おはようございます。ボストン美術館の至宝展、その2です。
なんてったて、この展覧会の主役は郵便配達人ルーラン夫妻ですね。会場の入り口で、ご一緒に写真をどうぞと待ち構えていてくれる。

このゴッホの傑作が、二点同時に展示されることはめったになく、日本でははじめてのことだそうだ。ぼくもそれぞれの絵は、どこかの美術展でみているが、一緒にみるのはもちろんはじめて。
”ぶら美”の方々もはじめての方がほとんどだろう。山田さんは見てるかも。

ゴッホは、1988年2月にパリから南仏のアルルに引っ越している。見知らぬ土地で、ああいう性格だから、なかなか地元の人々になじめなかったが、唯一、ジョゼフ・ルーラン夫妻が親しく付き合ってくれ、モデルになってくれたりした。1888年12月、ゴーギャンとの共同生活が破綻し、精神的にもおかしくなり、自分の耳を切った。入院後もジョゼフはたびたび見舞い、励ましていたそうだ。だから、郵便配達人、ジョゼフ・ルーランの肖像画を6点、夫人を4点も描いている。
今回の展示作は、最初に描かれたもので、ほぼ全身を描いた唯一の作品である。

ボストン美術館は、コレクターの寄贈品やボストン市民の寄付金から成り立っている。いってみれば市民美術館である。ボストン市民は、19世紀フランスのバルビゾン派、印象派、ポスト印象派の絵画を好んだようで、たくさんのコレクションがあり、本展でも前述のゴッホ作品を含め、20点あまりが展示されている。日本人も大好きな時代ですね。ミレー、コロー、シスレー、モネは4点、ドガ、ラトゥール、クールベ、シスレー、セザンヌなど。オールスターメンバーに近い。
クロード・モネ 《睡蓮》 1905年

クロード・モネ 《ルーアン大聖堂、正面》

ポール・セザンヌ 《卓上の果物と水差し》

エドガー・ドガ 《腕を組んだバレエの踊り子》

以上が4章 フランス絵画↑
そして、5章 アメリカ絵画↓
ボストン美術館の天井画も手掛けたというサージェントの作品がひかる。モデルがいいからね(汗)。その他、アメリカ印象派の絵画など、18世紀から20世紀半ばまでの作品が並ぶ。
サージェント 《フィスク・ウォレン夫人(グレッチェン・オズグッド)と娘レイチェル》

ジョージア・オキーフ 《グレーの上のカラ・リリー》1928年

6章 版画・写真
19世紀半ばから20世紀のアメリカを描いた作品。ホーマー、ホッパー、シーラー、アダムスの人々の暮らしや自然の美しさを映す版画と写真。
7章 現代美術
現代美術コレクションからウォーホル、村上隆、ホックニー、テイラー=ジョンソンの作品が並ぶ。
アンディ・ウォーホル 《ジャッキー》1964年頃

ボストンまで行かずとも、ボストン美術館の雰囲気を味わえる、ステキな展覧会でした。

それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!ぼくは、今日も上野へ。運慶だぁ!