千一夜第3章第354夜 断片的回想録

2022-10-12 20:38:29 | サーフ

2022.10.12(水)

秋の夕暮れは釣瓶落としというが、この言葉通り急速に日が暮れる。私はここ1年くらい畑仕事に精を出しているが、最近は薄暗い時間は僅かで一気に暗くなるのが如実に解る。畑は概ね夕方からの作業が多いが日没と共に作業を終えている。従って秋の夜長となるのだ。

昨日は自治会の用事もあり疲れも溜まっていたのだろう、24時前には就寝した。何時も24時前に寝ることはまず無い。未明の目覚ましは4時45分、5時ジャスト、5時15分と3回セットして寝た。そして目覚ましに気付いて起きたのは5時18分だった。それぞれスヌーズという機能があり、何度か繰り返して目覚ましが鳴るのだが、恐らく4時45分から5時18分まで鳴り通しだったものと思われる。それに気付いたのが5時18分だからどうしようもない。目覚まし音はビートルズの「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」「ヘルプ」「チケット・ツー・ライド」の3曲であり、けたたましく鳴るのだが、30分も気付かなかったというのは余程疲れが溜まっていたものと思われる。これだから釣友との釣行約束は出来ないのである。

今日は平日という事もあって、なるべく世間の皆様の仕事の邪魔にならないような釣り場に行こうと決めていた。選択した釣り場は日立製作所南方岸壁である。ここなら何とか皆々様の邪魔にはならないだろうと算段した。狙いは勿論カレイである。ここ最近の朝まずめは5時40分頃である。釣り場に着いたのは寝坊もあり6時丁度だった。朝まずめ終盤からのサーフ開始である。

朝方は曇っていて外気温は15℃とちょっと寒い。早くも初冬の様相を呈しており、この時季は一枚多く重ね着で釣行に出掛けるが、それでも北西風が少し強く肌寒かった。暫くして風は弱まった。

6時10分にサーフ開始、遠投の錘が着水と同時にラインは西から東へと流れる。風の影響というよりは潮流が速いのである。大潮の時にはこの釣り場は潮が良く動くので、多くの竿を出すとラインが絡むことが多い。私は4本の竿出し、西側へ2本、東側の桟橋沿いに2本出した。桟橋近くにサーフした仕掛けが桟橋の橋桁に絡まないか心配だったが、終始絡むことは無かった。この釣り場では東端の方では全く釣れない。後は遠近の問題だが、遠投が有効な場合とちょい投げが有効な場合と色々なパターンがあるので、その日の状況はやってみないと解らない。

サーフ後、1時間程度経過後の7時に全部の竿を巻き揚げる。最初に上がったのはフグ、針を喉の奥まで呑み込んでおり針は切れた。他の3本の竿には何も釣れていなかった。

8時に2度目の巻き揚げ、1本目の竿にはハゼかと思ったがエソが釣れた。この釣り場では初めてのエソである。まだハゼと見紛う程の子供である。大きくなると40㎝程度になる。エソで想い出した。昔、友人と末武川河口に釣りに行って巨大なエソを何本も釣ったことがある。それ以来その釣り場には行っていないが、エソ以外には何も釣れなかったと思う。このエソは小さいが、それ以来のエソのように思う。2本目の竿は小マダイである。これは上手く唇に針掛かりしていたので命拾いした。他の竿には何も釣れていなかった。

車中に居る時にふと気付いたが、対岸の中電の煙突の左側に何だか良く解からないサティアンのような建物が4つ見える。世情に疎い私には新たな発見である。以前からあったかどうかも良く解からないが、今回初めて気付いたのである。サティアンという言い方は非難を浴びるかも知れない。サティアンのそもそもの意味はサンスクリット語で「真理」という意味、それが1995年のオウム真理教団による地下鉄サリン事件以来、専らオウム教団の関連施設の呼び名として認知されている。従って、一種いかがわしい場所、物々しい場所、物騒な場所といったイメージで用いられる。私には新たな発見でもあるし、何だか異様な建物に見えたからそう呼んだ。

