Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

再度、オスカー予想 その弐

2013-02-07 00:15:00 | コラム
たとえば日本アカデミー賞の中継は約2時間で、そのほとんどを主要と「されている」作品や演技部門に充てている。
技術部門はダイジェストであることのほうが多く、ちゃちゃちゃと3分くらいで済まされるのが常。

逆なんじゃね? と。

ふだん光の当たらない縁の下の力持ちを称えるべきじゃね? と。

視聴率が・・・というのはイイワケのような気がする。
要は「見せかた」で、たとえばそれを観たらちょっと頭がよくなったような「気にさせる」映画撮影の歴史の映像を誰かに編集してもらってさ、受賞者発表の前に流す教養番組のような創りにすれば、映画に興味を持つひとであればチャンネルは変えないよ。

オスカー授賞式はそういうことをやろうとするから、4時間という番組構成になってしまうのだけれど。
けれど、だからこそ、熱心な映画ファンはそれを観るわけですよ。

まぁ日テレと離れないかぎり、公平性でさえも維持し続けられないわけだから、なかなか難しいのかな。


<オリジナル脚本賞>

『愛、アムール』
『ジャンゴ 繋がれざる者』
『フライト』
『ムーンライズ・キングダム』
『ゼロ・ダーク・サーティ』

タランティーノは脚本のひとだと思うので、『ジャンゴ 繋がれざる者』に一票。

<脚色賞>

『アルゴ』
『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『世界にひとつのプレイブック』

『アルゴ』と『世界にひとつのプレイブック』の一騎打ちで、たぶん前者が競り勝つ。

<長編アニメ賞>

『メリダとおそろしの森』
『フランケンウィニー』
『パラノーマン ブライス・ホローの謎』
『The Pirates! Band of Misfits』
『シュガー・ラッシュ』

これは難しいが、ティム・バートンによるセルフリメイク『フランケンウィニー』に一票。

<撮影賞>

『アンナ・カレーニナ』
『ジャンゴ 繋がれざる者』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『007 スカイフォール』

撮影監督をヤヌス・カミンスキーにして以降、スピルバーグの映画はネクストレベルに到達した感がある。
『ライフ・オブ・パイ』の幻想描写もいいが、ここはカミンスキーで。

<編集賞>

『アルゴ』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『世界にひとつのプレイブック』
『ゼロ・ダーク・サーティ』

ここいらで強さを発揮するのが、アン・リーの技術スタッフなんじゃないか。
というわけで、『ライフ・オブ・パイ』を。

<美術賞>

『アンナ・カレーニナ』
『ホビット 思いがけない冒険』
『レ・ミゼラブル』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』

映画の背景に時代考証と発想力あり。
手堅いのは『リンカーン』だが、評価は高いのに主要で受賞とならない『レ・ミゼラブル』に行くような気がする。

<衣装デザイン賞>

『アンナ・カレーニナ』
『レ・ミゼラブル』
『リンカーン』
『白雪姫と鏡の女王』
『スノーホワイト』

文句なしで『レ・ミゼラブル』。

<メイクアップ&ヘア賞>

『ヒッチコック』
『ホビット 思いがけない冒険』
『レ・ミゼラブル』

『ヒッチコック』で決まり。
ここで取らないと、そっくりに化けたアンソニー・ホプキンスが報われない。

<音響編集賞>

『アルゴ』
『ジャンゴ 繋がれざる者』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『007 スカイフォール』
『ゼロ・ダーク・サーティ』

サウンドに関するふたつの部門が、いつも映画小僧を悩ませる。
『ライフ・オブ・パイ』でいこうか。

<音響調整賞>

『アルゴ』
『レ・ミゼラブル』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『007 スカイフォール』

その場で歌わせたトム・フーパーも歌った演者も凄いのだが、その音声を拾って調整してみせた『レ・ミゼラブル』の技術陣はオスカー級の仕事をしてくれた。

<視覚効果賞>

『ホビット 思いがけない冒険』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『アベンジャーズ』
『プロメテウス』
『スノーホワイト』

『ライフ・オブ・パイ』、これは外さないと思う、

<音楽賞>

『アンナ・カレーニナ』
『アルゴ』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『リンカーン』
『007 スカイフォール』

意外と混戦が予想される。
『スカイフォール』は歌曲で取りそうだから、ここでは『ライフ・オブ・パイ』を。

<歌曲賞>

“Before My Time” 『Chasing Ice』
“Everybody Needs A Best Friend” 『テッド』
“Pi's Lullaby” 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
“Skyfall” 『007 スカイフォール』
“Suddenly” 『レ・ミゼラブル』

アデルが『007』のメドレーを披露し、そのまま取る。
この流れが完璧。

<長編ドキュメンタリー賞>

『壊された5つのカメラ』
『The Gatekeepers』
『How to Survive a Plague』
『The Invisible War』
『シュガーマン 奇跡に愛された男』

ここから四つの部門は、受賞しないと日本公開も決まらないから超難問。

内容を比較し、『The Invisible War』に一票。

<短編ドキュメンタリー賞>

『Inocente』
『Kings Point』
『Mondays at Racine』
『Open Heart』
『Redemption』

もう勘しか頼れない。
なんとなく『Redemption』の気がする。

<短編アニメ賞>

『Adam and Dog』
『Fresh Guacamole』
『Head over Heels』
『Maggie Simpson in "The Longest Daycare"』
『Paperman』

動物が出てくるのが強いので、『Adam and Dog』に。

<短編実写賞>

『Asad』
『Buzkashi Boys』
『Curfew』
『Death of a Shadow (Dood van een Schaduw)』
『Henry』

単に観たいという理由で、『Buzkashi Boys』に一票。

<外国語映画賞>

『愛、アムール』
『Kon-Tiki』
『No』
『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』
『War Witch』

ここはハネケの『愛、アムール』で間違いはないだろう。
ちなみにこの作品は、メインの作品賞でもノミネートされるという滅多にない扱いを受けている。


※画像は、今年の日本放送のプレゼンターふたり。
クリステルからアヤパンにバトンタッチ。

動画は、何度観ても感動する黒澤のオスカー受賞シーン。




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コメント (1)
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