世界変動展望

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硝酸の作り方

2009-05-03 17:29:36 | 科学技術

硝酸は、工業的にはアンモニアを酸化して一酸化窒素に変え、さらにこれを二酸化窒素にしたのち、水に吸収させて作る。このような硝酸の製造法をオストワルト法という。もう少し詳しく述べると、アンモニアと空気の混合物を白金触媒で酸化して、一酸化窒素とし、さらに酸化さて二酸化窒素とする。それを水に吸収させて硝酸とする。

4NH3 + 5O2 → 4NO + 6H2O
2NO + O2 → 2NO2
3NO2 + H2O → 2HNO3 + NO

硝酸は無色、揮発性の液体で光や熱で分解しやすいので褐色のびんに入れて保存される。硝酸は強酸で、多くの物質を酸化する性質も強い。

濃硝酸は塩酸で溶かすことのできない銅や銀ですら溶かしてしまうので、非常に危険な液体である。しかし、工業的にはいろいろと応用される重要な物質である。

硫酸、硝酸とも化学反応の触媒として白金が使われる。白金は装飾用の宝石としても重宝されるが、化学反応でも重要な物体だ。

一般人は硝酸を製造したり、取り扱ったりする機会はないだろうが、硝酸はいろいろと応用されている。身の回りにも硝酸を使用して作られた製品がいくつかあるだろう。