写真は、シヴァ神の多面像。
陽根の表面にいくつも顔ができたというような性的表現になっている。@シンガポールのアジア文明博物館。
さて、新谷珠恵氏のインタビューがアスキーJPデジタルに出ている。
http://ascii.jp/elem/000/000/569/569127/index-2.html
(注・↑上記リンクは、すでに削除されてしまったようです。謎)
http://m.ascii.jp/?p=63
(↑ASCII.jp内の過去記事倉庫みたいなところに、移転したのを教えてもらいました)
(しかし、このリンクも、この記事を修正し、ツイッターに投稿して15分で切れました。謎謎)
ぼくは、彼女のことを名指しではないにせよ、彼女が会長をつとめる都小Pが、東京都青少年健全育成条例を改正しようとする動きを批判してきた。
批判の焦点は、本来代表していない人たちを代表しているフリをして、「保護者代表」のように振る舞っていることがひとつ。今回のインタビューでもその姿勢が色濃くでており、都小Pへの批判ではなく、新谷氏自身への批判としてショートコメントを述べておく。おそらく彼女自身への批判をのべるのは、文章としてはこれがはじめてかもしれない。
私たちを叩いている人たちはネットの中だけで暮らしており、発言の場がネットにしかない人と捉えています。表の世界とネットは乖離しているのを感じますね。
との発言だけれど、ネットの中だけで暮らしている人なんてどこにもいませんから。
発言の場がネットしかない人もなかなか想定しがたいし、実際に積極的な改正反対派はネットをひとつのツールとして使って、いろいろやっていたわけだよね。
そして、ぼく自身について言わせてもらいますが、ぼくは新谷氏が会長を務める都小Pに批判的だけれど、ネットにしか発言の場がないわけではないよ。
まあ、この部分は、ぼくとしてはそれほど本質的でもなくて、よりきちんと反論しておきたいのは下記の発言。
『自分もPTA』という人からの反論もありますが、ある程度の年齢の大人はみんな保護者なので、色々な人がいるなと思うだけです。私たちが言うPTAは、子どもの健全な成長を考えている親であり、それが私たちなのです」
この部分には、二重三重にも新谷氏の誤解や奢りが入り込んでいると思う。
・「ある程度の年齢の大人はみんな保護者」というのは違うよね。子どもがいない成人もこの社会の重要なステークホルダーです。そのことをお忘れなく。
・「私たちが言うPTAは、子どもの健全な成長を考えている親であり、それが私たち」というのは、いかんでしょう。新谷氏は都小PというPTAの連合組織の会長であり、連合する各PTAの会員の中からの意見は、都小Pの実際の運営方針に反映させてくれないと。
この部分は、新谷氏が、自らPTA代表のような立場をとりながら、実際は、彼女自身が定義する子どもの「健全な成長」に同意しているPTA会員(新谷氏に同調する人)のみを代表する(=自分の意見が代表意見だ)と言っているのと同義で、PTA連合の会長としての発言としてはなはだ不適切。なお、「子どもの健全な成長を考えている親」で、青少年健全育成条例の新谷版改正には反対、という人はいくらだっていますよ。おそらくぼくもその一人だと自負します。本当にどれだけ効果のあるか分からない規制に血道をあげるよりも、もっと緩く風通しのよい未来を子どもたちのために用意したいから、新谷氏が考えるようなタイプの規制には反対なわけだし。
*******
まあ、ぼくの立場から言っておくべきことはこのあたり。
インタビューはインタビュアーが構成するものだけれど、ネットメディアの特性上、字数の切り詰めのために表現が行き届かなかったという可能性は少なく、新谷氏自身が、これでよいときちんと確認して出ているもの想像します。
あと、データのあるなし問題とかいろいろなつっこみどころがあると思いますが、それは今ぼくがやる必然性はないと思うのでパス(ほかの人もよく分かってることだろうし)。
追記
なお、このエントリに興味がある方なら(そして未読なら)、都小Pの成り立ちについて、こういうエントリにも目を通してくださるとよいと思います。
