世界変動展望

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東北大学、井上明久総長の研究不正について

2010-12-27 18:58:50 | 社会
東北大学総長・井上明久氏が論文の二重投稿の嫌疑を持たれ、問題になっている。その他データ流用など捏造疑惑も持たれ、裁判で争うことになっている。東北大学といえば、非常に高い研究実績を持つ大学で、典型的な研究大学だ。主に、材料科学の分野で世界一、二の研究実績を誇り、世界的研究機関としてその名を知られている。

そのため東北大学の金属材料研究所は非常に著名な研究所で、井上氏はそこの所長だった。金属ガラスの研究では世界的研究者で、実績は傑出している。しかし、そんな研究者がデータ流用や二重投稿など研究上の不正行為を行っていたとなると大問題だ。しかも、井上氏は旧帝大である東北大学の総長だし、その意味でも責任は大きい。

二重投稿に該当すると疑われた論文は他の共著者が、すでに取り下げたらしい。しかし、取り下げたからといって二重投稿の責任が消えるわけではなく、嫌疑が確かなものとなれば責任をとらされるだろう。

近年は東大の某助教の論文盗用等、某教授らのデータ捏造、阪大の某教授グループのデータ捏造、琉球大学某教授のデータ流用など、研究者の不正行為が続く。しかし、東北大学のような大規模研究大学の学長が不正行為をはたらいたとなると、東北大学の信頼は著しく失墜するだろう。

この事件はどうなるのだろう?