気ままに

大船での気ままな生活日誌

奇想の又兵衛/山中常盤物語絵巻(1)

2019-09-25 08:31:51 | Weblog

おはようございます。

MOA美術館は、岩佐又兵衛の三大絵巻、山中常盤物語、浄瑠璃物語、堀江物語を所蔵していて、時々、それぞれの全巻を拡げて展示してくれる。今回は山中常盤物語絵巻、全12巻。2011年が初見で、2012年、2015年、そして今回で四度目となる。2012年はMOA開館30周年記念ということで、なんと、三大絵巻が三期連続して次々と、全巻、展示されるという絢爛豪華な展覧会だった。

今回は山中常盤物語全12巻のほか、浄瑠璃物語、堀江物語もそれぞれ、2巻ほど見せてもらえるという豪華さ。加えて、MOA所蔵の又兵衛作品もずらりと並び、又兵衛ファンには見逃せない展覧会である。

さて、メイン展示の山中常盤物語絵巻。これまで何度も紹介しているが(たとえば、ここ)、写真撮影が可能になってからのはないので、絵画を中心に記録しておきたい。

第1巻 あらすじ



源氏の御曹司牛若は奥州の藤原秀衡に鄭重に迎えられ、しあわせな日々をおくっている。

都にいる母、常盤御前は牛若の行方がわからず不安な日々をすごす。そんな折り、奥州の牛若から文が届く。

第2巻 あらすじ

春もなかばとなり、常盤は侍従を従え、住み慣れた柴野の御所をあとにする。

第3巻 あらすじ

奥州への徒歩の旅はつらい。涙ながらに瀬戸の唐橋を渡る。

そして、山中常盤物語のハイライト、第4巻。

第4巻 あらすじ

 

山中の宿に住む六人の盗賊。美しい小袖を盗もうとたくらむ。

夜中に宿に押し入り、常盤と侍従の小袖まで奪う。

肌をかくす小袖を残すがなさけ、さもなくば命もとってゆけと叫ぶ。

すると盗賊は裸の常盤をぐさりと刺し、侍従も殺して逃げ去る。血がしたたる様子が描かれている。残酷なシーンだが、奇想又兵衛作のこの絵巻の見どころになっている。

第5巻 あらすじ

 

騒ぎに駆けつけた宿の主人に常盤は自らの出生と事の次第を打ち明ける。

主人は、常盤の要望により道端に土葬し、牛若に分かるように、高札を立てる。

一方、奥州の牛若は夢うつつに常盤が現れるのが気になり、屋敷を飛び出し、京へ上る。

山中のはずれで、新しい塚と高札を見つけ、ことの次第を知り、盗賊どもへ復讐しようとする。

残り7巻は次の機会に。(つづく)

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 有明の月 | トップ | 西方寺の彼岸花 紅白、黄金... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事