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ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

マンゴー

2008年06月20日 | 日記(?)
上さんの実家に行ったとき、マンゴーをご馳走になった。
実家はスイカ農家で、マンゴーは作っていないが、知人の農家からもらったということである。
マンゴーは宮崎や沖縄が有名だが、熊本だって作っている。
全国ブランドで有名なスイカの産地植木にも数年前からマンゴ-を作っている人がいて、
年に1回はお裾分けで食べている。

さすがに完熟マンゴーは美味い。
スーパーで買うメキシコ産のアップルマンゴーとは一味も二味も違う。
しかし、1個数千円~万円などというのは狂気の沙汰だ。
たかだかフルーツだ。どんなに美味くても、わたしはメキシコ産でいい。

はじめてマンゴーを食べたのは、40年近く昔のこと。
アフリカの田舎の方に住んでいたとき、近くにマンゴーの木があって、
黄色く熟した実を近所の子どもたちが食べていたので、
わたしも千切って食べたのが最初。

いかにも熱帯の果実らしいニオイと、まったりとした食感。
食べ終わったあとには、歯と歯の隙間という隙間に繊維が挟まって、
こりゃこりゃと思ったものだった。
しかし、はじめて口にしたマンゴーはそれからわたしのお気に入りのフルーツになった。
その時代に日本人でマンゴーを食べたのは数千人、いや数万人に一人だったろう。
その証拠に、1年後の帰国以来、10数年以上マンゴーを食べることはなかったのだから。

あの頃のマンゴーに比べて、今もて囃されているマンゴーはなんと上品な味だろう。
いかにも高級フルーツの味だ。
もちろん初めて食べたペリカンマンゴーとは品種が違うので仕方ないが、
わたしにとってのマンゴーは、熱帯の雰囲気をムンムンさせるニオイを持つ、
繊維が口内に残るあの野性味溢れるマンゴーこそがマンゴーなのだという気がする。

これは、あまりの値段の高さに手が出ない、ビンボー人の僻みなのでありましょうか。