まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

年の終わりの東山魁夷

2014年12月31日 | 日記

年の瀬で忙しいと言うのに・・・
年内の仕事がまだ終わってないのに・・・
美術館に行って来ました。

広尾の山種美術館です。
展覧会は「東山魁夷と日本の四季」です。
年末になると決まって「あの絵」が見たくなるのです。

東山魁夷は国民的な人気を誇る日本画家です。
若い頃は余りに完璧過ぎるその「様式美」が鼻もちならなくて
正直、好きではありませんでした。
でも、年を重ねるに連れてその様式美の向こうにある深い精神性に気づき
ドンドン、好きになって来たのです。



文句のつけようがない構図です。
赤と黄の鮮烈なコントラストが目に焼き付いて離れません。
でも、画家が本当に描きたかったのは紅葉の彼方の山の稜線ではないでしょうか。
薄暗いブルーが心の奥底を震わせるようです。

「白い朝」という作品です。
雪景色の中で寒そうに体をすぼめているのはキジバトです。
「デデッポー」と鳴きます。
どこにでもいるありふれた野鳥ですが気品を感じます。

絶筆となった「夕静寂」です。
個人的には風景画にこれほどの「孤独」を感じる作品はありません。
もちろん独断と偏見ですが・・・(笑)

見たかったのはこの作品「年暮る」です。
暮れになると決まってこの絵が見たくなってしまうのです。
時は大晦日、音もなくしんしんと雪が降りしきる京都の町屋の屋根です。
作家・川端康成から「早く描かないと京都が消えてしまうよ」と奨められて描いた作品です。
実際、いまの京都にはもうこんな風景はありません。

これも静寂が支配するブルーの風景ですが
私は白々とした屋根の連なりに不思議な「温もり」を感じます。
皆さんはいかがでしょうか。

今年もご来訪ありがとうございました。
どうかいいお年を・・・


冬囲い

2014年12月30日 | 日記

朝晩の寒さが身に沁みますねえ。
最近はたまらず布団の中に「湯たんぽ」を入れて寝ています。
昔ながらの金属製の湯たんぽです。



今朝は公園の池にも薄氷が張っていました。
見ただけで「即死」という言葉が浮かんで身震いしました。(笑)
言っても仕方のないことですが・・・寒いですねえ。



公園事務所には門松も飾られて正月準備完了。
園内にお寺や神社はないので初詣の客は訪れませんが
子供たちの凧揚げ賑わいます。

門松の裏側に「冬囲い」を見つけました。
真っ赤な実は千両と万両です。
なんとも風情があって兼六園の冬の風物詩「雪吊り」を思い出しました。
金沢で年越しなんてのもいいでしょうねえ。

こちらも可愛らしい冬囲いです。
真ん中に植えてあるのはたぶん「寒牡丹」だと思うのですが・・・
それにしても「冬囲い」なんていい言葉ですねえ。

まだ紅葉が頑張っています。
この美しい色づきのまま年を越すのでしょうか。
私もなかなか仕事が終わらず、結局、年を越してしまいそうです。
大掃除も、正月準備も、年賀状もまだです。

ぬくぬくとした「冬囲い」につつまれて寝正月にしたいです。(笑)

 


有終の美

2014年12月29日 | 日記

今年の有馬記念はご存じの通り
4番人気の牝馬「ジェンティルドンナ」が勝ちました。
ゴールドシップやジャスタウェイなど猛者たちの猛追を抑え込み
最後の直線で力強く抜け出しました。

去年はオルフェーブルの次元の違うぶっちぎり圧勝劇でしたが
それとは一味ちがった「強さ」を感じました。
彼女にとってはこれが引退レースで見事「有終の美」を飾った訳です。
おめでとう、ジェンティルドンナ!

残念ながら私は有終の美を飾れませんでした。
狙っていた1枠のトーセンラーは直線半ばまでは何とか踏ん張っていましたが
その後、ズルズルと後退し馬群に飲みこまれてしまいました。(笑)
それにしても2着がトゥザワールドとはなあ・・・
いかな武豊も馬の実力はどうしようもなかったということでしょうか。

勝利ジョッキーの戸崎圭太騎手はG1初勝利でした。
今年はリーディングジョッキー(最多勝利)の勲章にG1勝利も加わって
ホント、これも立派な有終の美ですよね。
もともと地方競馬(大井競馬)出身の地味な苦労人で
JRAの移籍には何度も試験に落ちているだけに喜びもひとしおに違いありません。
戸崎騎手、おめでとう!

テレビ中継終了後、気を取り直して近くのスーパーに出かけました。
私の気分転換はもっぱらスーパーの買い物なんです。
ずいぶん貧乏くさい気分転換ですが
もともと食いしん坊だけに食品売り場の食材を見ているだけで興奮します。(笑)
ただ、最近困っているのが「セルフレジ」です。
自分で「ピッ」とやるあのレジですが、ドンドン増えて来てユーウツです。
この年で今さら新しい機械への対応力はありませんし、何より面倒くさくて大嫌いです。
まったく・・・何でもかんでもセリフにするな!

