世界変動展望

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李 慶權、米原 伸 京大の論文の不適切さ、訂正

2016-06-12 01:00:00 | 社会

李 慶權 京大生命科学研究科助教、米原 伸 京大生命科学研究科教授の論文の不適切さが訂正された。

訂正公告写し)、訂正公表日 2016年2月26日

Kyung-Kwon Lee(責任著者) and Shin Yonehara
The Journal of Biological Chemistry, 287, 9568-9578. March 16, 2012写し

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On page 9570, identical data were inadvertently used to represent different experimental conditions in Fig. 1, A and C. In Fig. 6A, on page 9574, the Myc immunoblot was missing data for the negative control lane. These errors have been corrected, and replicate data were provided to replace the P-JNK, P-p38, and HSP90 panels in Fig. 1A and the YAP and Hsp90 immunoblots in Fig. 1C. These corrections do not affect the results and conclusions of this work.

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訂正公告より

この論文は去年にPubPeerで指摘があって少し話題になった。訂正公告で「identical data were inadvertently used to represent different experimental conditions in Fig. 1, A and C.」と書かれた。PubPeerの指摘をみると、私は故意だと思う。指摘のとおり、上下反転の切り貼りを見てしまうとinadvertentlyと思えない。

ただ、この指摘は去年の7月11日に紹介した時も言及したが、この程度なら生データや実験ノートを見せて説明すれば不正は認められず訂正で済むだろうと述べた。京大の研究不正認定の公表はない。そもそも調査されたのか不明。

京大はこの件の捏造、改ざんを認定せずに済んだかもしれないが、Hossein Hosseinkhani、田畑泰彦の捏造、改ざんはどう扱うのかこちらは不正の量と加工等の態様、何より学術誌が事実上捏造、改ざんを認定して強制撤回した事を考えると、公正に扱うなら非常にきついように思うが、大量疑義事件の扱いがあるから最後までわからない。

京大の公正な対応を期待する。