まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

せめぎ合い

2014年08月31日 | 日記

夏の雲と秋の雲が
せめぎ合っているような空でした。

仕事の資料読みで一日中「蟄居」状態でした。
でも、もともと家で中でじっとしているのが苦手なタイプなので
我慢できずに午後から自転車でふらりと公園へ。
私の田舎ではそういう出たがり人間を「出べそ」と言いますが
言い得て妙です。(笑)

サルスベリが燃えています。
この一週間、涼しい日が続い一息つきましたが
そうはさせじと虎視眈眈で「猛暑復活」を目論んでいるようです。

同じサルスベリでも白色はちょっと涼し気です。
でも、紅白がせめぎ合いながらやっぱり「猛暑復活」を企んでいるようです。



トチノキに実がいっぱいぶら下がっています。
見えますかねえ・・・



こんなことをする人がいます。
季節感を共有する人がいると思うとうれしくなります。
栗の実やギンナンも色ずき始めて、木の実もせめぎ合いの季節を迎えています。



黄葉も目立ち始めました。
木立ちではアブラゼミとツクツクホウシのせめぎ合い。
政界では安倍首と石破幹事長のせめぎ合いが続いていますが
どうなるのでしょうか・・・



写真を撮っていたら蚊に刺されました。
代々木公園の「デング熱騒ぎ」にはビックリしましたが
わがジョギング公園は大丈夫なのでしょうか。
いつになく痒いような気がしますが「ムヒ」を塗れば治るのでしょうか。
ちょっと心配になって来ました。(笑)


妖怪ウォッチの夜

2014年08月30日 | 日記

昨夜はいつものプロデューサー氏と
打ち合わせの後に久しぶりの居酒屋タイムでした。
打ち合わせよりも「居酒屋」に重きを置いた金曜の夜でした。

久しぶりだけに話は弾みに弾みました。
例によっていつもの「ももクロ」自慢を一通り拝聴した後は
最近のテレビがいかに「ワイドショー化」しているかという嘆き節でした。
例えば広島土砂災害の被害者取材一つとっても
ニュース報道でであそこまで「お涙頂戴」的に演出する必要があるのか!
テレビから「品性」がドンドン失われていきます。

お刺身を頂いたあとは大好きなポテトサラダ。
食べかけですが・・・(笑)

大好きな玉子焼き。
中身は日替わりで昨日は玉ねぎとツナでした。ウッマー!



これも定番の牛スジの煮込み。
ガーリックトーストにつけて頂きます。ウッマー!

この後、お互いの家族の話で盛り下がりました。(笑)
世の中には「幸せそうな」な家族は吐いて捨てるほどいますが
あくまでも幸せそうに見えるだけで、誰もが人知れぬ「不幸」を抱えて生きている。
というようなクラーイ話に終始しました。(笑)

帰り道の西武線池袋駅。
おお、久しぶりにラッピング電車がやって来ました!
これはひょっとして話題の「妖怪ウォッチング」の電車ではないでしょうか。
妖怪ウォッチ人気は知っていましたが初めて見ました。



これは何ですか、セミですかねえ?
夏休みのコンテンツビジネスではテレビ東京が圧勝!
西武鉄道もスタンプラリーが大盛況で笑いがとまらなかったようです。

いつものN駅で下車。
ホームで急行をやりすごす男性三人が
いずれもスマホではなく熱心に本を読んでいたのが印象的でした。
ゲームもいいけど、やっぱり読書しなくちゃ駄目ですよ。

この後、もう一軒、居酒屋をハシゴ。
ビールとハイボールで文庫本の残りを読破しました。
居酒屋読書もいいですねえ・・・

 


5万回斬られた男

2014年08月29日 | 日記

雨模様でしたが午後から都内へ。
夕方まで時間が空いたので六本木で映画を観ました。



話題の「太秦ライムライト」です。
日本一の「斬られ役」福本清三さんの映画初主演ですね。
映画評で意外に誉める人が多く、前からずっと気になっていたんです。
京都・太秦の東映京都撮影所を舞台に
時代劇を支えて来たスタッフや大部屋俳優たちの生きざまを描いた傑作です。
映画ではベテランの斬られ役・香美山精一を演じる福本さん
つい先日、第18回の国際ファンタジア映画祭で
最優秀作品賞を受賞し、福本さんは主演男優賞に輝きました。



銀幕の大スター小野清十郎役に松方弘樹。
二人の立ち回りはさすがに迫力いっぱいで胸が躍りました。
長年続いて来たテレビ時代劇の「江戸桜風雲録」もついに打ち切りが決まり
主演の彼も「またいつか斬らせてくれよ」の言葉を残し
画面から去っていきます。

主演の福本さん。
お世辞にも演技はうまいとは言えませんが
「五万回斬られてきた」男の存在感は凄みさえ感じましたねえ。
とくに太刀を構えて斬りこんで来るときの殺気。
斬られて倒れる時の曲芸とも思える「海老ぞり」の体勢。
ホント、息を飲むようでした。

ヒロイン役の山本千尋は映画初出演。
テレビ時代劇「江戸桜風雲録」の劇場版制作にあたり
エキストラだった彼女はヒロインに抜擢されてスターダムを駆け上がります。
そんなヒロインの殺陣の指導をまかされた福本さん。
彼自身はキャストから外れ、映画村のチャンバラショーに追いやられますが
それでも無念の思いを彼女に託して懸命に支えます。