「都小Pが、東京都の保護者の声を代表していない理由(非実在青少年の条例改正をめぐって)」
陽根の表面にいくつも顔ができたというような性的表現になっている。@シンガポールのアジア文明博物館。
さて、新谷珠恵氏のインタビューがアスキーJPデジタルに出ている。
(注・↑上記リンクは、すでに削除されてしまったようです。謎)
http://m.ascii.jp/?p=63
(↑ASCII.jp内の過去記事倉庫みたいなところに、移転したのを教えてもらいました)
(しかし、このリンクも、この記事を修正し、ツイッターに投稿して15分で切れました。謎謎)
ぼくは、彼女のことを名指しではないにせよ、彼女が会長をつとめる都小Pが、東京都青少年健全育成条例を改正しようとする動きを批判してきた。
批判の焦点は、本来代表していない人たちを代表しているフリをして、「保護者代表」のように振る舞っていることがひとつ。今回のインタビューでもその姿勢が色濃くでており、都小Pへの批判ではなく、新谷氏自身への批判としてショートコメントを述べておく。おそらく彼女自身への批判をのべるのは、文章としてはこれがはじめてかもしれない。
私たちを叩いている人たちはネットの中だけで暮らしており、発言の場がネットにしかない人と捉えています。表の世界とネットは乖離しているのを感じますね。
との発言だけれど、ネットの中だけで暮らしている人なんてどこにもいませんから。
発言の場がネットしかない人もなかなか想定しがたいし、実際に積極的な改正反対派はネットをひとつのツールとして使って、いろいろやっていたわけだよね。
そして、ぼく自身について言わせてもらいますが、ぼくは新谷氏が会長を務める都小Pに批判的だけれど、ネットにしか発言の場がないわけではないよ。
まあ、この部分は、ぼくとしてはそれほど本質的でもなくて、よりきちんと反論しておきたいのは下記の発言。
『自分もPTA』という人からの反論もありますが、ある程度の年齢の大人はみんな保護者なので、色々な人がいるなと思うだけです。私たちが言うPTAは、子どもの健全な成長を考えている親であり、それが私たちなのです」
この部分には、二重三重にも新谷氏の誤解や奢りが入り込んでいると思う。
・「ある程度の年齢の大人はみんな保護者」というのは違うよね。子どもがいない成人もこの社会の重要なステークホルダーです。そのことをお忘れなく。
・「私たちが言うPTAは、子どもの健全な成長を考えている親であり、それが私たち」というのは、いかんでしょう。新谷氏は都小PというPTAの連合組織の会長であり、連合する各PTAの会員の中からの意見は、都小Pの実際の運営方針に反映させてくれないと。
この部分は、新谷氏が、自らPTA代表のような立場をとりながら、実際は、彼女自身が定義する子どもの「健全な成長」に同意しているPTA会員(新谷氏に同調する人)のみを代表する(=自分の意見が代表意見だ)と言っているのと同義で、PTA連合の会長としての発言としてはなはだ不適切。なお、「子どもの健全な成長を考えている親」で、青少年健全育成条例の新谷版改正には反対、という人はいくらだっていますよ。おそらくぼくもその一人だと自負します。本当にどれだけ効果のあるか分からない規制に血道をあげるよりも、もっと緩く風通しのよい未来を子どもたちのために用意したいから、新谷氏が考えるようなタイプの規制には反対なわけだし。
*******
まあ、ぼくの立場から言っておくべきことはこのあたり。
インタビューはインタビュアーが構成するものだけれど、ネットメディアの特性上、字数の切り詰めのために表現が行き届かなかったという可能性は少なく、新谷氏自身が、これでよいときちんと確認して出ているもの想像します。
あと、データのあるなし問題とかいろいろなつっこみどころがあると思いますが、それは今ぼくがやる必然性はないと思うのでパス(ほかの人もよく分かってることだろうし)。
追記
なお、このエントリに興味がある方なら(そして未読なら)、都小Pの成り立ちについて、こういうエントリにも目を通してくださるとよいと思います。
「都小Pが、東京都の保護者の声を代表していない理由(非実在青少年の条例改正をめぐって)」