「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ハブランサス・ロブスタス」 R-1

2011-07-08 15:24:05 | 和歌

 「うつろ庵」のレインリリーが咲いた。

 梅雨の合間に、思いもよらぬ潤いある楚々とした美女のご来訪に、年甲斐もなく胸をトキメカセル虚庵居士であった。
「うつろ庵」のこの花は、例年だと東側の蘇芳梅に寄り添って咲くのだが、今年はどうしたものか門被松の枝の下、つつじのフラワーベルトの一番隅に、ヒョッコリ顔を出して驚かせた。種が飛んで、自生したのかもしれない。 

 レインリリーの名前の通り、梅雨時に咲くこの花には、様々な種類があるようだ。今回ブログに掲載するに際して、念のため花図鑑で調べ、インターネットで検索したら、かなりの数の別種があるのに驚かされた。サフランモドキ、タマスダレ、ゼフィランサスなど等だが、「ハブランサス・ロブスタス」の優雅な姿は格別だ。バカチョン・カメラと虚庵居士の腕前では、したたる容姿を写し取れないのがモドカシイ限りだ。

 「ハブランサス・ロブスタス」が、気まぐれだと云うのではないが、我が国の政治の気まぐれ、いや菅総理の気まぐれ振りや腰の据わらぬ対応には、唖然として口が塞がらない。

 気まぐれ事例の代表例が、九州電力・玄海原子力発電所の再稼働問題だ。
福島原発が激震と大津波に襲われて全電源を失い、あろうことか炉心のメルトダウンを招いた事態は、 原子力に生涯を捧げて来た者の一人として、痛恨の思いに駆られる毎日だが、事業者も原子力関係者も必死になって、一刻も早い収束に向けて奮闘を続け、原子力の安全確保に向けては、短期目標、中期の課題などステップを踏んでクリヤーしつつあるところだ。

 九州電力・玄海原発も、国の定めた緊急安全対策とシビア・アクシデント対応を着実に実施し、併せて数か月かけて実施してきた定期検査は国の立会検査も完了し、後は自治体の了解を得ることだけが残されていた。真夏の電力需給が懸念されている現在、エネルギー問題を主管する海江田経産大臣は、安全を確認した原発の再立ち上げに対して広く国民の理解を求め、菅総理も「海江田さんと同じ思いだ」と意志表示していた。

 そこで、海江田経産大臣はわざわざ佐賀県・古川知事と地元玄海町・岸本町長に会って、「国の責任で原発の安全を確かめ、住民を守る」ことを直接伝え、再稼働への理解を求めた。岸本町長も古川知事も、そして県議会もほぼ了解の直前であった。

 7月6日、あろうことか菅総理は、突然に「ストレステストの実施」を宣言した。
何故このタイミングで、突如として変節し、総理が実施を宣言する必要があるのか! 
自らの発言に頬被りし、当事者の努力に冷や水をぶち掛け、国のエネルギー需給の危機に目を瞑り、 我が国の産業・経済界の期待を裏切ることに、菅総理は何と釈明するのだろうか。

 政局の動向に口を挟むつもりはないが、斯くまで酷い「気まぐれ総理」の元では、日本国は沈没あるのみだ。一日も早い退陣を求めたい。

 なお、ストレステストはシュミレーション解析とプラント試験により、原発の安全余裕を確認する目的の試験だから、その実施自体に異を唱える者は少ないが、予め具体的な実施細目と判定基準を定め、粛々と実施すべきものだ。実施にはほぼ半年を要するとも伝えられている。

 優雅な「ハブランサス・ロブスタス」の花には相応しからざる後半になったが、「物言わぬは腹ふくるる業」との「徒然草」の記述もあれば、読者の皆様にもご容赦を願いたい。





           何時になく処を変えて咲にけり

           梅雨のあいまのレインリリーは


           常ならばいと細き身にこの度は

           つつじの葉模様ドレスを纏いて


           僅かにもかんばせ傾け咲く花に

           おもひは何ぞと問いかけてみむ


           花時はいと短くも我が庵に

           花咲く君とはまたも相見む


           こころ在る花なればこそ散る後も

           結びし種をまた撒き散らすらむ


           斯くばかりもろびと挙りて退陣を

           願うに逆らい居座る心は


           潔く退くことが民のため

           お国のためと 君よ知りませ


           くに民を束ねるお立場散る後も

           まことの種をば結びてま欲しき







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