと勘違いをしてしまいそうです。JCでの走りを見る限りでは、何ならチャンピオンズカップに連闘してもやれそうな手応えでしたし、いっそのこと香港に行っても充分勝負になりそうでしたからね(^^ゞ
みたいな与太話はさて置きまして、もしも引退式をやって頂けるのであれば、(小泉厩舎長の仰る通り)心身をきちんと整えておかなければいけません。アロースタッドでの種牡馬入りが決まった今、万が一、引退式の最中にテンションが上がって何かあっては目も当てられませんし、そういうことがないように万全を期して頂ければと思います。いやホント、厩舎や外厩の皆さんは最後まで気が抜けなくて大変だと思いますが、くれぐれもよろしくお願い致しますm(_ _)m
それにしても、JC出走が決まってから今日までの2、3週間、本当にいろいろなことがあっていろいろと考えさせられて…。パンサラッサの走りが見られないのはやっぱり寂しいですが、当面は(もしもあれば)引退式を楽しみに、そして来年は広尾TC北海道ツアーでのアロースタッド訪問を楽しみにして頑張ろうと思います(^^)
ちなみにミスペンバリー’22、残179口だそうです。
兄はパンサラッサ!!ミスペンバリー'22、残179口です!!:広尾サラブレッド倶楽部
パンサラッサは前走のジャパンカップをラストランとして競走馬を引退する運びとなり、2024年度から新ひだか町のアロースタッドにて種牡馬として供用されることが決まりましたので、取り急ぎお知らせいたします。
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パンサラッサの引退と種牡馬入りが発表されました。
繋養先は新ひだかのアロースタッド。パンサラッサは血統、競争成績、能力のどれをとっても、カリフォルニアクローム、シニスターミニスター、モズアスコット、シャンハイボビー、ビッグアーサーといった馬たちに劣っていませんし、きっと数年後には新ひだかの看板種牡馬になっているのではないでしょうか。(何となく自信があります!)
〈公式〉アロースタッド:北海道日高郡新ひだか町で多くの有名種牡馬を繋養している牧場
出資馬の引退というと、どうしても寂しい気持ちになるものですが、いざ種牡馬入りが発表されてみると、本当に良かったなと安心する気持ち、これからもっと頑張らなくちゃ的な、武者震いみたいな感覚の方が大きいです。(関係者のご努力で、ありがたいことに引退式も調整して頂いているようですし!)
まあ、私が種牡馬として頑張るわけではないのでアレですが、やれる応援と言いますか、矢作先生の無言の圧に押し負けて、広尾TCのモズアスコット産駒2頭に出資をしてしまったぐらいのことはしていきたいと思います(^^;)
パンサラッサがアロースタッドということは、木村さんのところにいる牝馬も当然お嫁さん候補になるでしょう。では、果たしてどんな馬たちが候補になるのか?みたいな話は落ち着いてから考えます。が、これでまたこの遊びをやめられない理由が増えてしまったのは確かでして、いやはやまったく困ったものです…
それはさて置き、とにかく良い繋養先を見つけて頂いた関係者の皆さん、ありがとうございましたm(_ _)m
希代の逃げ馬パンサラッサ、引退…種牡馬入り ドバイ&サウジでG1制覇 矢作師「心に残る馬」:スポニチ Sponichi Annex
希代の逃げ馬がターフを去る。昨年3月のドバイターフと今年2月のサウジカップを制したパンサラッサ(牡6=矢作、父ロードカナロア)の引退が決まった。28日、矢作師が発表した。今後は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬入り。26日のジャパンカップ12着がラストランとなった。引退式を行う方向で調整が進められている。
