マックンのメモ日記

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米国人が中国のスマホをうらやむ5つの理由!

2015-08-20 11:48:47 | ネット、ビジネス、IT
私たちは、現在の使い方ではスマートフォン(スマホ)の潜在能力を完全に引き出していません。これはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が今月開いたアジアのテクノロジー・カンファレンス「コンバージ」で学んだことです。ここで私たちは中国の起業家や同僚、友人らと会い、もちろんスマホで遊んでくれとお願いしました。

 確かに、米国人は最良かつ最新の端末をまずアップルから手に入れられます。一方、中国では、スマホを通じたライフスタイルがいくつかあり、私たちをうらやましがらせています。さらに、中国は米国の人気ファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の最新シリーズをスマホで合法かつ無料でストリームできるビジネスモデルを考え出しました。

 中国の優れた点は何か。テクノロジーが低価格で手に入り、端末をより頻繁に交換できることです。次に世界最大のインターネット文化です。6億4900万人がネットにつながり、この86%がスマホを利用しています。つまり、新たなアイデアを試すうえで驚くほどのテスト基盤が形成されているのです。若者の多くはノート型パソコンを飛び越え、最初に利用する主なコンピューター端末としてスマホを使います。このため、スマホはさらに多くのことができるよう進化してきました。

  騰訊控股(テンセントホールディングス)や 阿里巴巴集団 (アリババグループ)といった中国の大手企業は、メッセージやショッピング、動画、フードデリバリーなどあらゆる種類のモバイルサービスを通じ、優良顧客を獲得しようとしのぎを削っています。

 もちろん、中国が抱えるインターネットの自由に関する問題も無視することはできません。検閲システム「グレート・ファイアウォール」の存在は、 フェイスブックやグーグルといった世界的なサービスへのアクセスがかなり制限されていることを意味しています。政府がネット企業に警察を配備している表面的な理由は犯罪の防止ですが、市民統制を維持する狙いもあります。ただ、中国にある多くの矛盾と同様に、良いことも悪いこともたくさんあります。スマホに関して中国人が米国人に教えることができる5つの教訓をここにまとめました。

(1)OSとしてのメッセージアプリ

 中国のメッセージアプリは、会議に遅れているときに誰かにテキストを送信するという用途をはるかにしのいでいます。それは友人やセレブとの関係を保つソーシャルネットワークです。ソーシャルだけではありません。スマホの全地球測位システム(GPS)やマイク、カメラと連動してゲームや空港でのチェックイン、楽曲探し、予約、タクシーの配車、料金支払いなどができるようになっているのです。

チャットアプリ「微信(ウィーチャット)」でできることは非常に多く、ベンチャーキャピタル会社アンドリーセン・ホロウィッツのコニー・チャン氏は最近、生活の基本ソフト(OS)のようなものだと述べています。微信は自身のプラットフォーム内部に数百万ものアプリを抱えており、まさに微信の中であらゆる生活を送ることが可能なのです。

(2)スマホの真の姿は財布

 中国のITエリートは商品やサービスの支払いをスマホで済ます傾向があります。スマホ決済が広く受け入れられているからで、古くてダサい端末を「アップルペイ」など先端技術に変更するのを店主に頼ることもありません。

 微信などのアプリを使えば、何かにスマホをかざすことなくモバイル決済を利用することができます。支払先の店主のアカウントを引き出すだけでいいのです。微信には自身のアカウントを持った数百万もの店主が登録されているのです。

(3)待たずに手に入る新型スマホ

契約満了まで、あるいはスマホが壊れるか壊れそうになるまで更新しないという考えは捨てましょう。中国のテクノロジーオタクはほぼ毎年、新機種を購入しています。小米科技(シャオミ)や華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)、楽視網(LeTV)が販売するアンドロイドを搭載した低価格端末は、契約不要のモバイルサービスと相まって、より性能の良いスクリーンやプロセッサ、カメラなどの最新技術を手に入れることを可能にしています。ある同僚によると、アップルの「iPhone」利用者でさえ、新型モデルが発表されるとすぐに中国の巨大な中古市場で売ってしまうといいます。

(4)最新ソフトも待つ必要なし

米国では、韓国 サムスン電子の「ギャラクシー」などのアンドロイド端末がアップデートされるまでに時間がかかることがあります。端末メーカーはまず通信キャリアに最新版を売り込む必要があるからです。中国では、サムスンの競合である小米科技はキャリアを通過せず、アンドロイドをベースにした独自のファームウエア「MIUI(ミーユーアイ)」の無料更新を週1回の頻度で行っています。熱心なファンは無料更新に登録し、小米科技のために進んでベータソフトウエアを試しています(一般的な小米ユーザーの更新は月1回程度)。小米科技のシステムにより、熱烈なファンはアイデアの創出や定期的なアップデートにより深く関わることができます。アップルがiPhoneの更新にクラウドソーシングを利用するなど、想像できるでしょうか。

(5)スマホはテレビ

 中国ではテレビ番組や映画を見るときでも、スマホは脇役ではありません。人気作品の大半はオンラインストリームで視聴することができます。中国には知的財産保護という歴史的課題が突きつけられていますが、これが市場でメディアの新たなビジネスモデルを生み出すのに役立ったのです。動画共有サイトの「 優酷土豆(YOKU)」「愛奇芸」「テンセントビデオ」といったサービスは海賊版コンテンツの保有者と戦うのではなく、合法化した上でオンライン動画の需要に合流するよう説得し、広告で収入を得ます。料金を支払えば広告なしで見ることもできます。

 中国人はテンセントの動画サイトで「ゲーム・オブ・スローンズ」の最新シリーズを、無料かつ合法的に視聴できます。ただ、検閲のせいで、ケーブルテレビ局HBOで見られる米国版と比べると興奮度はかなり落ちるそうですが。(ソース WSJ)