Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

映画のプロローグ10傑

2018-08-27 00:10:00 | コラム
格闘技の世界で「当て勘」というのがある。

当て勘がいい―技術は置いておいて、相手の顔面に打撃を当ててしまう「センス」に溢れたファイターを評する際の表現。

それとちょっと似た感じ、、、といったらいいのか。
映画の見巧者を自称する、自分のような映画小僧は「傑作かどうかは、最初の5分を観れば分かる」といいがち。

アタリかハズレかを数分で見極める「アテ勘」がありますよと。

もちろん、それがアタる場合もあれば、大きくハズレてしまう場合もあるわけだが。


映画の冒頭、つまりプロローグ。

「本筋の前段階で」キャラクターを際立たせ、観客のハートを掴むための時間―そんな風に解説出来るかもしれない。


なにも見巧者だけが「傑作を予見」出来るわけじゃあない、
以下の10作は、誰がどう観たって、それこそ寝転びながら菓子喰いながら、ちんちんいじりながらテキトーに観ていたとしても、

やや、これは傑作なんじゃないか!?

と襟を正してしまうであろう「オープニングの傑作」である。


(1)『ミラーズ・クロッシング』(90…トップ画像)

語り草になっている、オープニング・クレジットの前。

「照れくさい話だがレオ、これは倫理の問題だ」から始まる台詞のやりとり、これ抜群。

(2)『ゆきゆきて、神軍』(87)

奥崎謙三の半生を、クレジットを交えながらコンパクトに。

強烈なインパクトを残し、目が離せなくなった。

(3)『ダークナイト』(2008)

タダゴトではない雰囲気が濃厚で、ただただ素晴らしい。



(4)『カメラを止めるな!』(2018)

じつはこれを入れたくて、この企画をやってみたのでした。

公開中なので、ここまでしか書かないが。。。



(5)『ドラキュラ』(92)

ドラキュラ、誕生秘話をダイナミックに。



(6)『用心棒』(61)

三十郎が枝を放り投げ、行き先を決める「前の」エピソード。

「おやじ、水を一杯もらうぞ」のあと、いろいろあって・・・

おやじ「血の匂いをかいで腹の減った野良犬が集まってきやがる」

(7)『タクシードライバー』(76)

トラビスの面接。

こんな仏頂面なのに、よく採用したものだ笑

同じ海兵隊出身だから、面接官はヒイキしたのかな。

(8)『セブン』(95)

刑事A「―嫉妬の末の殺人だ」
サマセット「そうだな、血の海だ」
刑事A「事件は解決」
サマセット「子どもは見ていたのか?」
刑事A「(失笑)子どもだって? サマセット、あんたが定年でよかったよ。子どもの心配は、俺たちの仕事じゃない」

(9)『インファナル・アフェア』(2002)

ヤクザが刑事に、刑事がヤクザに。
そこまでの展開を数分間にまとめた手際のよさといったら!!



(10)『レザボア・ドッグス』(92)



もはやベタとも呼べるプロローグなのだろうが、この無駄話のシーンに衝撃を受けた映画小僧多し。

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明日のコラムは・・・

『映画のエピローグ10傑』
コメント (1)
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