新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月24日 その2 カタカナ語排斥論者は調べた

2021-03-24 08:54:58 | コラム
「タッチ・スクリーン」のようだった:

昨日、「果たしてタッチパネルは本当の英語なのだろうか」と、良く知らないままに疑問だけを述べていた。それは「パネル」(=panel)の使い方がおかしく思えたからだったが、お恥ずかしながら正解は知らなかったのだ。そこで、本日は早朝から調べてみた。すると、どうやら“touch screen”(=タッチ・スクリーン)と言うらしいのだ。「タッチパネル」を誰が創造したかなど知る由もないが、如何にもそれらしいカタカナ語に仕立て上げてあったのが怖いところだと思った。

そこで、念の為に“panel”をOxfordで調べてみると“a square or rectangular piece of wood, glass or metal that forms part of a larger surface such as door or wall”とあるので、矢張り言葉の誤用だったようだ。思うに、単語の豊富な知識が「鉄板、羽目板」と英和辞書にもあるので、これだと思ってタッチと組み合わせたのだろう。何度でも同じ事を言うが「こういうカタカナ語を作る時に、英々辞書とまでは言わないが、少なくとも英和辞典くらいは見ないのだろうか」なのだ。でも、今更「タッチ・スクリーン」が正しいなどと言っても遅いだろうが。


他山の石

2021-03-24 08:20:19 | コラム
河井克行氏が無意識に投じた一石:

漸くというのだろうが、河井克行被告が議員辞職の意思を表明した。それを受けて二階幹事長が「他山の石として・・・」との談話を発表した。聞いた瞬間に「もしかして」と思った事があった。それは、この四書五経にあるこの表現は屡々誤用されてきたので、野党が問題にして騒ぐのかも知れないと感じたのだった。そこで、直ちに電子辞書の広辞苑で確認して、Wikipediaでも検索してみた。テレビのニュースでは、無邪気に立憲民主党の安積と共産党の小池の誤った解釈振りを、無批判且つ嬉しそうに採り上げていた。

広辞苑には「他山の石以て玉を攻(おさ)むべし」よりとして「自分の人格を磨くのに役に立つ他人の良くない言行や出来事」とある。二階幹事長は誤用してはいなかったのだ。因みに、Wikipediaには「文化庁が実施している国語に関する世論調査が、2004年の調査で「他山の石」の意味について尋ねたところ、回答者の26.8%は正答である「他人の間違った言行も自分の行いの参考となる」を選んだが、18.1%は誤答である「他人の良い言行は自分の行いの手本となる」を選び、その他では、やはり誤りである「両方の意味で使う」が 5.5%(以下略)」とあった。

そういうことなので、野党が「余所の山とは何事か。自分の党内で起こった事だ」と喚いたのは、とんだ常識と勉強不足を露呈したに過ぎなかったのだ。失礼な言い方と言われないと良いのだが、二階幹事長の(当方よりも遙かにお若い)年齢であれば、こういう事で言葉を誤用されないと思う。近年では「情けは人のためならず」が誤って解釈されているように、国語力の不足が目立っているのは非常に残念な事であると言わざるを得ない。河井克行被告は意外なところで、野党の非常識なところを暴いてみせる結果になったのだと思う。

参考資料:Wikipedia