矢作師は「レース後も問題はありませんが、最初から年内で引退と考えていたし、いい引き際なのかなと。欲を言えば、きりがないですからね。(パンサラッサには)本当に勉強させられました。馬というのは分からない。コントレイル(20年クラシック3冠制覇などG1・5勝)と同じ世代で素質は全く違うと思っていたのに、ここまでの馬になるとは想像もしていなかったです」とコメントした。
21年福島記念で重賞初制覇。翌年の中山記念で重賞2勝目を飾り、続くドバイターフが同着による歓喜の海外G1初V。吉田豊とデットーリが表彰式で壇上に並ぶシーンが胸を打った。
ハイライトは3走前のサウジカップ。身上の逃げで日本調教馬として初めてこのレースを制した。世界最高額の優勝賞金1000万ドルをゲット。当時のレートで約13億円のVマネーがクローズアップされた。そこから転戦したドバイワールドカップは10着に敗れ、帰国後に右前繋靱帯(けいじんたい)炎を発症。予定していた夏の英遠征を断念し、ジャパンカップが8カ月ぶりの実戦だった。
きっぷのいい逃げが持ち味で、ラストランのジャパンカップは前半1000メートル通過がレース史上最速の57秒6。他馬を大きく引き離し、スタンドを沸かせた。レース後、SNSでは勝ったイクイノックスに次ぐトレンド入り。矢作師は「ファンの多い馬だったし、自分にとっても個性的な逃げ馬をつくりたいとの思いを持っていました。つくろうと思っても、つくれるものではない。それは彼の資質だったと思います。心に残る馬でしたね。終わりだと思うと、グッと来るものがあります」と心境を明かした。
通算27戦7勝(うち重賞4勝)、獲得賞金18億4466万3200円はイクイノックス、アーモンドアイ、キタサンブラックに次ぐ歴代4位。みちのくからサウジアラビアで頂点へ。ビッグなサクセスストーリーがファンの心を揺さぶった。
パンサラッサが引退、アロースタッドで種牡馬入り 引退式も実施予定:サンスポZBAT!
昨年3月のドバイターフ、今年2月のサウジCと海外G1・2勝を挙げたパンサラッサ(栗・矢作、牡6)が現役を引退することが28日、分かった。今後は北海道新ひだか町のアロースタッドで種牡馬入りする。
26日のジャパンC12着がラストランとなった。矢作調教師は「レース後も問題はありません。最初から年内で引退と考えていたし、いい引き際なのかな、と。欲を言えばキリがないですから。(パンサラッサには)本当に勉強させられました。馬というのは分からない。(同厩で2020年の無敗の3冠馬)コントレイルと同じ世代で、素質は全く違うと思っていたのに、ここまでの馬になるとは想像もしていませんでした。ファンの多い馬だったし、自分にとっても個性的な逃げ馬を作りたいという思いを持っていました。作ろうと思っても、作れるものではない。それは彼の資質だったと思います。心に残る馬でしたね。終わりだと思うと、グッとくるものがあります」と思いを述べた。
今後は引退式も行う方向で調整している。
先週はスワーヴリチャードの種付料爆上がりに驚いてしまいましたが、来年にはパンサラッサが種牡馬入りをするはずですし、このタイミングで(ライバルになるであろう)社台SSさん繋養種牡馬の種付料をチェックしておこうと思います。
ちなみにJCのあと、矢作先生が「当初からこれで終わりにしようと思っていましたが、詳しくはオーナーと相談して決めます」と仰ったにもかかわらず、直後にクラブから「本レースをラストランとする方向で…」とアナウンスされたということは、おそらくスタッドインに関する調整が相当進んでいるのだろうと思います。(思いたい?)
