おはようございます。
藤沢浮世絵館で特別展、広重の竪絵東海道勢ぞろいが、年末から開催されている。広重は20種類ほどの五十三次シリーズを制作しているが、この竪絵(たてえ)の五十三次名所図会は、広重最後の五十三次として知られている。59歳のときの作である。
いつかどこかで見たような気がしたので、本ブログの過去記事を検索してみると、2012年、名古屋で見ていた。大関稀勢の里が大関日馬富士に破れ、優勝が遠のいた名古屋場所10日目の相撲観戦した翌日、なんと、三菱東京UFJ銀行貨幣資料館で、”竪絵東海道/広重最後の東海道シリーズ”展として鑑賞している。竪絵と呼ばれる、縦の版型の揃いもの55枚一挙公開という豪華な展示で、楽しめた。色もいいし、縦型ゆえの構図の面白さ、従来の五十三次には入っていない景色など、新鮮な東海道を楽しめたと感想を綴っている。
その6年後、横綱稀勢の里が進退をかける初場所前の、藤沢で揃いの55枚を見ることが出来るとは、思いもよらなかった(笑)。ここはいつも写真撮影可能なので、なるべくたくさんの作品を紹介したい。
ここでは、京都三条大橋から江戸日本橋へ向かう順に展示されている。これも新鮮でいいですね(笑)。

以下、飛び飛びになりますが、西から東へ。
三條大はし 茶筅(ちゃせん)売りや絹被衣(きぬかずき)の公家の子女、日傘をさす武士など様々な身分の人々が行き交っている。

大津 三井寺観音堂より大津の町湖水眺望

土山 鈴鹿之麓鈴鹿川

庄野 白鳥塚古跡 三重川が画面手前から蛇行しながら中景あたりで消え、後景には四日市湊が広がっている。

石薬師 義経さくら範頼の祠。ゴッホの”タンギー爺さん”の背景には、いくつか浮世絵が模写されているが、そのうちの一つ。


(2012年名古屋での展示から)
宮 熱田の駅七里の渡口 熱田神宮の浜鳥居が前面に描かれている。熱田湊に次々に入ってくる廻船や、停留する廻船からも繁盛の様子がうかがえる。

藤川 山中の里旧名宮路山 ぼくの好きな雪景色

御油 本野か原本坂ごへ (浜名湖を船で渡らず北側の陸路の地)

金谷 坂道より大井川眺望

島田 大井川駿岸

鞠子 駅中名物とろゝ汁をひさく

とろろ汁でも頂きながら、ここらあたりで休憩といたしまする。(つづく)
それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!