世界変動展望

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宇宙の膨張について

2008-11-19 00:16:23 | 科学技術
 有名な天文学者ハッブルが宇宙が膨張していると唱え、現在では確立した科学知見として世界で通用している。一般の人でも宇宙が膨張しているという知見を知っている人が多い。

 宇宙を物理学的に論じる際に基礎となるのは一般相対性理論であるが、有名なアインシュタイン方程式を解くと、宇宙の形状としてあり得るのは①平坦て開いた宇宙、②空間の曲率が負の開いた宇宙、③空間の曲率が正の閉じた宇宙、の3パターンだという。①、②のパターンだと宇宙は永遠に膨張を続けるが、③の場合はいつか宇宙の膨張が収縮に転じて1点に収束するという(ビッククランチ)。

 2008年現在の観測によれば、宇宙の曲率は平坦であって、私たちの宇宙は①に該当するというのが通説的見解である。つまり、現在の科学知見によれば宇宙は平坦であり、永久に膨張し続けることになる。

 ①、②の宇宙は開いた宇宙であるから最初から体積が無限大である。とすれば、どうしても疑問が残る。私たちの宇宙は膨張しているらしいが、宇宙が無限の広さを持つなら、"宇宙の膨張"とは何なのか。無限に広い大きさのものが膨張をするというのは想像できないし、背理とさえ思える。膨張するという概念は対象が有限だからこそ成り立つもので、無限に広いものには膨張を観念しえない。
 
 高名な科学者が議論をした末に成り立ったのが今の学説なのだろうから、私の考えなどどこか間違っているのだろうが、宇宙論は想像しずらい部分がある。