【ジャパンC】12着パンサラッサ 果敢に逃走も…矢作師引退示唆「ここが最後の予定だったが」:スポニチ Sponichi Annex
パンサラッサは果敢に逃走。ハイラップを刻み直線半ばまで粘ったが、最後は12着に沈んだ。
吉田豊は「スッとハナに立って馬が自分からハミを取ってくれた。頑張ってくれたけど、ラスト1Fで止まってしまった」とレースを回顧。矢作師は「道中ハミが抜けていれば、と思いますが悔いはない。もともとここが最後の予定だったが、進退はオーナーと相談して決めます」と引退を示唆した。
**社台スタリオンステーション繋養種牡馬・2024年種付料**
ということで、社台SS繋養種牡馬の種付料を表にしてみました。
スワーヴリチャード爆上がり以外で目立つところとしては、イクイノックスの父キタサンブラックが1000万円から2000万円に倍増、ついに価格トップに躍り出ました。2000万円超となるとかつてのディープインパクト級に近い位置づけで、2022年が500万円だったことを考えるとスゴイものだなと…。
ただ、イクイノックスのような馬がポコポコ出るはずはないですし、今のところクラシックへの近道種牡馬という感じでもないので、一気に倍増はどうなの?と思わないでもありません。(余計なお世話ですけど(^^ゞ)
キタサンブラックに次ぐ1500万円のゾーンには1800万円から下がったエピファネイア、まだ産駒デビュー前なのに値上がりをしたコントレイル、そしてスワーヴリチャードがいますが、ここまで高い種牡馬になると、正直、あまりお得感はないですよね。(広尾TC関連で考えると、ディメンシオンによくエピファネイアをつけてくれたと思いますし、200万円のうちに配合されたセイリングホームやオピュレンスの産駒を揃えられたのはやはりラッキーでした)
1000万円オーバーの種牡馬は以上4頭に1200万円のキズナとロードカナロアを加えた6頭になります。いわゆる高額種牡馬は配合する側にも相当な覚悟がいりますから、その意味では、高額種牡馬を父に持つ募集馬はそういう覚悟のもとに生まれた期待馬である…ということは言えるでしょう。(ロードカナロア、エピファネイア、ロードカナロアと配合されているディメンシオンへの期待と覚悟のほどが窺えます(^^))
1000万円以下ゾーンになると、キンカメ系ロードカナロア産駒のサートゥルナーリア800万円に対し、今年産駒がデビューしているキンカメ系レイデオロが500万円に下がったあたりが目につきます。両馬はどちらも700万円からのスタートでしたが、正直、レイデオロはスワーヴリチャードと対照的に苦戦をしていますから…。(それでも500万円は決して安くはないと思います)
しかし、こうして眺めてみると、キンカメ系ロードカナロア産駒のパンサラッサはかなりイイ感じの需要があるんじゃないですかね。(お値段の設定によっては)サートゥルナーリアやレイデオロはちょっと高いけど…といった生産者の選択肢になりそうですし、非サンデーの血統構成に需要があるのはルーラーシップで証明されていますしね。
もちろん、ルーラーシップのような実績がある種牡馬を最初からライバルとは呼びにくいですが、芝とダートで海外G1を勝ち、天皇賞でイクイノックス(とルメールさん)を一瞬でも焦らせたパンサラッサが、初年度、2年目をうまく滑り出せば、大成功の可能性が充分にあるんじゃないかと思います。(はい、希望的観測です!)
そのためには果たしてどこにスタッドインするのかも重要ですし、早めのプロモーションで需要を喚起するのも非常に大事。その意味では、JCでのパフォーマンスは効果的なデモンストレーションだったと思いたいですし、もしかしたらそこまで考えてのJC出走だったのかな?という気がしてきます。(産駒が話題になる、というのも大切な要素ですから)
あ、またまた暴走しそうになってきました。まだ何も決まっておらず、何のアナウンスもない中なので今日のところはこの辺で。。でも何となくではありますが、種牡馬としての成功をめざすなら、このタイミングでの引退はマストなのかもしれません。(JCが2000mだったらもっと良いデモができたでしょうけれど…)
