Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(162)

2016-04-08 00:10:00 | コラム
てぃーばっ「く」→「く」ーる(クール)

基本、浮気出来ないタイプなので、愛飲している煙草は「ずっと」セブンスターである。

それでもときどき、メンソール系が吸いたくなる。

イエローモンキーも『楽園』で歌っているじゃない、♪ メンソールの煙草を持って ♪ って。




そんなときは、セブンスターのメンソールではなく、マルボロのメンソールでもなく、「KOOL」にかぎる。

自分にはこのくらい強いやつのほうがいい。



・・・って、いやいや、きょうはそっちの「KOOL」ではなく、頭が「C」の「COOL」のほう。


スラングから一般化したようだが、「格好いい」みたいな意味で使用されることば。


90年代―。

日本でもおおいなる支持を集めたふたりの映画監督が、自作で記憶に残る「COOL」を登場させている。

ひとりは、リュック・ベッソン。

『レオン』(94)で、主人公レオンの職業が「クリーナー」(暗殺者)と知ると、ヒロインのマチルダは「COOL」と呟いた。



そしてもうひとりが、QTタランティーノ。

『レザボア・ドッグス』(92)にも『パルプ・フィクション』(94)にも、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96…トップ画像)にも登場する。


「クールにいこうぜ。クールに」


「COOL」は、べつに90年代に生まれたスラングではない。
たとえば『メジャーリーグ』(89)では、視力が悪く眼鏡をかけることになったピッチャーのチャーリー・シーンに対し、チームメイトのウェズリー・スナイプスが「COOLじゃないね」という台詞を吐く。

けれども、日本で「盛んに」しかも「違和感なく」使用されるようになったのは90年代に入って以降であり、そこにはベッソンとQTの影響があったと思うんだ。

自分もこのころ、「ちょいと照れながら」使うようになったし笑


「COOL」よりも先に一般化し、すでに廃れてしまったといえるのが、その反対語の「HOT」であろう。

熱い=エロスという記号で、とくに週刊誌やソフトポルノで多用されたことば。

「HOTな肢体」みたいな感じでね。

藤井隆のギャグ「HOT! HOT!!」が面白かったのも、「廃れた感」の強いことばだったからではないのかな。




ことばの意味は、時代によって変化していくもの。

フェチだって「性的なことば」のはずだったのに、単に「好きな部位」みたいな意味になってしまったし。
(だから自分は、それがイヤで、脚キチガイと自称するようになった。はっきりと脚だけで射精までいける!! ということを主張したいんだよね)

「COOL」もそのうちダサいと思われるようになって、若い子から使わなくなるかもしれない。


次回のしりとりは・・・
くー「る」→「る」ーてぃーん。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『CRAZYチャリダー』
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2 コメント

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スラング 言葉の意味の変化 (夢見)
2016-04-08 09:00:25
時々 雑誌を買ってーたまにはオシャレ系のものも^^;-読んでおかないと
どんどん言葉の使い方 時代から取り残されて行く気がします
返信する
こんばんわ~!(^^)! (ゆみ)
2016-04-08 20:28:27
「レオン」見ました~(@@
女の子がとてもかわいいかった♪

マチルダは「COOL」と呟いた・・・気がつかなかった?もう1度みたいなぁ~♪
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