おばんです。今日は、まさに早春といっていいような、ほんわかした日和でした。久しぶりに、ふらりと長谷の鎌倉文学館を訪ねてみました。そこで開催されていた、”作家の身のまわり展”。これがまた、今日の天気のように、ほんわかした気分にさせてくれました。
鎌倉ゆかりの文士たちの愛用の品々(文学館所蔵品)。たとえば、小津安二郎が自身でデザインした白椿柄の湯のみとか、初カラー映画作品”彼岸花”等に出演した有名な赤いヤカン。大仏次郎の猫の置物、里見とんの鼠の根付。川端康成の鎌倉彫の座卓、変わったところでは久住十蘭のルーレットも。と、次々、思い起こすことができるが、幸い、展覧会のカタログに、”暮らす”、”楽しむ”、等のくくりで、それぞれ、代表的な展示品の写真が載っているので、それらをまず、紹介することとしよう。
暮らす コーヒーミル(直木三十五)と椿の湯のみ(小津安二郎)
楽しむ 双眼鏡(尾崎喜八)と魚の筆置き(林房雄)
書く・描く 画/踊るウズメ(菊岡久利)と書/多情仏心(里見とん)
みる 正岡子規書(高浜虚子旧蔵)と南画軸/瓜蘆山水(漱石旧蔵)
創る 天眼鏡(山本周五郎)と万年筆(大島得朗ら)
装う トランク(林不忘)と着物(吉屋信子)
そのほか、あれもこれも。猫も鼠もルーレットも康成の座卓もこの中に。
いかがですか、ほんわかした気分になられましたか。そうそう、常設展示室でもほんわか気分に。特別企画”愛は言葉だ!文豪のハートにふれるバレンタイン”が始まっていました。芥川龍之介、夏目漱石、与謝野晶子、太宰治ら、12人の作家の愛に関連する著書や直筆原稿などが展示されている。ぼくもフアンの、方代さんの直筆和歌をみつけ、ほんわかぽん。一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております
実篤の直筆色紙は、天に星、地に花、人に愛。漱石は、恋はすべての罪悪を孕む
。なお、調布市の武者小路実篤記念館が毎年オリジナルパッケージで発売しているというモロゾフの缶入りチョコレート”実篤チョコ”も限定販売されていましたよ。ぼくは、すでに家内から前倒しで(汗)、義理チョコをもらっていますので見向きもしませんでした。
。。。。。
文学館の庭園でもほんわか気分に。
河津桜も咲き始め、
玉縄桜も咲き始め、
旧里見とん邸から移植された椿も見頃になりました。
すばらしい、早春の鎌倉文学館のひとときでした。