【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

詩と薔薇の午後

2012-05-28 16:33:16 | 心の宝石箱

【夢が詰まった 「薔薇の便箋」】



「1年のこの季節にはあたしは自分の
言う事には何の責任もないんですのよ。
その事はこの辺の人は皆知っているんです。
あたしは元から春になると
少し気違いじみて来るんですの。
でも、素晴らしい気違いですのよ。
あの砂丘の上のかすが通る
魔女のようじゃありません?」                   
                 【「炉辺荘のアン」 第13章】


   連日の五月晴れが続きます。
  相変わらず、カラっとした天気。

   朝から鶯(うぐいす)が囀り、
  まさに “高原の朝” の様相です。

   尤も鶯が鳴き出したのは、
  ここ何年かの事。

   山がどんどん宅地に変わり、
  棲家(すみか)を
  失ったのかも知れませんね。

   そして又、昭和の面影が残り、
  最後の砦? だった
  道路の反対側の集落も今、
  工事が行われています。

   開発を頭から否定する気持ちは
  さらさらないけれど少々、
  複雑な気分です。

   そうそう、昨日も触れた朝顔。
  あれから律儀に毎日1輪ずつ咲いて
  いましたが、今日はデュエットで。
  嬉しくてパチリ。






   さて、明けても暮れても薔薇、ばら、バラの日々。
  この季節ですから仕方ありませんね。
  アンの如く、私も少々、気違いじみているのかも知れません。

   それはそうと・・。又々、便箋を求めてしまいました。
  普段は、ブルー一辺倒の私ですのに、
  ほんわかピンクの色になぜか惹かれて。それにしても・・。

   メール全盛時代の昨今ですが、
  意外にもこの売り場が縮小されていないのが嬉しいのです。
  いいえ、それ以上により華やかにも感じられて。

   便箋売り場は、現代人も郷愁を誘われ、
  ある意味、夢のある場所になっているのかも知れませんね。
  でも、これって何か素敵です。

   私が、こんな風に興味があるからかも知れませんが、
  今、雑誌などにも 「美しい手紙グッズが見つかる店」 などの
  特集などもあって、心強い限りです。

   今日は、「童(わらべ)は見たり野中の薔薇・・」 
  でお馴染みのゲーテの 「野薔薇」 を清書してみました。
  筆記具は 【硝子ペン】

   当時は、文語調の歌詞を意味も分からず歌っていましたが、
  原詩は、こんな風だったのですね。


     【のばら】     ゲーテ(1749~1832)

の子は見た 野なかの 薔薇を
荒野あらのに咲いた ちさい 薔薇
さやかににおう 花であった
その傍らに 馳せ寄って
飽かず眺めた つくづくと
野薔薇 野薔薇 紅い 野薔薇
哀れ 野薔薇

男の子は 言った 「み取るぞ
荒野の中の ちさい 薔薇」
野薔薇は 言った 「私は刺す あなたを
いつまでも私を 忘れぬように
ただ 折られては たまりませぬ」
野薔薇 野薔薇 紅い 野薔薇
哀れ 野薔薇

乱暴な男の子は 摘み取った
野なかの ちさい薔薇を
薔薇は こばんで 刺したけれど
その 嘆きの 甲斐かいもなく
花はついに 折られてしまった
野薔薇 野薔薇 紅い 野薔薇
哀れ 野薔薇