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アポカリプト (映画)

2008年09月13日 | 映画
(C) Icon Distribution, Inc., All rights reserved Photo :Andrew Cooper, SMPSP

映画「アポカリプト

マッド・マックス」で一世を風靡した俳優メル・ギブソンが監督した映画です。「ブレイブハート」=イギリスから独立するために戦いを挑むスコットランドの勇士の話や、キリストの磔刑の話「パッション」も見ごたえあったけど、今回はマヤ文明に侵略される未開民族の勇者の話で迫力がありました。全編マヤ語で物語りは進みます。

前半は、大らかな未開民族の暮らしぶりから、急転直下、未知の侵略者=マヤ民族に村人が捕らえられたり虐殺されて、マヤの都市まで連れてこられるまで。

後半は、村人のうち若くて健康な男子だけが青いペンキを塗られ、彼らが見たこともない神殿の上に登らされる。そこにはマヤの王族と神官がいて…ここからはショッキングなので伏せます(R指定)。
そして、マヤ文明は太陽神なので、日食が起こり、忌んだ祭司の指示で主人公は難を逃れます。

やっと解放かと思いきや、わざと逃がして戦士たちが獣を狩るように追ってくるのです。もうジャガーと呼ばれる主人公しか生き残っていません。妻子を隠した村の深い穴底に戻らなければ、飢えか雨水による溺れで死んでしまう。早く帰らなくては! 主人公はとにかく走る走る!

といったストーリーで、走って逃げてやっつけてと、非常に緊迫感あります。
最後には滝に飛び込むシーンなど大迫力やら超人的すぎやらなのですが、ともかく相手を知力と運でやっつけていくのがスゴイ。
まあ、相手のマヤ人も、予言に心がぐらつくという時代の人々だから、心理的に主人公がジャガーだと思った時点で心理的負荷がかかったのも主人公には有利でしたね。

それにしても、マヤ文明が祭祀であんな残酷なことをしていたなんて、実際に見ると恐ろしいですね。ああいう祭壇はマヤだけでなく、ペルーのマチュピチュなど色々な場所にありますが、今まで世界遺産とかいわれてふわふわ旅気分で見ていた自分の見方が大きく変わりました。

そして、そのマヤ文明も、スペインからの大艦隊に消滅させられる…。その場にいたら阿鼻叫喚ですが、歴史を遠くから傍観できる時代に生まれたことに感謝。こうやって歴史は連綿と続いていくのですね。

監督: メル・ギブソン
出演: ルディ・ヤングブラッド、ダリア・ヘルナンデス、ラオウル・トルヒーヨ、ジョナサン・ブリューワー、2006年アメリカ映画/2時間18分




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