川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

猫さんに触発されて、カワバタがライブドアvsフジ問題をゆるーく語ってみます

2005-03-12 05:19:18 | トンデモな人やコト
世の中には、「ライブドアvsフジ」ウォッチャーやら、マツリ的サイトが沢山あると認識しておりまして、人混みが嫌いなぼくは、あえてここで話題にしようとも思っていなかったわけです。

しかし、「猫が好き」さんのコメントに触発されて、エントリを立ててみようかな、と。

この「対決」のディテール、それほど知りません。
Yahoo Japanのトップにリンクが出るような時のみ、フォローしております。

というわけで、ぼくが述べることが出来るのは、20世紀の最後の10年間弱、いや、正確には8年と2ヵ月、テレビ局員だった実体験に基づいた「ああだこうだ」につきます。

というわけで、ぶっちゃけ述べておきますと……

フジテレビ、支配されちゃってもいいんじゃない、ということ、ですね。

正直いうと、ぼくは古巣の日本テレビが「支配」されちゃった方がもった楽しかったのだけれど、行きがかり上、仕方ないです。

免許事業であることにあぐらをかいて、殿様商売をしてこられた各テレビ局は、もうそれでは立ちゆかないところに来ているわけです。でも、とりあえずは、今この瞬間も、広告もガンガン入ってくるし、社員の超高給を維持できる程度には、殿様ではあります。

しっかし、これからは、そうはいかんよ、と思うわけですよ。
なら、いっそ、ドラスティックに、変わっちゃった方が勝ちです。
失敗したっていいじゃない。
給料が半分になったって、同世代のメーカー勤務の人なんかよりずっと実入りが良い訳だし、波瀾万丈はたのしいよ。きっと。

そうそう、メディアの公正さを、ライブドア支配によって失いかねないと、フジテレビは懸念しているようですが、それは心配無用。

ライブドアは、ある意味、大変公正に、法律の範囲内でできることを狙ってくるので、放送法があるかぎり、フジテレビは「法律で規定されるところの公正」は維持できるでしょう。

いいんじゃないですか。

メディアのありようが、ただ一つではない、と、教えてくれるに違いないし、ね。

しかし、書いていて、我ながら、ざるのような議論ですね。
すみません。
とにかく、ぼくはトリックスター・ホリエモンを楽しむというスタンスに一票ですわ。

なお、猫さんには、著作権関連の話題にもっていったほうが、このブログらしいのではないかという提案をいただいているわけですが、そいつはおいおいコメントにて。


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31 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 あ、どーも。 (猫が好き♪)
2005-03-12 15:14:50
 著作権つうか、まあ「既存著作権業界の殿様商法に風穴をあけてくれるんじゃないかという期待」つうか、まあ普通のお祭りやっててもしょーがないしな、という程度のことで。

 しょーじき、ライブドアの側もメディアとしてどーなのかっつう疑問がないわけではなく、そもそもインターネットってこれまでの感覚からすると「人々を分断する一方のメディア」っていう気もするわけでその点でマスメディアの「人々(の興味や関心)を統合することで金を稼ぐメディア」というベクトルとは正反対だったりして、そのふたつの融合ってうまく機能するんだろーかっつう深刻な疑問は有るわけですが、そんなことはもうどうでもいいのだ。

 フジサンケイのひとにとってはフジサンケイは唯一拠って立つ城なんでしょう。だけどうちらからしたらそうじゃないわけで。並んでるメディア企業のひとつにすぎないのよねえ。正直、なくなっても困らない。というか、民放とかって、だいたいどれも同じじゃん(笑)。
 ひとつぐらい、なんかとんでもない別の運営方針で運営してくれる局があった方が絶対に面白い。そして、今回の騒動でフジサンケイの上層部にはそういう気がなさげなのはもう決定的によくわかったので、ホリエモンにまかしてみるという選択肢の魅力がけっこう明らかになってきてるような気がする。
 そして付帯的に、著作権や利権でごりごりにかたまったマスメディアのあり方に風穴があくと面白いんじゃないかとも思ったりする。
 ま、そんなかんじかな。

