気ままに

大船での気ままな生活日誌

新春の国宝那智瀧図

2013-02-06 10:40:24 | Weblog
昨日、根津美術館の”新春の国宝那智瀧図”を観に行った。久しぶりだなと思って、ブログ記事を調べてみたら、2009年の10月に観ている。3年半ぶりということになるが、そのときの展覧会は、それこそ3年半ぶりに美術館がリニューアルオープンしたときの、いわば、こけら落としの”国宝那智瀧図と自然の造形展”だった。このことからも、本作品がこの美術館の至宝中の至宝であることが伺われる。

閉幕間近ということもあり、館内はずいぶん込み合っていた。で、順番には廻らず、いきなり、”国宝那智瀧図”の部屋に。運よく、数名の見物人がいるだけであった。ここでゆっくり鑑賞。ふと横の壁をみると、4枚の説明プレートが。それらを読んでから、本図で確認するということを何度か繰り返した。

前回見学時は、瀧ばかりに目が入っていたが、今回は、その説明プレートにより、瀧の周囲の情景をも詳しく、観察することができた。月が昇ってくる山の端の木々は紅葉だったのか、滝の下の拝殿を突き抜けている”生き杉”があり、その横には、亀山上皇が建てたものらしい卒塔婆がある、などなど。

月明かりに輝く白い瀧は、相変わらず、うつくしく、神々しい。もともと、那智の滝そのものが神様なんだし、それを、鎌倉時代の一流の絵師が心を込めて絹地に写したのだから、神々しくなるのは当然かもしれない。

ぼくは、熊野古道が世界遺産に登録された年(2004年)に那智の滝を訪れている。素晴らしい瀧だったが、残念ながら、その頃はブログを始めてなかったので、感想文も写真も残っていない。もう一度、国宝那智瀧図のコピーを持参し、現地で比較検討してみたい(汗)。

お目当ての作品を観たあとは、順番にぐるりと。仏教説話画の名品がずらり。これまた、見始めるときりがない。釈迦の物語である”絵過去現在因果経”、空海の物語である”高野大師行状図画”、世の無常を知った天狗たちが修行し、最後は人間の姿になる”天狗草子絵巻”とか。地獄絵も面白かった(汗)。羅漢図や黒染めの衣の下半分が金色になってしまった善導太子像も。

部屋を変えて、”吉祥文様のやきもの”の部。蓮、水禽、魚、牡丹、龍、瓢箪、蝙蝠などの吉祥文様の、壺や皿、香合など。景徳鎮もあれば、鍋島、伊万里も。そして、展示室6の茶室では、”寿ぎの茶会”。そのあと青銅器もみて、庭園散策へ。根津は落ち着くね。

翌日、東京大雪の予報だったので、予定を変更して、5日に訪ねた。でも、6日の今日、こちらでは、まだ降っていない。
この展覧会は、2月11日まで。あやうく見逃すところだった。行けるときに、さっと、行かないとね。何でもそうだけどね。後悔先に立たず。
さあ、雪は大丈夫らしいし、今日も出掛けよう(汗)。と、窓の外を見たら、雨がみぞれになっている。雪になりそう、迷うね。










・・・・・
ちょっと追加

那智の滝と国宝那智瀧図 (白洲正子の旅/別冊太陽より)


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