★★ 「朝日歌壇あれこれ⑩」★★ 松井多絵子
本日1月21日の朝日歌壇は☆が6個もある。投稿してから掲載されるまで3週間以上かかるから、今日の入選歌は昨年の歳晩のものであろう。新年に詠まれたものは見当たらない。歳晩の忙しいときは投稿歌は少なかったので、☆が多いのではないか。今日は私が待ちこがれていた小学生の男の子歌人が入選。☆がついている。
永田和宏選 馬場あき子選
☆ 学芸会ぼくは脇役だけれどもぼくの母さんぼくを見ている (東京都) 小林龍太
※永田選者の「評」で龍太くんは小学校の生徒、隣の入選歌は彼の担任の先生の歌だと知る
❤学芸会に端役などなし父母のビデオは君を君だけを追う (東大和市) 杜野 泉
※先生と生徒が同時に入選。おめでとうございます。
馬場あき子選 佐佐木幸綱選
☆ 体操服も十七日間冬休みたたんでそっと寝かせてあげた (富山市) 松田わこ
※朝日歌壇賞を受賞したばかっりの松田わこの歌。馬場あき子の「評」は下の句が実にやさしい、私も子供なりに身のまわりのモノを大切にするから、いい歌ができるのだと思います。
朝日歌壇と俳壇の間に「短歌時評」の欄があり、歌人の加藤英彦氏が「新しさとは何だろう。
古い殻を脱いで生まれ出たつるつるの卵のような可能性」。と書いていられます。松田わこ、
小林龍太、これからも次々につるつるの卵が朝日歌壇に並びますように。
小学生には甘いあまい松井多絵子