関係者の皆さんは今も諸々の調整に苦労されていると思いますが、パンサラッサが次のステージに進むために、そして成功するためには今からの数ヶ月がとても大事な気がしますので、引き続きよろしくお願いしたいと思いますm(_ _)m
ジャパンカップで12着となったパンサラッサの関係者コメントです。
◇吉田豊騎手のコメント 「休み明けでしたが、今日は返し馬の段階から具合の良さを感じていて、脚捌きがすごく軽かったです。こういう時はスタートも出てくれますし、実際に追うことなく馬なりで先頭に立てましたからね。2400mですので、もう少し抑えたい気持ちもありましたが、スピードがある馬ですからこういう競馬になりますし、向正面で手前を替えたら更にスピードに乗ったものですから、これはもう本馬の競馬をしようと。最後も一杯になりながら、手前を替えたらまた伸びようとしてくれてすごく頑張ってくれました。さすがにラスト1ハロンでパタッと止まってしまいましたが、本当にすごい馬です。無事に今日のレースを終えることができて良かったです」
◇矢作調教師のコメント 「馬のデキは本当に良かったです。どうしてもハミをガツンと噛んで行ってしまうため、今日のような競馬になってしまいます。道中もう少しリラックスして走れれば、また違った競馬ができるのかもしれませんが、これがパンサラッサですからね。今日のデキで2000mだったら面白いレースができたのではとも思いますが、すべて承知のうえでの今回のチャレンジ。そこは仕方ありませんし、悔いはありません」
◆クラブのコメント 「脚部不安明けとなる8か月ぶりの実戦。距離の壁に跳ね返される敗戦となってしまいましたが、世界が注目する大舞台でパンサラッサらしいレースぶりを披露し、本馬の個性のすべてを出し切って頑張り抜いてくれました。なお、「上がりに問題がなくひと安心」と調教師。本レースをラストランとする方向で諸々調整を進めていくことになりました」
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復帰戦にジャパンカップを選んだこと、レース前の矢作先生の「芝での走りを見てもらいたい…」発言その他、薄々感じさせるところはありましたが、どうやらパンサラッサが現役を引退することになりました。
ただ、レース後コメントなので細かいことまで書けないとは言え、クラブが「本レースをラストランとする方向で諸々調整を進めていくことになりました」だけではあまりにもアッサリし過ぎと言いますか…
みたいな話は今日はやめにして置きます(^^;)
しばらくはポッカリ心に穴があくことになりますが、パンサラッサの夢にはまだ続きがありますからね。。今夜はもう飲んじゃってますし、余計なことを書かないためにもこの辺にしておきたいと思います。
パンサラッサ号、今まで本当にお疲れ様でしたm(_ _)m
東京12R ジャパンカップ(G1/芝2400m)に出走したパンサラッサは12着でした。
【レース内容】まずまずの好スタート。内のタイトルホルダーを制して果敢にハナへ。1~2角でもペースを落とさず軽快に飛ばし、向こう正面でグングン後続を引き離す姿は、まるで昨年の天皇賞のリプレイを見ているかのようでした。そして1000m通過タイムは57.6秒…。正直、この時点でどこまで粘れるかに焦点が絞られたわけですが、満を持して追い出されたイクイノックスの猛追を受けながら、残り240m地点まで先頭で頑張ったのは見事というほかありません。最後の1Fは完全に脚が止まって12着での入線となりましたが、一切の小細工をせず、自分のスタイルを貫きとおしたパンサラッサを誇りに感じた贅沢な時間でした。
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本当によく頑張りました…
とにかくゆっくり休んでくださいm(_ _)m
8ヶ月ぶりの競馬が府中の2400m、しかもイクイノックスやリバティアイランド、タイトルホルダーといったG1馬相手のレースでしたから、本当に大丈夫なのか?と心配もしましたが、1年前と変わらぬ元気一杯の走りが見られて良かったです。
JC出走については様々なご意見があるでしょうし、玉砕戦法と片付けるのは簡単ですが、結果的に着順が12だからどうこうではなく、パンサラッサが唯一無二の馬であることは再確認できたと思います。