気を取り直して地下の鮮魚売り場へ移動。
ここは雰囲気一変で「へい、いらっしゃい!寒ブリ美味しいよ」という
伝統的な対面販売でホッとしますねえ。



マグロの解体ショーをやっていました。
あらかた解体し終わっていましたが一気にテンションUP!
馬券は外れたけど、今年はこれでドーンと「有終の美」を飾ってやろうか!
と思ったものの、値段を見て一気にテンションダウン。(笑)

うーん、「有終の美」は来年に持ち越しです。


 


悲鳴のような歓声を!

2014年12月28日 | 日記

本日は今年最後の競馬の祭典「有馬記念」です。
このレースが来るといよいよ一年も終わりだなあと思いますねえ。
最近は趣味の競馬もすっかりご無沙汰ですが・・

場外馬券売り場「WINS後楽園」です。
電車で向かいに座ったオジサンが熱心に競馬新聞を読んでいたので
ついついその後ろについて水道橋で降りてしまいました。
血が騒いだと言うのでしょうか・・

入口では幸運祈願の馬像が迎えてくれます。
フィギュアとしてはかなり精巧に出来ていていつも感心します。
馬名は「ユメノイリグチ」と言います。
私の場合は夢は夢でも「悪夢の入口」なのですが・・・(笑)

土曜日とあって場内は意外なほど空いていました。
最近は「ネット投票」が普及したせいか場外の売り場も人出が減っています。
競馬場の入場者もJRAの売り上げもドンドン減り続けています。
果たしていいことなのか悪いことなのか・・・(笑)

去年はオルフェーブルの圧勝劇で終わった有馬記念。
今年は果たしてどんな結果になるのでしょう。
フェノーメノ以外はすべて関西馬という「西高東低」の勢力図ですが
オルフェーブルのような抜きん出た存在はありません。
案外「波乱含み」の予感がするのですが・・・
私は騎手の腕に期待して1枠の「武豊」から買ってみることにしました。
ああ、またまた「悪夢の入口」でしょうか。(笑)

外に出ると東京ドーム周辺は黒山の人だかりです。
ジャニーズ系のコンサートかと思ったのですが年齢層に幅があります。
傍らのオバチャンに聞いてみると・・・

   「BIGBANGよ、BIGBANG!」
   
「ビッグ・・バン?」
   「知らないの?」
   「宇宙誕生の秘密とか・・」
   「なにそれ・・韓国のアイドルグループよ」

バカなことを言って笑われてしまいました。

なんじゃコレは、まるで韓国の暴走族だろ!
こんなガラの悪い連中のどこがいいのかサッパリわかりません。
でも、韓流ブームは健在のようです。

寒空の下でジェットコースター。
悲鳴のような歓声ですが何が楽しいのかサッパリわかりません。
それより「有馬記念」当たって欲しいなあ。

大穴をゲットして「悲鳴のようなな歓声」を上げてみたいなあ!

 


低きに流れては・・・

2014年12月27日 | 日記

風に向かって走っています。
メタセコイアの並木を抜けて寒風が容赦なく吹きすさんで来ます。
頬っぺたが冷たくて死にそうです。(笑)

ちょっと膝の調子がいいので
休んでいたジョギングを久しぶりに再開しました。
久しぶりですから「エッチラオッチラ、ギッコンバッコン」という走りです。(笑)
カッコ悪くて情けないですが仕方がありません。



先日、仕事先で友人何人かに指摘されました。
「ちょっとふっくらしましたねえ」「元に戻ったんじゃないの」
自覚はしていましたが、面と向かって他人に指摘されるとやはりショックです。
日課のジョギングを休むようになってもう半年です。
原因は持病の「ひざ痛」ですが、休んでいる間に体重は確実に上昇していました。
見るのが怖いので体重計には乗っていませんが・・・
その間に調子のいい日もあり、何度か再開しようと思ったのですが
人間は「低きに流れる」もので、膝痛を免罪符についズルズルと休み続けていました。
大いに反省してリペンジを誓ったのです。



メタセコイアの枯れ葉がパラパラと舞い落ちて来ます。
こうして見てみると「針葉樹」であることがよく分かりますねえ。
とか言いながら、また休憩していますが・・・(笑)

この寒空にバラが咲いていました。
実に凛としたたたずまいで、わが怠惰を恥じ入るようでした。
人間は低きに流れるというのは
確か孟子の「水の低きに就く如し」が原典だったと思いますが
要するに「水は低きに流れ、人は易きに流れる」という戒めの言葉なんですね。
思えばわが人生も、常に安易な方向ばかりに流れていたなあと、ホント、情けない限りです。



ヒマラヤスギの林では
幼稚園児たちが元気いっぱい走り回っていました。
もう君たちのような元気はないけれど
オジサンはオジサンなりに頑張って走ってみようと思うのです。

ささやかに、ひっそりと「ジョギング再会」の日でした。