おはようございます。
コロナ襲来で、固く門を閉じてしまった美術館。ぼくが今年一番の楽しみにしていた国立西洋美術館のロンドンナショナルギャラリー展も閉鎖中だ。よほどの神風が吹かない限り、現状は変わらないだろう。へたすると、このまま閉幕(6月14日)してしまう可能性まで出てきている。
そんなとき、ぶら美で本展を紹介していたので、予習のつもりで、ここにもメモしておこうと思う。前後編、二回に分けて放映されたので、まず前編から。ついでながら、10年ほど前、ここを訪問したときのこともちょっと。
いきなりですが、前編の概要を漫画で(ブラ美ホームページより)。
ロンドンナショナルギャラリーは、1824年の設立で、”西洋美術の教科書”とも呼ばれる近代の美術館の鑑になっている。その200年間の歴史で、今回のような大規模な貸し出しは初めてのことらしい。もう日本では見られないかもしれない名作がずらりと来ていますよ、と胸を張る西美の川瀬主任研究員。
名作ずらり。
第1章 イタリア・ルネサンス絵画の収集
まず、イタリア・ルネサンス絵画から。ルネッサンスとは?人間中心の古代の価値観をルネサンス(再生)すること。ルネサンスというと、レオナルド、ミケランジェロ、ラファエロの三巨匠しか頭に浮かばない私メであるが、その前期にすごい人達がいたから、盛期ルネサンスが誕生した、という。
では、そのルネサンス初期のすごい画家たち。10年前、現地でも見ていなかった気がする(汗)。
パオロ・ウッチェロ《聖ゲオルギウスと竜》(1470年頃)
初期ルネサンスで、はじめて遠近法を使い始めた、”遠近法おたく”(笑)の画家とのこと。この絵も消失点から放射状に広がる透視図法が用いられているとの説明。なるほど。
カルロ・クリヴェッリ 聖エミディウスを伴う受胎告知 (1486年)
”受胎告知”というと、大天使ガブリエルと聖母マリアの二人だけのはずが、もう一人出演。よくみると、町の模型をもっている。この方が、聖エミディウス。この絵が描かれた町、アスコリ・ピチェーノの守護聖人。実はこの絵はこの町に自治権が与えられたことを祝う絵だったというわけ。なるほど。
細かく見るといろいろ細工がしてある。どの空間にもぎっしりと情報を詰め込んである。実物をじっくり見てみたい。
ドメニコ・ギルランダイオ 聖母子 (1480-90年頃)
ドメニコ・ギルランダイオはミケランジェロの師匠でレオナルドの兄弟子に当たり、まさに盛期ルネサンスの三大巨匠、生みの親ともいうべき画家。人間のような表現、遠近法、陰影法を取り入れている。
遠景のぼかしはレオナルドも取り入れている。モナリザはこれを参考にしたのではと。
その後、盛期ルネサンスに入り、三大巨匠の時代となる。
残念ながら、本展には三大巨匠の作品は来ていない。ぼくが、2011年11月に訪れたロンドンナショナルギャラリーで見てきた三作品をここに載せて、マイ・ロンドンナショナルギャラリー展、第1章の締めとしよう。
レオナルドの岩窟の聖母
ミケランジェロのキリストの埋葬
ラファエロのなでしこの聖母
ロンドンナショナルギャラリーはロンドンの中心、トラファルガー広場に面してある。ネルソン総督の像が見下ろしている。
さびしいひまわり。5月には開いて!
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!