少し前になるが、自分が敬愛する「でに朗」ことロバート・デ・ニーロが来日し『徹子の部屋』(テレビ朝日)にまで出演していた。
主演映画、『マラヴィータ』PR活動の一環である。
70歳、自分のとーちゃんと同年。
ちなみにこの映画で久し振りにタッグ(=プロデュース)を組んだ自分の神様、スコセッシはひとつ上の71歳。
昔はふたりとも冗談が通じそうにない面構えであったが、いまは笑顔を絶やさない「話の分かるジジイ」のようである。
死ぬまで尖っているひとも格好いいと思うけれど、こういう年の取りかたも悪くないねぇ。
さて「でに朗」イコール、ギャング/マフィアと捉えられることが多い―これはスコセッシも同様―が、個人的にいちばん巧いなぁと思うのは偏執的なストーカーの役である。
【ストーカー:stalker】
特定の他者につきまとう人物を指すことば。
新明解的にいえば・・・
追いかける恋に夢中になっているものも、このことばを使用された時点で犯罪者となる。
自分の才能を信じて疑わぬコメディアン志望が、有名コメディアンを監禁する『キング・オブ・コメディ』(83…トップ画像)、
元犯罪者が自分の弁護士を逆恨みする『ケープ・フィアー』(91)、
熱烈な野球ファンが暴走する『ザ・ファン』(96)、
そして『タクシードライバー』(76)のトラビスだって、広義の意味ではストーカーだ。
どのキャラクターも抜群に巧く、そして怖かった。
そういえば、これまた少し前の話だが・・・
テレビ朝日の特番で、レーガンを狙撃したジョン・ヒンクリーが取り上げられていた。
このコラムでも度々登場する「映画ファンのあいだ」で有名な犯罪者だが、
要人を撃った犯罪者のなかで彼が特異な存在であり続けるのは、政治性「皆無」の動機があったからだった。
彼は女優ジョディ・フォスターの気を引くために、レーガンを殺そうとしたのである。
そう、ストーカーだったのだ。
しかもこれは、いちど失敗したのちの「2度目の」犯行だった。
最初の標的は、カーター大統領―「誰でもよかった」という通り魔の台詞は日本でも聞いたことがあったが、「大統領なら、誰でもよかった」というのは、なんかとてつもないよなぁ。
この番組、ヒンクリーによる「ジョディに対するストーカー行為」を再現していたのだが、これがワルノリに過ぎるというか、ちょっとひどかった。
ヒンクリーは『タクシードライバー』のジョディを見て、彼女に惚れた。
要人暗殺を思いついたのも、この映画を繰り返し観たことによる。
つまり自分と同じように『タクシードライバー』狂だった。
だから、、、というわけなのだろう、再現映像のヒンクリーは、モヒカンにはしていないものの、『タクシードライバー』のトラビスと同じ格好をしていた。
上着、それにつける選挙運動用のバッジにいたるまで。
んなこと、あるか!!
・・・まぁいいや、話が飛び過ぎた。
ストーカーがらみの殺人事件がひじょうに多い。
「桶川事件」あたりで浸透したことばのような気もするが、昔はなかったのか。
いや、あったのだろう。ストーカー/ストーキングということばがなかっただけで、人間なんてそうそう変わるものじゃないし。
ストーカー、怖いねぇ・・・というのは容易いが、自分はどうなのか、そうなる可能性はゼロなのかと問われたら、ちょっと答えに窮するところがあるかもしれない。
正気を失うのは、得意なほうだからねぇ、、、って、ジョークにならねえよ。
そうなっちゃったら、どうなるのか―以下の映画を観て想像力を鍛え、この恋、もうダメだと思ったら、とっととあきらめ、とっとと自慰をして、とっとと寝ることにしようぜキチガイども。
≪ストーKING10傑≫
※こういうリストを作ると分かることがある。
そう、日本映画がこのジャンルに弱いのだ。
(1)マイク(カート・ラッセル)…『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)
(2)ルバート・パプキン(でに朗)…『キング・オブ・コメディ』
(3)エブリン(ジェシカ・ウォルター)…『恐怖のメロディ』(71)
(4)アニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)…『ミザリー』(90)
(5)アレックス・フォレスト(グレン・クローズ)…『危険な情事』(87)
(6)ジム・ハルジー(C・トーマス・ハウエル)…『ヒッチャー』(86)
(7)フレディ(テレンス・スタンプ)…『コレクター』(65)
(8)ジュリー(キャメロン・ディアス)…『バニラ・スカイ』(2001)
(9)ヘディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)…『ルームメイト』(92)
(10)カーター・ヘイズ(マイケル・キートン)…『パシフィックハイツ』(90)
