雨のち晴れ

雨の日は何かと憂鬱である。


昔痛めた足首の古傷は痛むし

最近自転車事故が多発のせいで罰則が厳しくなり

わずか１０分の自転車通勤でもレインコートを着ないといけない。

毎日の楽しみである屋上での一時も過ごせない。




ただ僕の住んでいる地域は、雨が極端に少ないところで夏には必ず水不足になる。

冬ですら雨が少なくて取水制限が出されたりもする。

こうなると雨は貴重な水資源でもあり憂鬱とばかり言ってはいられないのではある。

逆を返せば晴れの日がいつも多いわけで

たまに来る雨の日が余計に憂鬱に感じられるのかも知れない。



こんな日には憂鬱を吹き飛ばす何かが欲しい。


Nina Simoneの「Here comes the sun」（１９７１年作品）

彼女の声にはすべてを超越した説得力がある。

心の琴線を震わせる何かが確かにある。


George Harrisonの「Here comes the sun」

Bob Dylanの「Just like a woman」

Ｊ.Ｊ.Walkerの「Ｍｒ．Bojangles」

Frank Sinatraの「My way」

いずれのカバーも一点の曇りもなく、オリジナルをしのぐほどの

パワーが感じられる曲に仕上がっている。



Jazzというくくりにしばられない選曲

型にはまらないアレンジ

そしてなにより彼女の持つ「声」の力が一切の雨雲をはじき飛ばしてくれる。





アルバムを聴き終える頃には僕の憂鬱もきっと晴れることだろう。

「雨のち晴れ」

明日の太陽を是非ともお願いしたい。