メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Stratovarius の Elysium

2011-02-13 11:32:05 | メロディック・ハード
フィンランドのメロディック・パワー・メタル・バンドの13作目。

前々作で、バンドの屋台骨を支えてきたギターのティモ・トルキが脱退し、
彼が作ったレボリューション・ルネッサンスも、これまでと変わらなくてつまらなかった。
そのため、ストラトヴァリウスはもう終わったと思っていたのだが。。

この『Elysium』はいい!
シンフォニックでプログレ的になり、メロディが1本調子でなく、バラエティに富んできたからだ。
何より、ティモ・トルキのバックバンド然としていたイェンス・ヨハンソンが元気なのがいい。
クワイアも使い、崇高さや壮大さが出てきた。
ある意味、AngraやKamelotに近づいたが、この方が私の趣味なのだ!
ストラトヴァリウスはこうあるべきという“縛り”から解放されたような。。

ティモ・コッティペルトのボーカルは、いつになく気持ちが込められていると思う。
3曲目の“Infernal Maze”の出だしなんか、滲み出る色気にKamelotのロイ・カーンかと思った。

そして、何よりも貢献したのが、ギタリストのマティアス・クピアイネンだろう。
まず、ギターの音色が違う。
重低音のリフ重視のティモと違い、重低音リフは半減した。
代わりに、イェンスのシンフォニックなオーケストレーションが加わり、イエンスのKeyソロとマティアスのギターソロが交差する。
これが実に心地いい。
ギターソロは、時折ネオクラシカルを思わせる程度で、泣きのギターに変化していた。
これは私の好みに近づいて、大歓迎なんだなぁ。


シングルカットされた1曲目の“Darkest Hours”は、キャッチーでサビはハードポップのような広がりある展開でいい。
一緒に歌いたくなる。
今までが重厚さがストラトヴァリウスの特徴だとしたら、今作は鋭さが特徴なのだろう。

3曲目の“Infermnal Maze”は、ヘヴィーさとプログレが融合して、スケールが大きい。
それでもストラトヴァリウスっぽいのは、ヨルグ・マイケルの骨太なドラミングのせいだろう。

4曲目の“Fairness Justified”の泣きのギターは本当に心地いい。

エンディングを飾る18分もの大曲“Elysium”は、ちょっと長過ぎ。。
聴き込めば曲を覚えて良くなるのかも知れないが、今のところは3~5分台の短い曲がいい。

見事に復活を果たした。