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気ままに

大船での気ままな生活日誌

野毛山動物園のつがるさんとひなたちゃん

2010-09-06 09:16:37 | Weblog
連日の猛暑の中、ふたこぶラクダのお婆さん、”つがる”さん、どうしているだろうか、5月に生まれた、キリンの赤ちゃん、”ひなた”ちゃんは元気に育っているだろうか、心配になって、横浜の野毛山動物園に行ってきた。3時半頃までは、あまりの暑さに、近くの横浜中央図書館で美術本などをながめつつ避暑していた。

いつかも紹介したことがあるので、ご記憶されている方もいるかもしれないが、まず、”つがる”さんについて、簡単に説明しておこう。名前の通り、青森出身で、今年34歳(人間でいうと100歳)のお婆さんなのだ。普段、いつも横になっていて、食事のときだけ起き上がるという生活を続けている。年も年だし、例年にない、この暑さで相当にまいっているのではないかと思ったのだ。

園内には、チンパンジー、ライオン、虎等、いろんな動物がいるが、まず、”つがる”さんのところに駆けつけた。つがるさんは横たわっていた。それは、いつもの通りだから心配ない。ただ目をつぶっていて、まるで死んでいるかのようだった。いかにも辛そうな感じだった。

近づいて、つがるさん、と呼んでみた。すると目を開け、口まで開けて、何かしゃべりたそうに、こちらに目を向けた。覚えていてくれたのだろうか。クーラーもない部屋で、この夏を過ごしてきたのだから、たいしたものだ。人間なら熱中症で、倒れるところだろう。さすが、灼熱の沙漠でも平気なラクダ一族だ。がんばって生き続ける姿が、みんなに元気を与えてくれるというので、確か、全国の動物園の何かの賞をもらっている。まだまだがんばってほしい。


そして、次は、キリンの赤ちゃん、ひなたちゃん。前回は誕生のニュースを聞いて、駆けつけたのだが、そのときは外に出ていなくて観られなかった。今回もだめかな、と思いながら、行くと、可愛い子供のひなたちゃんが、日陰で休んでいた。そして、ぼくの姿に気づいたのか、立ちあがって、歩く姿をみせてくれた。元気に育っていた。なかなかの美形だった。将来は、背も高く、首も長い、イケメン・スターになるだろう。さすがアフリカ系、暑さには強いのだ。


・・・

安心して動物園を出た。野毛山にはいくつかの記念碑がある。佐久間象山の顕彰碑とか、こうゆうのもある。ラジオ塔である。昭和7年に、NHKのラジオ聴取契約者が100万人に達したときに、全国の有名公園に建てられたもののひとつだそうだ。昭和30年代まではラジオの時代だった。相撲実況放送、歌謡曲ベストテン、落語、浪曲(広沢虎造なんか良かったね、子供でも面白かった、江戸っ子だってね、そうよ神田の生まれよ、寿司食いねー、で、次郎長の子分で一番はだれだね、・・)等々。ぼくは、今でも外出のときは、ラジオで相撲実況放送を聞いたりしている。

熊本出身の女流俳人、中村貞女さんの句碑もある。この丘の下の戸部の官舎(ご主人が横浜税関長だった)に住んでいた。”蕗のとう おもひおもひの 夕汽笛”。鎌倉の虚子のお弟子さんだった。東慶寺にも貞女さんの句碑がある。高見順のお墓の近くの田村家の墓地の一画に”沈丁や 夜を行きたりし 薬取り”の句だ。貞女さんがここに住んでいた頃、夜分に、当時伊勢佐木町に開業していた田村医院に薬をとりに行ったとき、沈丁花の香りが漂っていたのを詠んだ句だ。


句碑の横に横浜でつくった句が四つ、木板に紹介されていた。

横浜に 住みなれ夜ごと 夜霧かな 汀女
噴水の ましろにのぼる 夜霧かな 汀女
船影が つつじの上に ふとくなる 汀女
竜のひげ 夕方落葉 やみにけり 汀女

コメント
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