Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(17)

2012-09-11 05:09:48 | コラム
映画とカラオケの話を書いて、きのう取り上げなかった作品をひとつ思い出した。

北野武の第二作『3-4X10月』(90)に、スナックでダンカンが中島みゆきの『悪女』を歌うシーンがある。
ひどく調子っぱずれだが、そんなヘタッピな『悪女』をBGMにして渡嘉敷勝男による暴力が描写され、独特な空気が出来上がっている。
こういう北野映画の場面作りには、ほんとうに感心する。

さて。
トップ画像は、たぶん20歳のころの自分だ。
スーツ似合わねぇ、、、と自分でも思うのだから勘弁してほしい。

そういえば一度、カラオケボックスで血を見たことがある。

酔いどれて少し吐こうと思い、トイレに向かったのだが、その途中にあるフロント周辺が鮮血に染まっていた。
直後にパトカーが「何台も」到着し、殺人でも起こったのかと思った。

警官に「入店は断って。あと、いま入っているお客さん、ぜんぶ出して」といわれた店長さんはオロオロするばかりでなんの行動も起こせない。おかげで? 自分たちは騒ぎが収まるまで出されなかった。(ただ、それ以降の入店だけは断っていたようである)

あとで聞いてみたら、死人は出なかったという。
ホッとしたが被害者がひとりだと分かり、その血があまりにも大量だったものだから、どんだけ刺されたんだ/あんだけ血を流しても、ひとって死なないんだ・・・という、ふたつの驚きを抱いたものだった。

ところで。
パトカーが到着してから30分後くらいに、加害者と見られる男が警察に連行されたのだが、その男の顔を見てギョッとした。
自分たちが入店した際、フロント前でぎゃーぎゃー騒ぐ男が居て、その時点で「ヒトダカリ」が出来ていたのである。

男は野次馬に対し「見世物じゃねーぞ!」と威嚇する。

それを聞いて大半はその場を去ったが、入店直後の自分たちは「それまでの展開」が分からなかったのと酔っていたのとで気分が大きくなっていて、
仲間のひとりが「見てくださいっていうくらい、声がでけーじゃねーか」と発してしまったのだ。

幸い男には聞こえていなかったようだが、そばに居た見知らぬケバケバねーちゃんに「そんなこといったら、あんたたちも巻き添え喰らうわよ」といわれたのである。

で、その1時間後に鮮血、、、と。

「見世物じゃねーぞ!」といった男が加害者であることはいうまでもないが、被害者が誰かは分からない。

確かにケバケバねーちゃんのいうとおり、刺されていたのは自分の仲間や自分だったかもしれない―と想像して、怖くなったっけ。


小窓に洋服をかけたら外から見られないことから、エッチに至るけしからん連中も居る。
自分の記憶が確かならば、犯罪史に残るスーパーフリーの連中も、カラオケボックスを犯行の場(輪姦)に使ったことがあったような。

ただ現代よりも、もっとエロスや犯罪の臭いが濃厚だったのは80年代ではなかろうか。
地方のカラオケボックスで目立ったのが、「トラックのコンテナを再利用して設置したもの」だからである。

こんなかんじ

自分のカラオケ初体験も、そんなコンテナ系? カラオケボックスだった。

コンテナだからなにを持ち込んでもオッケー、まだ酒や煙草の旨さなど分からないのに、女子が居るわけでもないのに、缶ビールを持ち込み、煙草を吸って格好つけたりもした。

曲の合間合間に会話が展開されるわけだが、
そんな童貞野郎だけで展開される内容なんて、誰もが想像出来る「世界で共通する」ものだ。

1日何回くらい自慰しているのか。
誰をネタにしているのか。
ダレソレが童貞を捨てたらしい。などなど。

教室で展開されている内容とほぼ同じであるにも関わらず「コンテナのカラオケボックス」という「ちょっとした」非日常の背景によって、いつもとはちがった話に聞こえる。

かわいいもんだよ、現代の発育・経験の進んだ高校生に比べれば。
羨ましさからくるヒガミみたいなものだが、このカラオケボックスの場で「まっき~のことを、いいといっている女子が居る」と友人がいい出した。

というわけで、次回の初体験のテーマは「初めてのデート」にしてみよう。


※さぁ歌いましょう




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明日のコラムは・・・

『汗をかかない大晦日なんて!』

コメント (3)
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