いや、こんなに元気ならまだまだやれるんじゃないかとか、とにかく力の衰え的なものは全く感じませんでした。まあ、たまたまジャパンカップが2400mなのは、JRA様の一方的な都合ですしね(^^;)
ということで、あとはとにかくレース後の無事を祈るのみ。。パンサラッサの今後とか何とか、難しい話はいったん脇に置きまして、先ほどパンサラッサが刻んだラップタイムをジワッと噛みしめたいと思いますm(_ _)m
パンサラッサ:東京芝2400m 2分24秒0(1000m通過57.6秒、上り3F38.7秒)、推定ラップタイム・12.7-11.3-11.5-11.0-11.1-11.5-12.0-12.1-12.1-12.4-12.6-13.7
**2023/11/26東京12R ジャパンカップ(G1/芝2400m)・良**
ジャパンカップ(国際招待)【2023年11月26日東京12R】:競馬ラボ
**2023/11/26東京12R ジャパンカップ(G1/芝2400m)15:40発走**
◎ パンサラッサ
○ タイトルホルダー
▲ リバティアイランド
△ イクイノックス
△ ドウデュース
△ ダノンベルーガ
△ ディープボンド
今年のジャパンカップはパンサラッサの応援が全てなので、予想もあくまで『応援予想』です(^^ゞ
まず、パンサラッサは距離にかかわらず行くしかないタイプですし、陣営からは逃げ宣言も出ています。パンサラッサがいなければ逃げていたであろうタイトルホルダーには昨年の宝塚記念での成功体験がありますので、パンサラッサを前に行かせてある程度ついて行き、3角過ぎから早めに捉えに行く競馬をしてくるだろうと思います。
ということで、パンサラッサにとって最大のポイントはゲートを決めて自分のカタチに持ち込むこと、そして3角過ぎ、パンサラッサを目標にしてくるであろうタイトルホルダーの仕掛けを凌ぐことが絶対条件になってきます。ちなみに、タイトルホルダーがいる以上、ペースにかかわらず昨年の天皇賞で見せたような大逃げにはならないハズ。タイトルホルダーが万全の状態であれば、あえて控えるような競馬はしてこないでしょう。
逆に言えば、今年のタイトルホルダーが昨年の宝塚記念と同じ(かそれ以上の)状態にあるのかどうか。。状態面の比較に加え、馬場、コース(回り)などの違いも含めて様々な要素がパンサラッサにプラスに働き、タイトルホルダーの早めの仕掛けを凌ぐようなら、最大の課題と言われる距離克服だって可能でしょう。
と言いますか、距離克服自体はできると思うんですよね。ただし2400mになると、もっとその距離が得意な馬がいるわけで…。その最たる強敵であるタイトルホルダーに勝つことができてから、初めてイクイノックスやリバティアイランドの追撃を意識するレースだろうと思います。(さすがにイクイノックスがタイトルホルダーより前、ってことはないでしょうし)
なので予想印としては、パンサラッサがタイトルホルダーを凌ぎ切る前提で本命、僅かに及ばずのタイトルホルダーが対抗。そのあとはまあ適当に…じゃなくてですね、世界最強のイクイノックスは初の中3週(しかも200mを1分55秒2で走らされたあと)がどうかという点と、自在性があり過ぎる馬が内枠にはいったことがアダになり、最後のキレ味勝負でリバティアイランドにやられる可能性が出てきたことを考慮しての順位付けをしてみました。
そりゃあ、普通に考えればイクイノックスが強いだろうとは思います。
でも、ジャパンカップを勝つという点だけで考えれば、典型的な休養十分・フレッシュな状態でこそ好走するタイプのイクイノックスにとって、天皇賞は余計なひと叩きだったんじゃないかと(ついでに驚異のレコードも余計)。。その点、当初から秋華賞後を目標にしていたリバティアイランドには叩き良化のムードがプンプンしていますし、パンサラッサがタイトルホルダーを振り切ったあと、一番怖いのは3歳牝馬のこの馬なんじゃないかと思います。
希望的観測だらけの勝手な予想で誠に申し訳ありませんが、様々な思いをこめて、気持ち良くパンサラッサの応援をしたいので。その結果がどうであろうとも、自分の競馬をして無事に戻ってきてもらえれば嬉しいです!
【ジャパンC 俺のチェックポイント】パンサラッサ 距離と久々気がかりも…状態良好、好枠引いて一発の予感:サンスポZBAT!