もしかすると中電の施設では無く、その向こう側のものかも知れない。そう言えば、向こう側の河口傍には県内でもトップクラスのY財閥の本丸がある。私が若い頃にアポイントもブッキングも無く飛び込み営業をしたが、後にそのY氏が我が社の代表者に、飛び込みで営業を受けたのは数十年振りで吃驚したと同時に感動的でもあったと言うようなことを言われたらしい。勿論、私には勝算あっての飛び込みではあったが、それは独りよがりというもの。勿論取引は成立したが、若い内は向こう見ずの無鉄砲で良い。取引開始後は様々なイベントでY氏と出会ったが、担当を代わっても何時も声を掛けて下さっていたことを想い出した。今は故人である。

8時45分に3度目の巻き揚げ、最初の竿には小さいウミケムシが付いていた。こいつは小さくても用心しなければならない。少しでも毛が皮膚に付着すると痛痒くなるからだ。ピンセットを取り出してケムシを外した。2本目の竿にはこの時季標準サイズのキス、これが数釣れれば良いのだがこの後は1尾追加したのみ。3本目の竿は今日一重かった。カレイでありますようにと祈ったがチヌだった。30㎝程度のチヌだったが、リールを巻き上げる時も抵抗は無かったのでチヌとは解らなかった。恐らくサーフ直後に釣れ、時間が経っていたので疲れてぐったりしていたのだろう。4本目の竿は何も居なかった。

9時30分に4回目の巻き揚げ、魚は釣れずウミケムシがダブルで釣れただけだが、餌は欠片さえも残らず綺麗に無くなっていた。釣れはしなかったが、この時が時合だったかも知れない。この時季ウミケムシは小さい。しかも桟橋横の竿にのみ釣れた。全部で4匹釣れたが、皆5㎝以下のものだった。
10時に5回目の巻き揚げをし最後のサーフをした。今日はアオムシのみを100グラム用意した(ホンムシは入荷無し)が、4本の竿で6回分あったということだ。釣果が良い時には餌を房掛けにしてサーフするので、最低でも150グラム程度は必要になる。10時30分に一旦巻き揚げたが、2本の竿にはまるまる餌が残っていたのでそのままサーフし直した。11時に完全納竿とした。今日の満潮が10時過ぎだったので11時まで粘った次第である。カレイが釣れる確率が一番高いのがまずめ時、そして満潮前後1時間である。

釣果は以上であるが全部リリースした。カレイが釣れなければ持ち帰りも無しということだ。カレイは釣れず一人釣行でもあるし、ついつい昔のことが色々と思い出された。この釣り場でも、ダブルで揚げたカレイのことや尺クラスのカレイと同サイズのアイナメのダブルを揚げた時のことなど想い出に浸っていた。

釣行日:10月12日
旧暦:9月17日
場所:日立製作所南方岸壁
時間:06:10~11:00
天候:曇りのち晴れ
外気温:6時10分15℃
風 :北西弱風
月齢:16.2
潮   :大潮 満潮10:01潮位262cm 干潮03:43潮位44cm
狙い目:カレイ
釣り方:サーフ
餌   :アオムシ
釣果:キス2・小エソ1・小マダイ1・チヌ1、全部リリース

【10月12日過去の釣行記録】
・2007年華西防波堤、19:20~22:20、大潮、釣果=メバル1・アジ48
・2008年第2埠頭南端、06:40~15:00、大潮、釣果=キス6・アカエイ2

【この日の釣り情報】
・この日の釣り情報はありません。

【旧暦9月17日釣行記録】
・2005年10月19日、上関漁協前堤防、17:50~19:35、大潮、釣果=アオリイカ1
・2007年10月27日、切戸川河口、19:00~22:00、大潮、釣果=キス9
・2009年11月03日、華西岸壁、18:10~22:30、大潮、釣果=メバル4・アジ3
・2017年11月05日、徳山築港、06:20~13:40、大潮、釣果=キス3・ハゼ1・キビレ1R・エイ1R

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