まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

ベランダに蜜柑

2012年01月30日 | 日記

今日も公園は凍てついていた。

さすがに昼間は氷点下ということはないが
北風が強く、体感温度はかなり低い。



風に飛ばされて「無印良品」が木にひっかかっていた。
どこかのベランダから飛ばされて来た洗濯物もひっかかっていた。

ベランダと言えば我が家のベランダは実に殺風景なことになっている。
公園と同様、この季節は完全に「冬枯れ」状態だ。
南側と東側に二面のベランダがあるのだが
南側はもっぱら洗濯物を干したりエアコンの室外機を置いたり
その気になればバットの素振りもできるぐらい広い。



私の仕事部屋がある東側はその半分ぐらいのスペースだ。
今でこそ殺風景で身も蓋もないが、かつてはかなりの緑が生い茂っていた。
四季折々に鉢植えの花や果樹が並び、プランターでいろんな野菜や植物を育てていた。
子供が学校の栽培学習で持ち帰った「朝顔」や「ナスビ」も加わった。
そうそう、一匹100円の「姫めだか」も大鉢の中で元気に泳いでいたっけ。

その風景が一変したのは・・・あの「大震災」だった。
多くの鉢植えが倒れ、ひっくり返り、めだかも中の水ごと外に飛び出して死んだ。
我が家は14階の高層なので揺れもかなり激しく
仕事部屋も壁際の本はすべて崩れ落ち、床やベッドの上に散乱した。

あれ以来、何かが変わってしまったような気がする。
ウサギ小屋のベランダでせっせと緑を育てるような気力が失せてしまった。
無論、ひっくり返った鉢植えもプランターもすぐに元に戻したのだけれど
世話をする人間が「熱度」を失ったことを敏感に察知した植物は
一つ、また一つと枯れて、放置された。

こんなことを言えば被災地の人に叱られそうだが
人工の庭で「命を育む」などという行為自体が馬鹿馬鹿しくなったのかも知れない。
部屋に散乱した本の多くも、いまだに段ボールの中だ。
寒風吹きすさぶベランダを見ながら「そろそろ何とかしなければ・・」と思った。

枯れ果てた鉢植えに「蜜柑」を置いてみた。
私が愛読するブログの女性がベランダの鉢植えに蜜柑を置いたら
「メジロが毎日のようにやって来るようになりました」というのをマネてみたのだ。



実は以前にも一度やったことがあるのだけれど
標高が高い(?)せいか、来るのはハトやカラスばかりで野鳥は姿を見せなかった。
今年はどうだろうか・・・
ベランダのささやかな「復興」などと言うと
またまた被災地の人に叱られそうだが、ちょっと期待しているのである。