をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

映画「秘密のかけら」

2005年10月14日 | 映画
なんともやるせなさが残る物語である。
女性ジャーナリストが15年前ハリウッド華やかなりし頃起きた女子大生殺人の真相を追う物語。
しかし、犯人探しよりも、ショウビズの変遷、ジャーナリズムの変遷といったバックボーンを紐解き、何がタブーで、タブーでなかったか、今はどうであるかや、周囲の人を傷つけてまで報道して真のジャーナリズムといえるかなど、色々な問題をはらんでいるのを見逃さないで欲しい。
画面的にはR-18指定らしく、スターと群がる女たちの赤裸々なシーンが随所にあるが、目くらましされず、裏にある男たちの友情とも愛とも憎ともとれる事件から15年の歳月を見て欲しい。男と女の物語であるようでいて、男の物語なのだ。言及されてはいないが、犯人さえもその中の一人だと私は思った。
監督:アトム・エゴヤン
出演:ケヴィン・ベーコン,コリン・ファース
(2005/加・英・米合作/1時間48分)
コメント
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