まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

母の骨を拾った日

2013年10月31日 | 日記

一年半ぶりに実家に帰ると
ツワブキの花が庭いっぱいに咲いていました。
花の少ないこの季節、不思議に心がなごむ黄色です。

出雲の10月は神無月ではなく「神在月」です。
年に一度、八百万の神様が全国から集まって来る賑やかな月です。
生前から熱心に「神様」を信仰していた母を見送るには
ふさわしい季節だったかも知れません。

通夜の席にギリギリ間に合いました。
本来なら喪主は長男である私の役回りですが
家を継いだ弟が立派につとめてくれて、ただひたすら感謝でした。

私は世に言う「不肖の息子」の典型で
この年までどれほど母に心配や苦労をかけたか知れません。
それを思うと自責と後悔の念があふれ、どうしようもありませんでした。

両親は二人とも障害者でした。
10年前に亡くなった父は仕事中の交通事故で松葉杖生活。
母は私を生んだ直後に「ベーチェット病」という難病に罹って20代で失明。
それが原因でさまざまな病苦に苛まれる一生でした。
意気地のない私などは「目が見えない」という
ただそれだけで生きる目的を見失って、無為な人生を送ったに違いありません。
でも、母は生来の明るさで、むしろ盲目というハンディをバネに
あらゆることに挑戦しながら、呆れるほど力強く「積極的」に生きて来ました。

享年85歳、出雲弁で言うと本当に「がいな(凄い)」母でした。

母の遺体を荼毘に伏した火葬場の空は
気持ちよく晴れ渡って、ちょっと汗ばむような陽気でした。
母も私と2日違いの夏生まれでしたが、なぜか暑さには滅法弱かったです。(笑)

母の骨を拾いました。
晩年、年のせいですっかり歩行の勘が狂った母は
何度も転んで骨折入院も再三でした。
去年も大腿骨の骨折で入院し、腰にボルトを入れたのですが
骨の中からその赤茶けたボルトが出て来た時には
さすがに涙を堪え切れませんでした。

母は幸せだったのか不幸だったのか・・・
何度問いかけてみても、やはり答えは出ませんでした。

火葬場の空を赤トンボが群れ飛んでいました。
係の人から「女性にしては骨が多いですね・・・」と感心された時
ちょっと救われたような気持ちになったのは、なぜだったのでしょうか。

さあ、今日からまた仕事です!
たっぷり流した涙も今日で封印です。


「人間は生きて来たようにしか死ねない」
その言葉をあらためて噛みしめながら、ちゃんと生きて行こうと思います。

   母逝きて 我も六十路や 秋の空  (杉作)


涙のフライト

2013年10月30日 | 日記

月曜日でした。
早朝に母の突然の訃報を受けて
とりあえず各方面に仕事関係の連絡を入れた後
慌ただしく羽田に向かいました。

何とか最終の一本前の出雲便に飛び乗りました。
こんなかたちの帰郷は想定外でした。

雲海がキレイでした。
覚悟は出来ていたつもりでしたが
突然のことだっただけに、やはり動揺していました。

恥ずかしい話ですが・・・
いろいろと思い出しているうちに
急にこみあげて来て、泣いてしまいました。
幸い座席は空いていたので周囲には気づかれませんでしたが。

一時間ほどで島根半島が見えて来ました。

出雲空港到着。
懐かしい宍道湖、なつかしい故郷の山・・・涙、涙のフライトでした。(笑)

もう時間も遅いので
葬儀のことや母のことはまた明日にでも書こうと思います。

今日の午前中に再び東京へ。
雪をいただいた富士山がきれいに見えました。
さすがに帰路は泣きませんでしたが
おそらくこの富士山は一生忘れないと思います。

 


おひさしぶりね♪

2013年10月28日 | 日記

久しぶりの青空です。
久しぶりのジョギングです。

雨やら台風やら仕事やら・・・
いろいろ重なって走るのはほとんど10日ぶりです、」
もうすっかり体が鈍りました。(笑)

