メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Leaves' Eyes の Njord

2009-10-04 14:10:10 | メロディック・ハード
オランダのシンフォニックなゴシック・メタルバンドの3作目。
今回は、北欧神話の『Njord』をテーマにしている。

1曲目はタイトル・ナンバー“Njord”
Njordは海の神。嵐を鎮めてくれる。
イントロの、ひたひたと押し寄せてくる波に乗って、歌姫リヴ・クリスティンが北欧神話の世界へ誘う。
それは、めくりめく堂々たる絵物語。
壮大にして崇高。懐かしさもある。
リフは重厚で、オーケストレーションは広がりをもたらす。
リヴの、すべてを包み込むような寛容な歌声と、儚さ、気高い高音が素晴らしい。

2曲目は、シングルにもなった“My Destiny”
彼らにしてはキャッチーでシンプルでわかりやすい。
アレクサンダー・クルルのデス声との絡みがいい。
わずかに流れるピアノの可憐さが、いいアクセントになっている。

5曲目の“Scarborough Fair”は、あのSimon&Garfunkelのカバー。
何だかBlackmore's Nightみたいであまり良くない。


サウンドは、単調になっているきらいがある。
全部シンフォニックに処理されてて、飽きてしまうのだ。
例えば7曲目の“Irish Rain”辺り、アコギと生ピアノだけで演奏されてたら、完全なる「静」が出現し、頭がリセットされる結果、次の曲から再び新鮮な気分で聴けるのに。

歌詞は、北欧神話『Njord』に基づいたのは、タイトル・ナンバーだけだが、全体的に幽玄で、過酷な自然に立ち向かい、共存を果たそうという決意が感じられる。
リヴの力強くも儚い歌声は、よく合っていると思う。
ブックレットの暗く厳しい大自然と、メンバーの民族調の衣裳が、さらにイメージを深める。

シンフォニックでありながら、トラッド志向で、わずかにヴァイキング。
ゴシック・メタルとは言え、メタル色は薄い。
1,2曲目のヘヴィーさがもっとあっても良かった。
悪くはないが、惜しい。