Cape Fear、in JAPAN

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映画監督別10傑(23)シルベスター・スタローン

2018-08-05 00:10:00 | コラム
~シルベスター・スタローンのキャリア10傑~

多くのひとがいうように、親しみ易さならシュワ氏のほうかもしれない。

そんな愛嬌を武器にして、シュワ氏はコメディでも成功を収めた。

逆に「仏頂面」のスライは、コメディに挑戦するも大惨敗。

SFとの相性も(シュワ氏に比べれば)よくない。


しかし。
クリエイターという点では、シュワ氏の何倍も優れている。

元々が脚本から出てきたひとだからね、「映画監督、やってみた。」のノリではないのだった。


スライも72歳、
全盛期のキレはないかもしれないが、CG主流の時代にあって愚直に「肉体」で映画を創りつづけている。

そういうひたむきさが、演じてきたキャラクターと重なって映画小僧の胸を熱くするのだよなぁ。


という自分は、シュワ氏よりも「断然」スライ派です。

ちなみにスライとは、向こうの俗語で「ずる賢い」の意味。


俳優としてでなく、クリエイターとしての側面でキャリアを振り返ると、こんな感じになるかな。。。


(1)『ロッキー2』(79)

監督と主演。

よいショットだなぁ。




アポロに勝つから、、、ではなく、中盤の展開が素晴らしいので個人的には第1作目より好き。

(2)『ロッキー』(76)

脚本と主演。

3日間で脚本を書き上げた―というエピソードは、嘘でも本当でもよい。

どちらにせよ、優れた脚本ですよ。

エイドリアンの兄貴、ポーリーのキャラクター設定が抜群だったと思う。

(3)『ステイン・アライブ』(83)

『サタデーナイト・フィーバー』(77)の後日談。

監督作だが、ノンクレジットで観たとしたら、スライが関わっているなんて誰も思わない。



(4)『ランボー/最後の戦場』(2008)

監督と主演。

展開される物語は「2」や「3」と変わらないのに、描写そのものは似ても似つかない。

21世紀では、ヒロイックな戦争アクションを撮れないことをスライは分かっていたのだろう。

(5)『ロッキー4/炎の友情』(86)

監督と主演。

編集センスなども含めて、いかにも80年代。

いま観てもダサくなっていないのは、けっこうすごいことなんじゃないか。



(6)『オーバー・ザ・トップ』(87)

脚本と主演。

父子愛を、アームレスリングにからめて描く。

ムチャクチャだが、大好き。



(7)『クリフハンガー』(93)

脚本と主演。

ひょっとしたら、キャリアで最後の大ヒット作なのかも。

(8)『フィスト』(78)

脚本と主演。
共同脚本に、のちに『氷の微笑』(92)を手がけることになるジョー・エスターハスの名前も。

全米長距離トラック協会のリーダーを描くこの物語は、やや地味だが、創り手たちの野心が感じられて好き。

(9)『コブラ』(86)

脚本と主演。

なんてことない物語なのだが、車やサングラス、ファッション、フレンチフライなどの小道具が忘れ難い。



(10)『エクスペンダブルズ』(2010)

監督作。

かつての好敵手に声をかけて共演した、前世紀では無理であったろうオールスター映画。

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明日のコラムは・・・

『久し振りにソフトが増えました、夏。』
コメント (3)
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