Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

Patrol car

2018-03-16 06:37:28 | コラム
先日―。
横浜市中区桜木町まで、100分前後をかけてチャリを走らせていたら、途中パトカーと並走する形になった。

保土ヶ谷あたりから一緒になったので、どう考えても管轄は超えている。

なんだ、自分がちょっと怪しいヤツとでも思っているのか?

やましいことを「沢山」抱えていた20年前であれば、ルートを変更し追跡? 尾行? から逃れようとしたであろう。
現在だって叩けば埃くらいは出てくるものの、犯罪に直結するようなことはしでかしていない、だから平静は保つことが出来る。

出来るが、あんまり気分がいいものではない。

いったい、どこまでついてくるんだ? と思っていたら、パトカーは戸部警察署の駐車場に入っていった。

なんだ、ここに用があったのね。


他者からは不審者っぽいよねといわれるが、実際に職質を受けた回数は少ない。

チャリに乗っているときは本格的なチャリ+本格的な格好をしているので、この時点で止められることはないし。
歩行中だって、たぶん「でーーーん」と構えているからだろう、坊主×髭×ヘラヘラ顔×ハーフパンツであっても、呼び止められることは稀なのである。

以前、自分と同等、いや、それ以上に怪しく見える同年代の男から「帰り、気をつけてね。牧野さん怪しく見えるから」といわれたことがあって、あぁやっぱりヒトって、自分のことは分からないものなんだな、、、とこころのなかで爆笑してやったことがある。


警官は、やたらめったら声をかけているわけではない。

怪しく見えて観察を始めても、ある条件が整わなければ実際に声をかけることはない、、、と聞いたことがある。

そこの見極めが出来てこそ、ホンモノなんだろうね。


ではその「ある条件」とは、なんだべさ。

やましさから生じる、一瞬のたじろぎや不自然な行動―それがあるかないか、なのではないか。


『サイコ』(60)

横領をして逃げるヒロインの車のあとを、パトカーがずっと追っている「ように見える」。

実際に追っているかどうかは分からないが、やましいところがあるからヒロインにはそう見えるし、その焦りを見抜いた警官は、しばらく彼女を観察することにするのだった。


※バーナード・ハーマンの旋律が、サスペンスを盛り上げる




『ミスター・ソウルマン』(86)

主人公の車のあとを、ずっと追うパトカー。

違反はしていないのに、なぜ?

主人公が黒人だから・・・という偏見をうまく表現したシーンだが、じつは主人公は白人であり「黒人に成りすましている」「やましさ」を抱えているというのがポイント。


『クラッシュ』(2004…トップ画像)

盗難車の捜査をしていた警官から、黒人というだけで職質を受けるキャメロンとクリスティン。

しかもクリスティンは、警官から所持品検査という名の「セクハラ的」ボディチェックを受ける。


ふたりにやましいところなどはなく、ここに挙げた3つの映画のなかで、最も理不尽な目に遭った。

しかし、このあと・・・。


毎日イヤな事件ばかりだけど、いざというときの善意を信じたくなる映画だったな。



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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(241)』
コメント (2)
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