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『初体験 リッジモント・ハイ(61)』
主演映画、『マラヴィータ』PR活動の一環である。
70歳、自分のとーちゃんと同年。
ちなみにこの映画で久し振りにタッグ(=プロデュース)を組んだ自分の神様、スコセッシはひとつ上の71歳。
昔はふたりとも冗談が通じそうにない面構えであったが、いまは笑顔を絶やさない「話の分かるジジイ」のようである。
死ぬまで尖っているひとも格好いいと思うけれど、こういう年の取りかたも悪くないねぇ。
さて「でに朗」イコール、ギャング/マフィアと捉えられることが多い―これはスコセッシも同様―が、個人的にいちばん巧いなぁと思うのは偏執的なストーカーの役である。
【ストーカー:stalker】
特定の他者につきまとう人物を指すことば。
新明解的にいえば・・・
追いかける恋に夢中になっているものも、このことばを使用された時点で犯罪者となる。
自分の才能を信じて疑わぬコメディアン志望が、有名コメディアンを監禁する『キング・オブ・コメディ』(83…トップ画像)、
元犯罪者が自分の弁護士を逆恨みする『ケープ・フィアー』(91)、
熱烈な野球ファンが暴走する『ザ・ファン』(96)、
そして『タクシードライバー』(76)のトラビスだって、広義の意味ではストーカーだ。
どのキャラクターも抜群に巧く、そして怖かった。
そういえば、これまた少し前の話だが・・・
テレビ朝日の特番で、レーガンを狙撃したジョン・ヒンクリーが取り上げられていた。
このコラムでも度々登場する「映画ファンのあいだ」で有名な犯罪者だが、
要人を撃った犯罪者のなかで彼が特異な存在であり続けるのは、政治性「皆無」の動機があったからだった。
彼は女優ジョディ・フォスターの気を引くために、レーガンを殺そうとしたのである。
そう、ストーカーだったのだ。
しかもこれは、いちど失敗したのちの「2度目の」犯行だった。
最初の標的は、カーター大統領―「誰でもよかった」という通り魔の台詞は日本でも聞いたことがあったが、「大統領なら、誰でもよかった」というのは、なんかとてつもないよなぁ。
この番組、ヒンクリーによる「ジョディに対するストーカー行為」を再現していたのだが、これがワルノリに過ぎるというか、ちょっとひどかった。
ヒンクリーは『タクシードライバー』のジョディを見て、彼女に惚れた。
要人暗殺を思いついたのも、この映画を繰り返し観たことによる。
つまり自分と同じように『タクシードライバー』狂だった。
だから、、、というわけなのだろう、再現映像のヒンクリーは、モヒカンにはしていないものの、『タクシードライバー』のトラビスと同じ格好をしていた。
上着、それにつける選挙運動用のバッジにいたるまで。
んなこと、あるか!!
・・・まぁいいや、話が飛び過ぎた。
ストーカーがらみの殺人事件がひじょうに多い。
「桶川事件」あたりで浸透したことばのような気もするが、昔はなかったのか。
いや、あったのだろう。ストーカー/ストーキングということばがなかっただけで、人間なんてそうそう変わるものじゃないし。
ストーカー、怖いねぇ・・・というのは容易いが、自分はどうなのか、そうなる可能性はゼロなのかと問われたら、ちょっと答えに窮するところがあるかもしれない。
正気を失うのは、得意なほうだからねぇ、、、って、ジョークにならねえよ。
そうなっちゃったら、どうなるのか―以下の映画を観て想像力を鍛え、この恋、もうダメだと思ったら、とっととあきらめ、とっとと自慰をして、とっとと寝ることにしようぜキチガイども。
≪ストーKING10傑≫
※こういうリストを作ると分かることがある。
そう、日本映画がこのジャンルに弱いのだ。
(1)マイク(カート・ラッセル)…『デス・プルーフ in グラインドハウス』(2007)
(2)ルバート・パプキン(でに朗)…『キング・オブ・コメディ』
(3)エブリン(ジェシカ・ウォルター)…『恐怖のメロディ』(71)
(4)アニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)…『ミザリー』(90)
(5)アレックス・フォレスト(グレン・クローズ)…『危険な情事』(87)
(6)ジム・ハルジー(C・トーマス・ハウエル)…『ヒッチャー』(86)
(7)フレディ(テレンス・スタンプ)…『コレクター』(65)
(8)ジュリー(キャメロン・ディアス)…『バニラ・スカイ』(2001)
(9)ヘディ(ジェニファー・ジェイソン・リー)…『ルームメイト』(92)
(10)カーター・ヘイズ(マイケル・キートン)…『パシフィックハイツ』(90)
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明日のコラムは・・・
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