しばらく見ない間に紅葉もグッと進んだようです。
走りながら何度も「久しぶりだなあ!」を連発していました。

そう言えば昔、小柳ルミ子の「おひさしぶりね」という歌がありました。
あれ、結構、好きだったんですよねえ。

   お久しぶりね あなたに会うなんて
   あれから何年 経ったのかしら

   少しは私も 大人になったでしょう
   あなたはいい人 できたでしょうか~♪

   お茶だけのつもりが 時のたつのも忘れさせ
   別れつらくなりそうで なんだかこわい

歌いながら走っていました。
それにしてもよく覚えてるなあ・・・(笑)

近くのアメリカンスクールの家族連れ。
2、3歳の幼児が大きな声で英語を連発していました。

いつものバックショット。
あまりに下手糞なので笑っちゃいました。

いつもの休憩ベンチ。
ご覧の通りテーブルの上もすっかり秋の風情。

ここでいつも万歩計の歩数をチェックするのですが・・・

あ、おおお、オー・マイ・ガッ!
パチンコなら大当たり、フィーバーですよ!
こんな快挙は有史以来初めてなので大興奮しました。(笑)
人間、こんなささいなことでも生きる勇気がわいてくるものなのです。

喜びのあまり自分撮り!
おのこ一人、散り敷く落ち葉の中に立つ・・・

    もう一度 もう一度 生まれかわって
    もう一度 もう一度 めぐり会いたいね~♪

突然、赤トンボがフレームイン!
偶然とは言え、そのうち本当にいいことあるかも知れません。
この日は13800歩を走破しました。

 


高級ホテルの嘘

2013年10月27日 | 日記

夜の有楽町でこんなホテルを見かけました。
一瞬、ずいぶん豪華なラブホだなあと思いましたが
実は「超高級ホテル」でした。

ザ・ペニンシュラ東京と言うそうです。
普通の部屋でも一泊20万はする高級ラグジュアリーホテルだそうです。
ネグリジェは知っていますがラグシュアリーは知りません。(笑)

東京駅周辺でも高級ホテルが数多くあります。
最近、高級ホテルの「偽装」問題が大きな騒ぎになっていますね。
主に関西方面のホテルですが
そのうち東京にも飛び火して来るに違いありません。

火元は「ホテル阪急インターナショナル」のようです。
外資系ではなく阪急グループのフラッグシップとも言える高級ホテルです。
写真の左下にあるトンガリ帽子のビルがMBS毎日放送で
昔は食事や打ち合せで本当によくこのホテルを利用したものでした。

もうすっかり見慣れた謝罪風景です。
社長は「偽装ではなく誤表示だ」としきりに強弁していましたが
思わず「そんな訳ねえだろ!」と怒鳴った人は多かったと思われます。(笑)

「九条ネギ」と普通のネギは明らかに違いますし
「芝エビ」と{バナメイエビ」も同様です。
プロの料理人がそんな食材の基本を間違うなどあり得ません。
百歩譲って他のスタッフが間違えたとしても
長年、料理担当者がそれに気がつかないのも考えられません。
間違いなくメニュー優先、コスト最優先
会社ぐるみの「偽装」だと私はあえて断言します。(笑)

もう一つの舞台がザ・リッツカールトン大阪でした。
そのサービスは世界一言われる外資系超高級ホテルです。
昔はここのバーでもよく飲みました。
それだけに「あのリッツまでか!」とかなりショックでした。

手でこねるから「手ごねハンバーグ」でしょう!
パック詰めのジュースを「フレッシュジュース」、出来合のパンを「手づくりパン」
に至っては言語道断というしかありません。

銀行が平気で暴力団企業に融資をしたり・・・
クール宅急便が「ホット宅急便」になっていたり・・・
企業の過度のコスト意識を反映して
社会全体で「モラルの劣化」が始まっているような気がしますね。
信頼を失うのは一瞬、その信頼を取り戻すには長い年月と労苦が伴います。
東京電力のケースはその典型でしょうか。

どちらがコストに似合うか・・・よ~く考えてみよう!