 今回の騒動でがっかりしたのが、フジテレビの社員やニッポン放送の社員の対応だわな。まあ社員的にはお祭りにのっかってるひともだいぶいるんじゃないかとは思うのだが、他局のインタビューとかではしゃいでみせるやつがいない。締め付け、すげえんだろうなあ。ニッポン放送の社員なんて、一枚岩声明まで出させられてるもんな。もう見てて哀れです。
 ライブドア有利ってことになれば、そっちに賭けて反旗を翻すやつとかも出てくる可能性はあるが、有利が固まってから出てこられてもなぁ。なんか覇気がないよね。いつからこんなんなっちゃったんだろう(って、昔からか。1985年頃のフジテレビの社員だって、番組から見るほどハチャメチャなわけじゃなく、ふつーのサラリーマンだったし)。
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>ニッポン放送の一枚岩声明 (しのぶん)
2005-03-12 17:39:26
プロジェクトXねらってんのかと思った。
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エントリを立てておいて、なんですが、要するにね... (本人)
2005-03-13 00:35:58
特に、フジ・サンケイ側の主張って子供じみている。
歪んだ資本構造を長年にわたって放置しておいて、いざそれをつかれると、相手が悪いと開き直る。
おまけに、メディアの公正だとか、放送への愛だとか、合法的な企業の買収に対してなんら関係なのい情緒的な議論で世論を見方につけようとする(彼らの言う、メディアの公正は、すごく情緒的に響きますね)。ちょっと、おれたちをバカにしていないかって気分にさせられる。
それどころか、誰の目にも論理公正の破綻したリクツで、裁判を闘っていく気配だし、往生際が悪いったらない。
いちいち指摘するのが面倒になるくらい、どうしようもないリクツで、自分たちの既得権を守ろうとしているかのように見えてしまうわけで、それを本気で論じるのがバカらしい気分なのです。
ということが、自分の気分として分かりました。
というのが、このエントリの最大の成果、かな。
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 ども。 (猫が好き♪)
2005-03-13 03:26:18
 基本線として、この話は、現在起きていることについては「語るに値しない水準のこと」だと、おれも思います。

 フジサンケイ側の主張についても、まあひとつひとつあげつらってもあまり意味はないんだけども、日枝さんの「面白おかしく報じるのはいかがなものか」にせよカメちゃん(って社長になっちゃってたのねえ、というのを知ったのがけっこうこの事件の現時点での最大の驚きかも)の「リスナーへの愛」にせよ。いや、言ってることは正しいんだが、前者については「どのツラさげてそんなこと言ってるの?」って感じだし、後者については「あなたの愛とは違うかたちの愛があるかもしれないでしょ」っつうか(笑)。
 もうひとつの「メディアの公正」にいたっては、それを口にするやつは全員うさんくさいと、おれは思うのである(この件、NHKのこととかもあってローカルなところで空中戦になるかと思ったのだが、すぐに鎮火してしまった。つまんなかった)。

 ただなんてのかな。もしかするとここでライブドア側が勝っちゃう可能性ってのはいまのところまだそこそこあって、そうなるとおそらく日本のメディアってけっこう大きく変わると思うんですよ。ライブドアが変えるのかどうかはわからん、ライブドアの幻影におびえたフジサンケイ以外のメディア側が自壊するかのように変わっていく可能性もある(もちろん、富士山鳴動して鼠ちょろちょろの結果になる可能性もあるんだけどさ)。
 しばらくして、メディアが変わったとき、「ああ、あれが発端だったんだな」という出来事を見逃していたらすげえ残念だという気がする。変わらなかったらそんときはそんときで、「なぜ変わらなかったんだろう」と考えるネタにはなるような気がする。
 そういう意味で、目が離せない。

 おまけなんだけどさー。
 なんか世論は二分されてるようなんです。で、ふつーに考えたらフジサンケイ側を擁護できる理由なんかなにひとつみつからない、はずだ。でも世論は二分ってことは、合理的判断と比べたとき、フジサンケイ側は圧倒的に利率がいいのね(利率っていうかな。んー。適当な言葉が見当たらない。オッズでもいいや)。なんでやろ。
 要するにそれは、「自分が属する企業がああいう立場になったらどう思うか」といった流れで想像力を働かせてフジサンケイの企業防衛にシンパシーを抱いたとか、あるいはもっと簡単な話として「あの堀江ってやつ気にいらない」と思う人がフジサンケイに肩入れしてるとか、そういう事情によるもんだろうと思う。
 そのあたりって、日本の世論の成熟をはかるのにちょうどいい観察ポイントなんじゃないだろうかとか思ったりする。それはそれでなさけない話なんだが、しかし等身大の自分ら社会を見てなさけないと思うのなら、それは正視しとくべきだろうと思ったりもする今日このごろではあるのです。
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猫さん、それは実にオトナな考えです。 (本人)
2005-03-13 05:01:26
尊敬。

