まろの公園ライフ

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3人だけの新年会

2012年01月14日 | 日記

暮れなずむと、ついつい一杯やりたくなる季節だ。

本日は前から予定していた「新年会」。
と言っても3人だけのささやかな新年会だから気が張るようなことはない。
目黒駅近くの関西割烹の店へ。

先付けは「黒豆」と「数の子」「蛸のやわらか煮」。
とりあえずは新年会だから「正月気分」が味わえるのはやはり嬉しい。

和服姿はNHKの朝ドラ「ええにょぼ」でお馴染みの脚本家・東多江子氏。
最近は児童文学を中心に作家としても活躍中だ。
彼女の和服姿は初めて拝見したが、渋い色の「紬」がとてもよく似合っている。
私が感心すると「ほんの寝巻がわりよ」と笑われたが
着物をさらりと着こなすところがこの世代の女性の魅力ではなかろうか。
ただ、自慢の手染めの帯が前掛けで隠れてしまったのが残念!

隣のすでに酩酊風の男性は某テレビ局の元看板プロデューサー氏。
ずいぶん仕事も一緒にしたし海外ロケにも行った。
テレビ局を退社後は本人曰く「ゾンビのように」さまざまな分野のビジネスに斬り込んで
持ち前のすぐれた「嗅覚」と「才覚」をいかんなく発揮しておられる。
お二人は初対面だが以前から「フェイスブック」で交流をしていて旧知のような雰囲気。
そういうところが交流サイトのいいところだろうか。

ともにNHKのラジオドラマ出身ということで私と彼女のつきあいも古い。
その後、彼女は東京に出て「朝ドラ」で華々しく全国デビュー。
関西に取り残されてモタモタしていた私は
彼女の目覚ましいサクセスぶりをまぶしいような思いで眺めていた。
そして、私が10年ほど前に上京して久方ぶりの再会となった訳だが
彼女の豪快でさっぱりした人柄は昔のままで、一気に空白が埋まる思いがした。

関西風の「塩ぶり大根」。
ぶり大根と言えば基本的に醤油味で、ぶりの旨味を吸った飴色の大根が特徴だが
これほど薄味で上品なブリ大根は初めてだった。
美味い!確かに美味いが・・・うーん、やはりちょっと物足りない。

こちらは「鱈の白子の醤油焼き」。
こってりとして、香ばしくて、中はフワフワとろけるようで、絶品でした!
ビールから焼酎へ、さらに日本酒へと一気にペースアップ。
大いに語り、大いに笑い、ちょっとシンミリとした話題もあって夜は更ける。

考えてみれば・・・
それぞれに勢いの時代があり、幾ばくかの挫折も体験し、転換や変節もあり
その歳月の中で磨かれた「年輪」のようなものが会話を愉しく豊かなものにしてくれた。
言いかえれば、ともに戦って来た「戦友」のような共感だろうか。
またいつか一緒にこんな新年会をしたいな・・・と心から思った。

この後、近くのバーに流れてジントニックにズブロッカにモルトウィスキーにと
もう「なんでもござれ」の雰囲気になって、したたに酔った。
元プロデューサー氏の言葉を借りると「楽しい時間を終わらせたくない」という思いで
際限なく飲み続けたのだった。