川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

鮨の宇宙

2007-12-19 05:34:23 | 日々のわざ
R0015329非常にこだわり系の寿司屋にいってくる。ちょっと取材もかねている。それにしても、なんというか……。変な言い方だけれど、宇宙を感じさせる寿司屋であった。写真は、エゾあわびの握り。これが煮物になっていて、あわびのコリコリ感と、ほんのり甘い「味」が引き出してある。砂糖無添加。本来の味を引き出すのに手間ひまかけている。これまでただ食感を楽しむ食べ物だとばかり思っていたけれど、「うまみ」の懐が実に深い。
尿酸値あがりそうだ。
あ、手に持っているのは、これ、手渡しされるのだ。すでに味がついているから醤油の小皿もなし。板さんから手渡されのをぱくりといく。
R0015312R0015314R0015316R0015317R0015318R0015319R0015320R0015322R0015325R0015327R0015330R0015332まず、握りに入る前に、いろいろ食べている。スズキの大物の3部位を本物の和芥子で、とか。まじりけなしの国産カラシナだけからつくった和芥子なんて、はじめて食べた。これが、合う。

胃袋や肝臓をお茶でコトコト煮たのも出たぞ。江戸時代以前の調理法だそうで。

で、握り。いろいろありますが印象的だったのが、コハダ三連コンボ。赤酢、白酢、ゆずで食べる。ぜんぜん味が違ってくる。

さらにサバ、ブリ、中トロのヅケの三連。いずれも、新鮮な魚を築地で買ってきて「はい、食べな」ってことはやらない。かならず、その食材に適した加工をほどこしている。「新鮮」を売り物にしたごくごく普通の発想の寿司屋のことを、あれは鮨じゃない。刺身ご飯だ」と言い切る。それが説得力がある。

いちばん最後に食べた蛤など、まさに浜栗、だった。砂糖無添加で、なんで??ってくらい甘くて、ほっぺたが落ちそうだった。とんでもなく時間をかけた煮方と、これまた30年ものの砂糖無添加のハマグリの「ツメ」が非常によく効いている。

大満足。

なお写真は、話題の某新鋭機で撮影。この件はまたそのうち。




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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ん? (Pさん)
2007-12-19 08:52:51
あぁ、1:1 …。
「正常進化」、ですね?
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赤酢のコハダが食べたーい! (アオキ)
2007-12-19 11:33:33
いいですねえ。手間をかけた握り。
貝類が大好きですがどの写真も美味しそうです。
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う、うまそうです。 (ささがに)
2007-12-19 12:46:19
刺身ご飯、なっとく。
江戸前といえば穴子のタレですもんね。
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Pさん、その通り。正常進化です。 (カワバタヒロト)
2007-12-20 14:50:06
関係ないですが、最近、頭の中でPがPTAのPから、素数のPに移りつつあります。

赤酢はうまいですよー。
柚子もあなどりがたし。
ちなみに、この店、いつも「準備中」なんです。席が空いていても札は「準備中」。本当に、常に仕込みをしているから、ですって。

ね、うまそうでしょ。
江戸前です。そして、穴子のタレだけですませるのでなくて、ハマグリでも、別のもんでも(あと二種類くらいあったぞ)、ツメ(タレ)を切らしません。とのこと。

その通り、仕込みみなし、というのは、握りについてはひとつもなかったですよ。
「刺身ご飯」とは、似て非なる食べ物でした。
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正常進化前は余ってませんか?w (グン)
2007-12-23 14:21:39
こんど、この店おごってくだせい!
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はーい。 (カワバタヒロト)
2007-12-24 09:30:29
たーんと本が売れたらね。
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