千一夜第2章第489夜 渚の想い出8 素潜り編2

2012-02-08 22:45:55 | 釣行回顧録

2012.2.8(水)

素潜りでは溺れかけたこともある。これも20年くらい前の想い出である。

笠戸島の形はタツノオトシゴに似ている。尻尾の先端辺りをカツネ埼と言うのだが、深浦までは車で行けるのだけれど、そこから先は歩きである。かなり距離もある。途中で田圃もある。笠戸島では三毛作をやっていると聞いたことがあるが、真意のほどは定かではない。山あり谷あり田圃ありで漸く埼に着く。

素潜りだから勿論真夏であるが、埼に着いた時には汗だくで海に入るのが待ち遠しいくらいである。素潜りの目的はサザエ、アワビ獲りである。潜水ってのはかなり疲れる。水深は3m程度の場所だが、潜って浮かび上がった時に浮き輪にもたれて休むために、浮き輪に紐を結び付けて紐の先端は腰の周りに結び付けておく。

腰にはナイフをぶら下げておく。これは自分を守るためのもので、万が一タコに絡まれて浮かび上がることが出来なくなった場合の用意である。この事故で亡くなった方は多いと聞く。

手にはアワビ起こしを持つ。これはお好み焼きを焼くときのヘラのようなものである。意外と知られていないが、アワビは水中での移動の速度は相当速い。移動中のアワビを捕まえるのはまず困難である。岩にくっ付いているやつを剥ぎ取るのが普通である。アワビが油断している時に素早く獲れば良いのだが、これがなかなか難しい。少しでも失敗すると、アワビは岩に硬くくっ付いて素手で剥ぎ取るのは不可能となる。硬くくっ付いたアワビは隙間にヘラを入れて起こすとパカッと簡単に剥がれるのである。

私が溺れかけたことがあるというのは、まさにこのアワビ獲りの時である。この時にはどうした訳かアワビ起こしを忘れて行ったようだ。潜っている時に20cmオーバーの草鞋大の大アワビを発見。逃げられてはいけないので、わざと殻に触って岩にくっ付かせる。呼吸を整えるために一旦浮き上がって休む。再び潜るとアワビは岩にくっ付いてびくともしない。そのため岩ごと持ち上げようとしたが、水中でも岩はかなり重かった。岩を持ったまま浮き上がれなかったが、これほどのアワビ、滅多にお目にかかれないので必死である。水面近くまでは何とか持ち上げれたのだが、重くて水面上に出すことが出来ないのだ。何度も海中に落としては、また持ち上げることを繰り返している内に、自分では解らない内に相当疲れていたのだと思う。何度目かの潜水中に、疲れて今度は自分が海面に浮かび上がるのが困難になったのだ。この時は海水も少し飲んだが本当にヤバイと思った。やはり何事もフル装備で臨まなければならない。

【2月8日過去の釣行記録】
・1997年笠戸島周辺、06:00~09:00、船釣り、大潮、釣果=3人でメバル50
・2008年柳井漁港防波堤、19:20~22:40、大潮、釣果=メバル16
・2009年晴海埠頭、07:40~11:10、大潮、釣果=カレイ1・ハゼ4

【この日の釣り情報】
・2007年中電西岸壁、07:30~08:15、中潮、釣果=カレイ1
・2009年華西防波堤、19:00~20:30、大潮、釣果=18~21cmメバル多数

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コメント (2)
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