(ジャパンカップ、2023年11月26日 15:40、GI、東京12R、芝・左2400m)
今週は東京競馬場でジャパンCが行われる。俺のチェックポイント4日目は、大阪サンスポの長田良三記者がこの日、4枠8番に決まったパンサラッサに注目。みんなが知っている強力な逃げ馬だが、勝ったことがない2400メートルの距離がどうなのか? また、8カ月ぶりの実戦で状態は? 陣営を直撃した。
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パンサラッサがいよいよ復帰する。ドバイターフ、サウジCと海外G1・2勝の実績馬。昨秋の天皇賞ではイクイノックスの0秒1差2着に逃げ粘るなど、スピードは国内でもG1級だ。ただ、勝ち鞍は1800~2000メートルに集中。今回は2400メートルがまず鍵になりそうだ。霧がたちこめるなか矢作厩舎へと向かい、岡助手を直撃した。
「距離は長いと思います」。やっぱりそうですか。2000メートル超では過去3戦して昨年の宝塚記念の8着が最高だ。しかし、こう続けた。
「ただ、具合は本当にいいので、状態の良さでカバーできれば。ダートでも勝っていますが、軽い走りをするので、芝の方がいいと思います」
そうか。サンプルはわずか3戦。まだ諦めるのは早すぎる。「結果を見ても左回りのほうがいいです」とも。芝の右回りは【4・4・0・10】に対し、左回りは【2・2・0・1】。連対を外したのは神戸新聞杯(芝2200メートル)の一度だけ。距離のことは引き続き引っ掛かるが、この安定感なら克服しても…と思わなくもない。
もう一つのポイントは仕上がりだろう。3月のドバイワールドC10着後、右前脚の繋靭帯炎で休養。8カ月ぶりの実戦となる。故障明けという点を聞いてみると「何も問題ありません。気にせずに調教ができています」という返事だった。
その証拠に、19日の栗東CWコースでは6ハロン78秒9(ラスト1ハロン11秒7)の自己最速、22日は栗東坂路でラスト1ハロン11秒8(4ハロン54秒3)と最速タイをマーク。来週のチャンピオンズCとの両にらみだったが、ここへ出走を決めたのは、調子がいいこともあるのだろう。「状態もいいので、行き脚はつくと思う。競ってくる馬もいないでしょうし、逃げてどこまで粘ってくれるか」との見立て。他の陣営がどうせ距離が長いんだろう?…と甘く見ていたら、残ってしまうのではないか。そんな気がしてきた。
朝霧の中を歩くパンサラッサ。8カ月ぶりでも好仕上がり=栗東トレセン(撮影・岩川晋也)Photo by サンスポ
【ジャパンC】(8)パンサラッサ ハナ譲らん!矢作師「思い切って行かせる」:スポニチ Sponichi Annex
持ち前の逃げを貫く。木曜午後2時過ぎ、パンサラッサの枠順が8番に決まった。1枠にリバティアイランドとイクイノックスが並び、2枠3番に同脚質のタイトルホルダー。
荒木助手は「真ん中のいい枠だと思います。後入れの偶数はいいですね」と歓迎し「内に有力馬がいますけど、いつものこの馬の競馬をするだけですね」とした。タイトルホルダーが内だろうと外だろうと先手を譲る気はない。矢作師も水曜の最終追い後に「皆さんもご存じの通り、逃げしかないのでとにかく思い切って行かせます。それでバテたら仕方ないと、吉田豊君にも伝えています」と言い切った。
昨年の天皇賞・秋は前半5F57秒4のハイラップを刻む大逃げ。一時は後続に15馬身以上もの差をつけ、レース後にイクイノックスのルメールが「正直、間に合わないと思った」と冷や汗をかくほど脅かした。鬼脚に屈して1馬身差2着だったが、その後に世界最高賞金レースのサウジCを勝ち、同世代の3冠馬で僚馬だったコントレイルも上回る賞金を獲得。「ここまでになるとは想像していなかった」と指揮官も驚かせるほどに出世した。
今回はドバイワールドC10着以来、右前のけいじん帯炎からの復帰戦。来月3日のチャンピオンズCとの両にらみだったが、19日にCWコースで6F78秒9~1F11秒7を叩き出した動きを見てジャパンC出走を選択した。矢作師は「距離は長いかな。(仕上がりも)もう一本できれば万全だけど」としながら「自分の競馬をしやすいと思った」と参戦理由を説明。「今回は人気にはならないと思うし、気楽な立場で臨めそう。この馬の出走でレースを盛り上げられれば」と結んだ。
【ジャパンC】パンサラッサ「絶好調」宣言、岡助手「仕上がりいい、この馬らしい競馬できれば」:極ウマ・プレミアム
パンサラッサ(牡6、矢作)はレース金曜朝、坂路を軽快に駆け上がった。活気にあふれており、休み明けを感じさせない。岡助手は「絶好調です。この馬らしく元気いっぱい。仕上がりはいいですし、あとはパンサラッサらしい競馬ができれば」と期待を込めた。