『太秦ライムライト』映画オリジナル予告編


ここで突然の告白ですが・・・
私もこの太秦で一本だけ映画に出演したことがあります。
大学がこの撮影所のすぐ近くにあった関係で
友だちに誘われるままアルバイトのエキストラで出演したのです。
映画のタイトルはあえて伏せますが・・・(笑)
撮影所のスタジオも、太秦界隈の雰囲気もただただ懐かしく
40年前にタイムスリップしたようでした。

この映画は消えゆく「時代劇」へのレクイエムでしょうか。
チャップリンの「ライムライト」も過ぎ去った名声への決別でしたが
映画が終わった後、やはり一抹の寂しさがありました。

 


バイプレーヤー

2014年08月28日 | 日記

雨が降らない、雨が降らないとボヤいていたら
久しぶりに降ってくれました。

おまけに一気に秋を運んできて
涼しいを通り過ぎて肌寒いような一日でした。
こんな日は急に体に変調を覚えたりするものですが・・・
思わぬ訃報でした。

俳優の米倉斉加年さんが亡くなりました。
今さら説明するまでもなく日本を代表するバイプレーヤーでした。
面長の顔にちょっとしゃくれた顎が可愛らしく
笑うとまさに「破顔一笑」という感じのチャーミングな笑顔でした。

根っからの「演劇青年」でしたねえ。
劇団『民芸』時代から宇野重吉に師事して舞台一筋。
先頃亡くなった大滝秀治さんとは一味違った「知的な個性派」で知られました。
宇野重吉が嫌いな私は民芸の舞台はあまり観ていませんが
高校生の頃に観たベケットの「ゴドーを待ちながら」は忘れられません。
不条理演劇そのものの衝撃もさることながら
米倉さんのセリフ回しや存在感に強烈な印象を受けたものです。
宇野重吉よりはるかにうまかった!(笑)

大好きだったのは「寅さんシリーズ」の警官役ですね。
「男はつらいよ」には準主役で寅さんの恋敵役としても何度か出演していますが
この端役の警官がとっても実直でユーモラスで素敵でした。
米倉さんがどんな演技をするのか、ワクワクして見守っていたものです。

映画・テレビドラマ・舞台と出演作は多く
その芸域の広さには今さらながら驚いてしまいますねえ。
宇野重吉の「呪縛」から解き放たれて自由になられたのでしょうか。(笑)
絵本や挿絵など絵画の部門でも才能を発揮されましたが
正直、私はあまり感心しませんでした。(笑)

実はバイプレーヤーという言葉はあまり好きではありません。
役者にとって「脇役」などという生き方はなく
作品の1シーン、1カットでは他の誰でもなく自分が「主役」の筈です。
人の人生もそうであるように
米倉さんは自分だけの主役を演じ続けたような気がします。

享年80歳、ご冥福を祈ります。


昭和の匂いの喫茶店

2014年08月27日 | 日記

私がよく利用するN駅の駅前に
「アンデス」という名の古い喫茶店がある。
近頃の「チェーン店」ではなく昔ながらの由緒正しき喫茶店だ。

アンデスと言えばアンデス山脈を連想するが
実際、山小屋をイメージさせるようなウッディな店である。

入口はビルの2階にある。
野球漫画の傑作「タッチ」の作者であるあだち充さんはこの店の常連で
編集者との打ち合わせでしょっちゅう利用していたと聞く。
ドアの横に埃をかぶった古いミニバイクがディスプレイしてあるが
どういう由縁なのかは知らない。

店内は驚くほど広い。
店全体が煙草のヤニで煤ぼけている印象だ。
やはり窓際の席が人気らしく、それぞれスポーツ新聞などを手に取り
紫煙をくゆらせながら「愉悦」のひとときを過ごす。
客層は団塊世代が圧倒的に多いように思う。

店内の壁はビッシリと本棚で埋まっている。
漫画の単行本が多いが、雑誌や文庫本、図鑑、文学全集もあったりする。
これだけの本を置けば客の回転率は著しく落ちるが
店側は一向にお構いなしの構えだ。
コーヒー一杯で何時間いても文句を言われることはない。

ここは漫画喫茶の「草分け」ではないかと思ったりする。
私自身はあまり漫画を読まないが
先日、久しぶりに手塚治虫の「火の鳥」を手に取ってみた。
面白くて打ち合わせを忘れそうになった。(笑)

この席に座ると肩の力が抜けていく。
近頃主流の喫茶店チェーンは清潔で便利で機能的でよく利用するのだが
万事に気ぜわしくて追い立てられているような気分になる。
その点、この店は裃(かみしも)を脱いでゆったりとした心持ちになれる。
おしぼりで首筋までゴシゴシ拭いても傍目を気にしなくてもいい。
すべてが古ぼけていて汚らしいのだが
すべてがあたたかくて懐かしくて「昭和」の匂いに満ちている。



本日もコーヒー一杯でつかの間の「余白」を愉しむ。
喫茶店だけでなく世の中全体に「無駄」や「ゆとり」が減っているような気がする。
たかが喫茶店、されど喫茶店。
人生も「余白」にこそ醍醐味があると思うのだが・・・