えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

本の広告あれこれ⑥~女子会川柳

2013-01-26 20:33:15 | 歌う

         HONN 「本の広告あれこれ⑥」HONN     松井多絵子                
               <女子会川柳><シルバー川柳>

 この川柳の本の広告は朝刊で見た<女子会川柳>は5万部突破とか、1月23日の「めざましテレビ」で大反響だった、そうである。

★「調子どう?」あんたが聞くまで絶好調

★気がつけば癒し系から威圧系

★ストレスは仕事じゃないのあなたなの

★大人でしょ子供じゃないでしょ上司でしょ

 <シルバー川柳>25万部突破? ほんまかいなと首をかしげる松井多絵子。

★誕生日ローソク吹いて立ちくらみ

★立ち上がり 用を忘れて 立ちつくし

★恋かなと 思っていたら不整脈

※私も川柳的なものを作ってみました。新しい犯罪の押し買いのことを。

   ある筈もないのに押し買い帰らない

   押し買いはガラスをダイヤと思いこむ

   押し買いに押し売りしたりニセ金貨  

押し買いが来たらニセもののダイヤの指輪を高く売るつもりですが我が家にはきません。


「現代短歌評論賞のこと」

2013-01-25 20:38:16 | 歌う

          TANNKA 「現代短歌評論賞のこと」TANNKA  松井多絵子

 昨年、創刊80年の「短歌研究」は現代歌人協会の「現代短歌大賞特別賞」を受賞した。
中城ふみ子、寺山修司、春日井建などなど多くの歌人を生み育てた、短歌専門誌であり、最初の短歌総合誌である。短歌の登竜門の新人賞だけでなく、歌壇唯一の評論賞も設定している。

 今年の第三十一回現代短歌評論賞の課題は「現代短歌の基盤」である。文芸の中の短歌の位置は1300年に及ぶ伝統との相剋、21世紀の今、短歌を作ること、読むこと、その基盤となるものは何か。選考委員は篠弘・佐佐木幸綱・大島史洋・三枝昂之の四氏。詳しいことは「短歌研究」の2月号23ページに載っています。

 三年前の今ごろだった。「第28回現代短歌評論賞」に応募しょうと思ったのは。課題「いかに
現代を詠うかー現代短歌の諸相を分析するー」 そのころ「朝日歌壇のホームレス歌人に関心があり書きたかったが原稿の依頼など私に来るはずもなかった。ダメでもともと、宝くじだって買わなければ当たらない、書いて応募しなければなどと夢中で書いて、送り、ボツになることは覚悟していたが、神様がいたのだ。30枚の原稿は紙くずにはならなかった。悪友だと思っていた暴走老女A子からドライフラーワーの花束が贈られた。まだ枯れないで居間を飾っている。

 「短歌研究」の新人賞は少し自信があったのにダメ、まったく自信のなかった評論賞はいただけるなんて、自信のない方こそ応募なさいますように。締め切りは7月1日ですよ。

❤ いくそたびこのビル宛に新人賞応募歌稿を送りしことか

❤わたくしの落選歌稿が残されているかもしれぬT社に来ており

          評論賞は運がよかっただけかもしれない松井多絵子


本の広告あれこれ⑤

2013-01-24 14:26:59 | 歌う

              HONN 「本の広告あれこれ⑤」HONN  松井多絵子

                  ★ 「きいろいゾウ」 ★

 わが家から歩いて10分ほどのところに、黄色い家がある。あたりは古い平屋なので、この黄色い総二階の家が目立つ。しかし昨年の今頃は、古い板張りの家だった。ある日突然この家は黄色の家に。そういう家は近くにいくつもある。でも原色の黄色一色の家は見たことがない。クリーム色ではなく、あえて外壁を真っ黄色に塗ったのは、住む人の変身願望のように思えてしまう。

 朝刊の本の広告の、気になる物語『きいろいゾウ』が目につく。そしてあの黄色い家が目に浮かぶ。「愛する痛みを知る、すべての人へおくるラブストーリー」だそうである。田舎暮らしの若夫婦の夫が、妻を残して東京へ。気になりますね。その後のこと。本の題名は内容の集約ですから、黄色ではなく(きいろ)、象ではなく(ゾウ)、若いカップルのほどほどの愛の物語でしょうか。

 私の歌のなかには、(きいろ)ではなく黄色がかなりあります。自己主張しているようです。

❤いま咲いておかねばならぬと黄の口をあけっぱなしのラッパ水仙

❤卵黄の崩れたような返事なら耳よゆめゆめ聞いてはならぬ

❤焼きたての卵の大き真黄色のひとつ瞳がわれを見上げる

ゾウではなく象の歌

❤象のその小さな目にもかがやいて消えてゆくのかこの落日は

   そろそろ今日の落日の頃となりました。 感傷的な松井多絵子


トホホ川柳のこと 

2013-01-23 20:42:02 | 歌う

          TOHOHO 「トホホ川柳のこと」TOHOHO   松井多絵子

 今朝の新聞で「トホホ川柳」が目につく。某大学の通信教育の広告である。           
大学には 児童学科 文学科 心理学科 社会福祉学科がある。

<児童学科> 実践重視の学びで、現場で即戦力として活躍できる力と豊かな心を育みます。

★わたしより女子力高い園児たち

<心理学科> 心の時代に必要とされる心理学の基礎と理論を身につけます。

★心理学駆使して妻の機嫌とり

<社会福祉学科> 社会福祉のプロとして活躍するための、高度な知識と技能を養います。

★転職のためだと言えず「親のため」

※私も川柳めいたものを作ってみました。

心理学知らずに夫を怒らせる

トホホホと笑わぬ女子に鬼が来る    (お粗末でした。松井多絵子)


「ひらがな」に疲れる

2013-01-22 20:31:19 | 歌う

            KANA 「ひらがなに疲れる」KANA  松井多絵子

★さよふけてかどゆくひとのからかさにゆきふるおとのさびしくもあるか

これは会津八一(1881~1956)の歌である。彼の歌の多くはひらがなである。むずかしい漢字もやれやれだが、一首すべてが平仮名もやれやれである。読みながら、考えながら、頭のなかで
漢字に変換しなければならない。ひらがなには、そこはかとなきムードがただようが、すぐに意味が分からない場合もある。折角の歌が読者に届かなかったら残念だ。

新年早々、芥川賞の発表があり、75歳の黒田夏子の「abさんご」が受賞作である。横書きでひらがなを多用した「abさんご」について、選考委員の堀江敏幸は「文字自体の力強さがあり、洗練されている。美しい作品だとたたえた。高齢だが、作品はみずみずしいという委員もいた。

 新聞に紹介された作品の一部は、詩のようで、ゆっくり味わいたくなる。しかし「おのずとその見かけがひょうじゅんをはずれてきたのは、ひょうじゅんと見なされている書き方がそのあつかおうとしていることに」 は読むのに疲れる。読むのに時間がかかる。多くの若い人たちに高齢者のパワーを宣伝する本になって欲しいが、忙しい若者たちに「abさんご」がどの程度読まれるか。
 まるで自分が書いた本のように売れゆきを気にしている松井多絵子。