世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

いいかげんな大学教員人事について

2011-07-11 23:13:07 | 社会

人事は組織力に直結するから大概は適正に行われる。しかし、たまにいいかげんな人事が行われることがある。例えば2010年にアニリール・セルカン東大元助教が大規模な経歴、学歴、業績の詐称などで懲戒解雇相当とされた。また、東大で得た博士号も博士論文に盗用があるとして取り消された。これは東大史上初。

この事件は嘘で塗り固めた経歴、業績や詐欺的な手口で東大がだまされて博士号を与え、助教として雇ってしまったことなど東大の人事のいい加減さも注目を集めた。セルカン氏は科研費の実績報告書や東大採用時の業績リストに架空の論文などを記載したにも関わらず東大に採用された。無論、後にこの不正がばれて懲戒解雇相当になったのだが、セルカン氏を採用した以上東大はいいかげんに採用選考を行ったといわざるを得ない。業績リストの記載が正しいかどうかはチェックすれば簡単にわかるはずで普通は実物と照合し、きちんとチェックする。それを見逃した以上、いい加減な人事が行われた証拠だ。

なぜこんないい加減な人事が行われるのか。思うに大学教員の人事は採用先の研究室の責任者(大概は教授)が人事権を持っていて、その人の考えでほとんど決まってしまうことが多いからだ。研究室での選考、教授会での選考、専攻全体の投票での選考などいろいろな段階を得るが、基本的には研究室の責任者を信用し、その人が決めた人を採用することが多い。公募では論文数が大きなウェートを持つことが多いので業績リストの論文数と実物をきちんと照合することが多いが、誰を採用するかすでに決めていて形だけの公募を行う場合は業績リストを確かめないこともしばしばあるのだろう。実をいうと、形だけの公募というのはよくあるのだ。

セルカン氏の事件を含めてたまに採用や昇進時の業績調書に嘘の記載があるとして採用や昇進が取り消される事件が発生するが、不正に気がつかず採用等をしてしまう背景にはこういう事情があるのだろう。無論、いい加減な採用等をした場合は責任者も処罰される。

こういういい加減な人事が行われないようにするには、責任者の一存で採用を決めるのではなく、きちんと有識者を加えて実効的な選考を行わなければならない。業績リストをチェックせず承認するなどもってのほかである。

きちんと実効的な採用・昇進選考が行われるとよい。


平成23年大相撲名古屋場所開催!

2011-07-10 17:32:50 | スポーツ・芸能・文芸

平成23年大相撲名古屋場所が開催された。約半年ぶりの本場所。八百長問題でもうだめかと思っていたがなんとか開催できてよかったと思う。テレビ放送をみると、初日にも関わらず人が少ない。やはり八百長の影響が大きいようだ。

今場所は白鵬の史上初の8連覇、優勝20回達成、魁皇の通算最多勝ち星更新、琴奨菊の大関昇進など注目すべきことがいくつかある。しかし、一番注目すべきことは大相撲界が取り組みで本当に真剣勝負をし、悪い体質が改善したのかということだ。

これでまた八百長や人情相撲なんてやったら今度こそ終わりだと思ってもらいたい。でも、人情相撲はなくならないんだろうなー。


羽生、棋聖をストレート防衛!- 第82期棋聖戦第3局

2011-07-03 23:19:10 | 囲碁・将棋

第82期棋聖戦第3局は羽生が勝利し、棋聖を3連勝で防衛した。羽生は棋聖を連続4期、通算10期獲得。タイトルの通算の獲得数は79期なり、大山康晴が持つ歴代1位の記録である80期にあと1期と迫った。タイトル最多獲得の記録更新は時間の問題と考えられており、今期中にも達成されるだろう。歴史的な瞬間が近い。羽生は竜王位も奪取し永世全冠を達成してほしい。