税理士 倉垣豊明 ブログ

東京武蔵野市(三鷹)の税理士 相続税、贈与税等資産税対策、法人・個人向け税務・会計・会社法のブログ

簿記入門7(取引3)

2010-04-07 07:19:58 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

簿記入門7(取引3)

簿記は企業の財産等に影響を与える取引を対象にしますが、その取引を8つの取引要素に分けて処理していきます。
取引を分解する8つの要素は以下のものです。
資産・負債及び資本それぞれの増加と減少が6要素。費用と収益の発生の2要素。合わせて8要素です。
簿記は取引を借方(左側)と貸方(右側)の2つの側面からとらえていきます。
借方には資産の増加、負債の減少、資本の減少、費用の発生が、貸方には資産の減少、負債の増加、資本の増加、収益の発生が計上されます。
文章ではわかりずらいので、設例を通して慣れていきます。

問1
次の取引を取引要素に分解しなさい。
5月1日 現金100,000円を出資して事業を開始した。
5月5日 商品60,000円を現金で仕入れた。
5月8日 消耗品3,000円を現金で購入した。
5月10日 仕入れた商品全部を80,000円で売却し現金を受取った。
5月20日 従業員の給与20,000円を現金で支払った。
5月25日 80,000円を借入れ、現金を受取った。

5月1日 借方:現金(資産)100,000円の増加 貸方:資本金(資本)100,000円の増加
5月5日 借方:商品(資産)60,000円の増加 貸方:現金(資産)60,000円の減少
5月8日 借方:消耗品費(費用)3,000円の発生 貸方:現金(資産)3,000円の減少
5月10日 借方:現金(資産)80,000円の増加 貸方:商品(資産)60,000円の減少と商品売買益(収益)20,000円の発生
5月20日 借方:給与(費用)20,000円の発生 貸方:現金(資産)20,000円の減少
5月25日 借方:現金(資産)80,000円の増加 貸方:借入金(負債)80,000円の増加

問2
次の取引を取引要素に分解しなさい。
6月2日 備品30,000円を購入して代金は来月払いとした。
6月8日 借入金の一部を元金20,000円と利息1,000円を合わせて現金で支払った。
6月12日 商品200,000円を仕入れ、代金のうち50,000円は現金で支払い、残りは掛けとした。
6月15日 事務所の家賃30,000円を現金で支払った。
6月20日 商品100,000円(原価80,000円)を売却し、代金は掛けとした。
6月30日 仕入商品の掛代金のうち50,000円を現金で支払った。

6月2日 借方:備品(資産)30,000円の増加 貸方:未払金(負債)30,000円の増加
6月8日 借方:借入金(負債)20,000円の減少と支払利息(費用)1,000円の発生 貸方:現金(資産)21,000円の減少
6月12日 借方:商品(資産)200,000円の増加 貸方:買掛金(負債)150,000円の増加と現金(資産)50,000円の減少
6月15日 借方:支払家賃(費用)30,000円の発生 貸方:現金(資産)30,000円の減少
6月20日 借方:売掛金(資産)100,000円の増加 貸方:商品(資産)80,000円の減少と商品売買益(収益)20,000円の発生
6月30日 借方:買掛金(負債)50,000円の減少 貸方:現金(資産)50,000円の減少

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