そうね、たしかに、これがメディアが大きく変わっていく発端であったと、のちに思える日が来るのかもしれない。
目をかっぽじって(?)、しっかり見ておくべきなのでしょう。
納得です。
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 しかしおれがなんかいったときに「それはオトナ... (猫が好き♪)
2005-03-14 00:48:57
 さて、ここまで来て表面上態度を軟化させているライブドアに対して徹底抗戦を叫ぶフジサンケイ側は、ますます子供じみて見えてきた。なんかちょっとなあ。
 アメリカ合衆国とかだともうメディアの再編成はかなり行なわれているんだけど、日本はどうなるんだろうな。信じがたいくらいニューメディアがコケる国だからなー(だから旧態依然としたマスメディアが安泰としてこられたわけだけどさ)。
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たしかに、我が国では新しいメディアは失敗すると... (本人)
2005-03-14 02:11:57
ニューメディアって響き、テレビ局員にとっては「ニュー」ではなくて、「失敗」の意味を含んでますよね。

それと、猫さんの考えはオトナです。
ただ、語法・論法が、いろんな水準(言葉の選択・論理の引き回しなど)が、オトナっぽくないだけです。

なんてことを言うのも、ぼくだけですか?
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余談ですが、堀江社長の著書『稼ぐが勝ち』がブッ... (全然寺)
2005-03-14 04:03:46
何か、メディアが伝えているほど過激ではなくて、全般的には「商売のやり方」に終始している本です。しかし、「さすが、気鋭の若手経営者だな。経営についてよく考えているなあ」という感じはあんまりしなくて、「ネットビジネスのツボ」とか「これであなたも売れる!」的なビジネス本のノウハウのダイジェスト版って感じかな。一応、彼の社会観とか、人生観とかが垣間見えるようなくだりもあるんですが、「おお、こんな考え方があるのか」「なるほど、いい所見てるなあ」というサプライズも全然なくて、割と常識的な人なんじゃないかと思いました。むしろ、タイクツなタイプかも。
読了した印象は、一応論旨は通っているけど、どの話題も浅いし、妙に視野とかが窮屈な感じで、覇気も感じられない。ライブドア対フジサンケイは、若者VS年寄じゃなくて、若年寄VS年寄の争いかもしれぬな、といったところです。
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全然寺さん、おはようございます。 (本人)
2005-03-14 04:14:26
そうですか、若年寄、ですか。
たしかに、ホリエモンを、若者代表とするのは、違う気がしますね。
かといって、若年寄なのかは、その本読んでないし、わかんないのですが、「若者対年寄り」という対立軸じゃないだろ、というのには強く同意、ですね。
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 ニッポン放送が「ポニーキャニオン株の売却を検... (猫が好き♪)
2005-03-14 17:17:23
 えーと、つまりこれはおそらくフジサンケイグループとしてはニッポン放送を切り捨てることの検討をはじめた、ということですね。まあフジサンケイグループにとっては放送局としてのニッポン放送にたいした価値はないわけで、持ち株会社としての重要性を薄めてしまえば切り捨てることは検討の範囲内ということでしょうか。
 ライブドア側としてはフジサンケイグループという巨大マスメディアを手に入れたかったのでしょうから、抜け殻状態のニッポン放送を入手してもたいして意味はないよーな気がしないでもないですが、やせても枯れてもマスメディアですからなんかしら使い道はあるのかもしれません。

 んで、堀江さんの評価ですけど。
 なんかねー、確かに行動は目立つんだけど、わりと堅実にやってる感じがするのね。語法・論法が、いろんな水準でオトナっぽくないとは言えるかもしれないんだけど(笑)。
 エピソードを重ねてもあんまし意味がないんだども、ひとつ覚えていること。球団設立事件のとき、結局楽天に決まったあと、古舘が「それでも球団設立を目指すのか」と問いかけて言質を取ろうとしたことがある。それに対して「話題を投げかけたときにはプロ野球は底値だったが、もうつりあがってしまった(大意)」と述べて結局何も言わなかった。
 ま、楽天が新球団を設立しソフトバンクが球団買収をするという状態の中で更に球団確保に邁進するとかいうようなガキっぽいことをやらずにさらっとかわしたあたり、「派手に見えるけど実は堅実で、見かけほど面白いことをやるやつじゃない」とか思いました。それがプラスの評価なのかマイナスの評価なのかは、まあ、見るひとによっていろいろでしょう。ま、「出たがり」ではあると思うんだが、それにしても「出るのが好き」なのか「キャラクタを立てることによる宣伝効果を考えて」なのか、どっちもありだろうと思うし。後者のような気がするんだよなあ。
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