世界変動展望

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キャノン カートリッジリサクル訴訟勝訴へ

2007-11-03 00:35:45 | 知的財産
 「プリンターのインクカートリッジの特許を持つキヤノンが、使用済みカートリッジにインクを再注入したリサイクル品の販売停止などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第一小法廷(横尾和子裁判長)は1日、判決期日を8日に指定した。最高裁が結論を見直す際に必要な弁論が開かれていないため、リサイクル品の輸入・販売禁止と廃棄を販売会社に命じた二審・知財高裁判決が維持される見通しとなった[1]。」
 リサイクル品が特許権を侵害するかどうか最高裁判所が判断するのは初めてであり、注目される。最高裁がリサイクル品の特許侵害について一般的な基準を示せば、今後のリサイクル品にも大きな影響が出る。
 消費者の観点からはリサイクル品の方が安いだろうから、むしろリサイクル品が認められた方がありがたいかもしれない。業者の側としては、新製品とリサイクル品が競合することで不利益を被ることになるのを防ぎたいのかもしれない。詳しい考察は最高裁の判断を待ってから行いたいが、少なくとも二審判決の維持は動かないので、本質的な要素を交換・加工する場合に特許侵害に該当するという判断は最高裁においても維持されるのではないかと思う。

参考
[1]asahi.com 2007.11.1