一昨日、まだ色づき始めて間もない紫陽花を掲載して、入梅が近いと書いたら、関東ではたちまち梅雨に入った。
「うつろ庵」には、山採りのガクアジサイの大株があったが、何年か前に、駐車場の工事業者に瓦礫と共に捨てられて、悔しい思いをした。山採りにしては珍しい、斑入葉のガクアジサイであった。斑入りの葉に比べて、花はごく素朴な額咲きで、花と葉のバランスが絶妙であった。「失ったものは貴い」という。捨てられてから、「何故事前に移植しなかったか!」と悔やんでも始まらないが・・・。
最近見かけるガクアジサイは、何れも園芸種ゆえに華やかではあるが、いまひとつ物足りないのは、虚庵居士の我侭と言うものか。
紫陽花は額咲きがよろしその風情の
小花を誇るか 母親に似て
近頃は自然の侭にぞ山に咲く
額紫陽花を見ぬは哀しき
山あいの癒しの郷のまほろばの
紫陽花訪ねむ衣濡るるも
ブログを通して思いがけない方に出会うことができるのも、現代的な幸せだと思っています。
これからもよろしくお願いします。
トラックバックして下さった五家荘の「山紫陽花」拝見。照りの無い葉、控えめな装飾花、いいですね。
お庭には金糸梅の「赤い実」が、目を愉しませているとか、羨ましい限りです。Hypericumの実の、未だ萌黄を残している気配は堪らないですね。
私も紫陽花は、額紫陽花の系統が好みです。この頃覚えたトラックバックさせていただきました。
庭ではキンシバイの愛らしい赤い実が底に萌黄の色を残して並んでいます。よく似た未央柳より、この実を好みます。
二首と併せて、貴ブログの「紫陽花の似合う空・・・」 を読ませて頂きました。
張り詰めた日常生活の中で、ふっと自らを癒し、心の安らぎを求め、其れだけでなしに「創造」する「歓び」を、無意識のうちに探しておられる様子が、垣間見えて来ました。
時々お立ち寄り下さって、その様な一時を過ごして頂けるなら、それこそが将に「虚庵氏のお遊び」の世界です。ゆたにお遊び下さい。
三十一文字の中に、
何かを託したいという気持ちが沸き起こります。
本当に不思議な感覚です・・・
かの時に 愛でし紫陽花 惜しみつつ
うつりし色に 何をか想う
梅雨空の 夕暮れ時に 浮きあがる
うすむらさきの 額紫陽花