★★★「朝日俳壇あれこれ③~第29回朝日俳壇賞」★★
本日、朝日俳壇賞が発表された。★猪狩鳳保 ★大村森美 ★望月清彦 ★吉田淳
金子選 「評」 俳句形式ならではの力強い韻律で支えられていて、想いの工夫など二の次。
★三月十一日去年(こぞ)となす初明り (横浜市) 猪狩 鳳保
※3・11の大震災は、決して風化させたくない作者に私も共感、初明かりが消えないように。
長谷川選 「評」 楽園のようで現実の風景。南の島の俳人の登場を歓迎したい。
★猿二匹樹上に座して花喰らう (東京都大島町) 大村森美
※おなじ東京に住みながら大村さんは南の島の俳人、私は高層ビルのはざまの猿です。
大串選 「評」 「形相変へ」の擬人化が秀抜。炎が立ち上がり、火の粉が飛んだのだ。
★叩きたる焚火形相変へにけり (東京都) 望月清彦
※焚火の怒りのように怒りたい昨今、17音ならではの迫力。寒さを吹き飛ばす一句ですね。
稲畑選 「評」 日本では百歳も夢ではない。「あと三千日」と初日に願うめでたさ。
★百歳に三千日の初日かな (奈良市) 吉田淳
※東満、沖縄戦に従軍した92歳の句歴40年、私も90歳まで生きて「感謝」と言いたい。いや百歳まで生きなければ、「感謝」と言わないだろう。欲ばりな松井多絵子。